2014年12月06日

ひとりで生きるもん! ~粋がるぼっちと高嶺の花~/暁雪

ひとりで生きるもん!  ~粋がるぼっちと高嶺の花~ (MF文庫J)ひとりで生きるもん! ~粋がるぼっちと高嶺の花~ (MF文庫J)
暁雪 へるるん

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底辺かける高嶺の花

 織田慶人(おだ けいと)はある日、クラスの人気者であり学校一の美少女の湊千紗(みなと ちさ)に告白された。……ただし、それは「お笑いの相方」として。千紗はそれで通っている高校の文化祭に出場したい、と言う。美少女なんて性悪しかいない……と思っていた慶人だが、はたして千紗は!? 第10回MF文庫J新人賞受賞作!!


 いやあ、久しぶりに正統派ラブコメを読みましたねー。
もちろん変猫も大好きですが、こういうド直球なのはたまに読むと心に沁みますねー……なーんてことを考える私ももう歳かな……。
 この話は一巻だけでほぼ完結しているので、私がよく口を酸っぱくして言っている「新人のくせに、続刊前提やめろやこの野郎」というのが回避出来たのも、大きなプラスポイントです。

 さあ、そんな期待値大のネタバレあらすじだよー。
 慶人、高校の小テストで先生が「わからん問題だったら大喜利風に答えてみろ。面白かったら点をやる」というのを実践すると、クラスメイトに大ウケ。すると、その後日から自分の机の中に手紙が入っていて、「このネタにアドバイスをください!」のようなものが何回も送られてくるので、そうして文通のようなものをしていると、ある日――クラスの人気者な千紗が話し掛けてきて喫茶店に拉致られ、「あの手紙の主はわたしなの。お願い、織田くん! わたしと一緒にコンビを組んで、文化祭のP1グランプリに出て!」と言ってくるので、悩みに悩んだ末に承諾する。→そうして千紗の行きつけの喫茶店のマスターや千紗の妹の小学生の七海(ななみ)とも出会ったりして、千紗とデートっぽいこともしたり。この時点で慶人は千紗にかなり惹かれていたが、千紗に手を出すと学校中の男子たちから恨みを買うことになるので、あくまで二人の関係は秘密だった。→しかし、そんなことをして文化祭のネタを考えているうちに千紗が文化祭の後は母親にフランスのケーキ屋からパティシエの腕を買われてオファーが来ているので、千紗たちはフランスに引っ越すことが決まっていることを伝えられる。慶人は千紗への想いを断ち切ろうとしたが、出来ずにP1グランプリに臨む。それで吹っ切れたのか、慶人はクラスメイトたちにこの関係を告げると、千紗を狙っている男子から「湊さんにそういう事情があるならしかたねえ。だが、この二発分が俺たち男子からの恨みだっ!」と言われて殴られるが……逆に素直にそう告げたことで文化祭までスムーズに進む。→文化祭当日。P1グランプリは毎年吹奏楽部が優勝していて、賞品におこめ券をもらう。千紗はそのことも漫才のネタに盛り込んでいて、クラスメイトたちもそれに笑って会場は爆笑の渦に。結果は五位入賞だった。少し残念だったが、「上位は音楽系の部活ばかりなので、個人たちの入賞は快挙だ!」と千紗に励まされる。その後のクラスの出し物の打ち上げとしてファミレスに集まる予定だったが、慶人の携帯に千紗からメールが着て、「ごめんね、慶人。いままで付き合ってくれてありがとう。打ち上げには、これから引っ越しの荷造りをしなきゃいけないから無理なの」と断られるが、そんな千紗をおかしいと思った慶人は千紗のマンションに向かうと、そこの玄関で千紗の母親に出会って、「あら、あなたが慶人くんね。千紗に何枚も写メを見せてもらったの」と言われてスムーズにマンションに入ることが出来る。千紗の部屋に行かせてもらうと、そこでは泣き疲れて眠っている千紗が。起こしてもしばし夢だと思われていて、千紗の本音が垣間見える。本物の慶人だと確認した後で千紗は真っ赤になり、「わたしがどんな気持ちであのメールを送ったと思ってるのよ!」と泣きながら言われて、そんな千紗に告白する慶人。二人の気持ちは通じ合い、開けっ放しになっていた千紗の部屋のドアからは七海と母親にもその状況が丸聞こえだったので、それを知った二人は恥じらって赤くなる。→千紗たちが日本を発つ日。空港でキスをねだってくる千紗に、慶人は恥ずかしがりながらもキスに応じた。その後のクリスマスの日。慶人の元に、フランスにいる千紗からクッキーと手紙が届く。そこには「クッキーを全部食べたら、良いチケットが出て来るよ!」と書かれていたのでクッキーを完食すると、『およめ券 有効期限:十年以内』と書かれたチケットがあったので、慶人は「十年後までなんて……そこまで待たせねえよ」と呟いたのだった。

 うん、伏線回収が見事なり!
まさかの「おこめ券」がラストの「およめ券」に掛かってくるとは……! きっと作者はこの変換に気付いた時、ガッツポーズをしたでしょうねw
でも「喫茶店のマスターがなんでこんなに湊家に優しいの?」とか、「千紗が慶人の内面描写以上にあんまり美少女していないよなー」……とか細かい部分への突っ込みはあるんですがね。
 あと、P1グランプリでの漫才を最初っから最後まで丸々書き切ったのは良かったのか悪かったのか……。正直、そこまで爆笑を誘うネタではなかったのですがね。でもその中で千紗が慶人に抱いている気持ちを伝えたのは良かったと思います。ですが「これでちゃんと本番のネタの台本にしてるんなら、逆にこれまで千紗の気持ちに慶人が気付かないのはおかしくないか?」とも言えますがね。

 うーん、評価が難しいのですが……星4.5に近い、星5つ★★★★★! オススメです!
そうだよ、MFに俺たちが求めているのは、こういう「ほんわかラブコメ!」な感じの安定性なんだよ! ……と、しみじみ実感しましたねw

posted by mukudori at 01:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月30日

明日、ボクは死ぬ。キミは生き返る。 (3)/藤まる

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おまえの寿命の残り全てで彼女を生き返らせてやろうか?

 光の出てこれる時間は、刻一刻と短くなって行った。二人はこれの打開策を練るため、ネットに暗号的な文章を投稿! イタズラな情報もあったが、秋月と光はようやく事情をわかっている人間たちに出会う! 人格入れ替わり物語、最終巻!


 …………素晴らしい!
なんでこんなに読みやすくて笑える文章なんだ!
妹もかすみちゃんも可愛いし、薫の行動には笑うし、秋月ともぴりんは不憫だと思いつつも笑えるし……w
読み終わってしまうのがつらいぐらいでしたよ!

 ネタばれあらすじー。
 秋月と光は「ネットのいろんなところに『死んだ相手を生き返らせる方法を知ってるやつ、いるか? いたらこのメアドにメールをくれ』って投稿したらどうだ? それで『寿命の半分』って答えてくれたやつなら、何かわかるだろ!」と計画すると、神奈川県にいる高校生からドンピシャなメールが来たので会いに行く。→その子は女子で車椅子に座っており、名前は千秋(ちあき)。中に入っているのが心筋梗塞で死んだ幼なじみの隼人(はやと)だという。この二人はボイスレコーダーを使ってお互いの近況を伝え合っていた。そして秋月に隼人から『知ってるけど、タダでは教えないぞ! ミッションその一! 千秋と仲良くなること!』というボイスメモがあったので、かたくなにクールを装っている千秋に対して秋月はだんだんと近づいて行って、千秋も秋月の外見からは想像出来ない優しさに絆されて仲良くなる。隼人からのミッションは五まであって、それらは全て、自分が消えた後に残された千秋が寂しくないように秋月と仲良くなるためのものだった。最後のミッションは『千秋に告白して付き合え!』というものだったが、千秋に「私には、まだ隼人くんがいますから。……お友達から始めましょう?」と言われて断られる。そしてミッションを全て達成すると、隼人が自分たちの高校に伝わっている七不思議的なものの一つで『アトリエの日記』というものがあり、自分たちの症状はそこに書かれていたものと同じだ、と言われたので、秋月が日記を探し出して読むと、「死者を蘇らせてから444日後の同じ時間にその場所に行って願うとどちらかの魂が消える」と書かれてあったので、秋月は光と相談してそれまでに悔いが残らないように暮らすことに。→そして444日後――の、前。秋月はわざと光には内緒にしていたが、本当は、「蘇らせた時のちょうどその時間に現場に行くこと」だったので、自分が消えようと思ってあの交差点に行くも、そこには風城くんがいて「光に頼まれたんだ。おまえが何か隠しているのを光はちゃんとわかってたんだよ」と、秋月の死を阻止する。そうして、光は消えた――はずだった。家に帰ると、室内のそこら中に光の残した小さなメモ書きがあって、秋月はそこで初めて泣いた。→それから三年が経ち、秋月は光のいない寂しさを紛らわせるかのように勉強に明け暮れて、結構イイところの大学に入って独り暮らし。実家に帰った時、また光からのメモを見つけるが、そこには「坂本くん! よくぞ見つけた! 独り暮らしは大変だろうけど、頑張れ!」という内容のものがあったので、最初は懐かしんでいたが、よく考えればこのメモの内容がおかしいことに気付いた秋月は交換日記を開いて、光がいつかまたこれに書いてくれることを願ったのだった。

 いいねえ……。
うん、いいよ! まあ3巻打ち切りということはやはり売り上げが芳しくなかったのでしょうけれど、この内容がイイ! 笑いあり、涙あり……の3冊でした。
 あえて難点を言えば、もっと続けさせろよ編集部……ということでしょうか(笑)。
あと、モノクロイラストも少ないのが残念……。
まあ、実質四冊目の短編集がついこの前に出ていますので、そっちを楽しみにして読みますかね。

 評価は星5つ★★★★★! 超オススメです!

posted by mukudori at 21:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月26日

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 2/大森 藤ノ

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これは、少年が歩み、女神が記す、『眷属の物語』。

 ベルがなんとエイナと買い物デート!? そこでは何故かヘスティアもバイトしていたりしていて!? またベルと少女たちの新たな出会いが始まる――。100万部突破! アニメ化決定の、GA文庫の超人気作の第2巻!


 面白かった!
 正直、1巻の時は「なかなか面白いけど、『大賞』を獲るまでではない、普通のファンタジーかな……」と思っていたんですが、この巻で一気に面白くなりましたね。2ヶ月連続刊行でしたし、もしやGA大賞に送られてきたのって、ここまでだったりします? それだとかなり分厚いんですが……。
 あ、ついでに言っておくと、このタイトルはむしろ「ダンジョンじゃなくっても出会いは待ってます」にしたらどうでしょうか?(笑) 主人公、ジゴロ過ぎるわww きっと普通なら見えないステータスとして、魅力値がカンストしてるんでしょうねw

 ネタバレあらすじー。
 主人公・ベル、受付嬢のエイナさんと買い物デートで装備品を買ったり。そこの店ではヘスティアがバイトをしていてちょっと修羅場に。→フレイヤが「ああ、あの子(ベル)が欲しいわ……」と言って『魔導書(グリモア)』を作って、ベルがよく行く食堂酒場の前に置いておく。ベルは小さいホビット系の少女が裏道で絡まれているのを助けたけど少女には逃げられる。その後、その時の子だと思って話し掛けられたのはリリルカ・アーデ(リリ)という【ソーマ・ファミリア】所属の、ホビットではなくて半獣人のサポーター(荷物持ち)の少女だった。「お兄さん、私を雇いませんか?」と言われたので試しに雇ってみると、リリはベルが狩るモンスターからテキパキと魔石を抉ってくれるので、非常に役立ったし、ピンチの時には魔剣から魔法を使って助けてくれたので、ベルは【ソーマ・ファミリア】がきな臭いということも知らされたが、もうリリのことを信頼していた。→ある日、食堂に行ってベルのことが好きなウェイトレスさんのシルに「何か読書しようと思うんですけど、オススメはありますか?」「あら、それならこの前、うちの店の前に置かれていた、誰かの忘れものですけど、どうですか?」と言われたのでそれを借りることに。もちろんそれは、フレイヤが作った魔導書。ベルはそれを読んで行くと、いつの間にか眠っていて、しかも自分が分厚いそれを完読したことに驚く。その後でヘスティアにパラメータの更新をしてもらうと、「ベルくん、君に魔法が発現しているよ……!」「本当ですか!?」と『ファイアボルト』という攻撃魔法が出て来ていたので喜ぶ。その時に魔導書をヘスティアに見せると、「ベルくん! これは『魔導書』だよ! 読むだけで魔法が使えるようになるんだ! ……でも効果は一回だけだけどね。神クラスじゃないと作れないのに、誰がこんなものを!?」「えっ、なら僕、これを忘れた人に悪いことしちゃいましたね! 返す時に謝ってきます!」とは言いつつも、初めての魔法が嬉しくて、ベルはさっそくダンジョンに潜るとファイアボルトを連発してモンスターを倒す。だが調子に乗り過ぎて、途中で失神して倒れる。そこにダンジョンにいたアイズがやってきて、ベルを介抱する。気が付いたベルはまさか憧れのアイズに膝枕をされているのを夢だと思って、一目散に逃げた……が、アイズは気になっていたベルが起きて自分の顔を見るなり逃げ出したのでちょっと悲しい感じに。→エイナはベルに相談されていたのもあって、【ソーマ・ファミリア】の調査。【ソーマ・ファミリア】は神・ソーマの『失敗作』(でも、人間にとってはかなり美味しい)の酒を売っては市場に流して稼いでいたり、麻薬のような味わいのその酒を褒美にすることで人員を増やしている……という話を掴む。そこでエイナは【ソーマ・ファミリア】のメンバーたちが、ベルのことを噂しているのが耳に入って、ちょうど一緒にいたアイズに「いま、何かに巻き込まれているベルを守ってやって欲しい」と頼み込む。→その時のベルとリリはリリの提案で「ベルさまはもうかなりお強いですから、もうちょっとダンジョンの深部に行きましょう!」と言われて10階まで下りることに。そこでリリからは新しい剣を渡されて、『ヘスティア・ナイフ』は一先ず仕舞う。10階では巨大なオークたちが襲ってきたので、なんとか倒すも……周りに『モンスターおびき寄せ肉』が撒かれていたので、次々に出てくるオークたち。逃げようとしてリリに声を掛けるも、リリは見当たらず、ベルが心配する。しかし、オークを相手にして、自分のプロテクターに仕舞っていたヘスティア・ナイフを取り落すと、それを隠れていたリリが拾って、「さようなら。あなたは良い人過ぎましたね、ベルさま。もう会うことは無いでしょうね」と言って裏切った。リリが呪文を唱えると、その尻尾や獣耳は消えて、普通のホビットの少女に。最初に襲われていたのも、『シンダー・エラ』というこの変身魔法を使って騙していた冒険者だったのだ。リリは【ソーマ・ファミリア】にいた両親から産まれたために、最初から【ソーマ・ファミリア】の一員であり、美酒・ソーマの魅力に憑りつかれていた。だがサポーターとして働くも、冒険者たちにいびられるので逃げ出して普通の生活をしようと思っていたが、すぐに連れ戻されて財布代わりとして使われる。そんな生活に嫌気が差したのでリリは逆に自分がいじめてきた冒険者たちを嵌めることに決めた。……でも、ベルが与えてくれた温かさは忘れがたいものだった。しかしベルから逃げる7階のところで、前に絡んできた冒険者たちが待ち伏せをしていて、リリは攻撃をされる。だが冒険者たちでも仲間割れをしていて、リリは身ぐるみ剥がされた後でも更におびき寄せられたモンスターの囮にされて、置いて行かれてピンチなところに――ベルがやってくる。ベルは、「君が、女の子だから助けなきゃ、って」「でもっ! リリはベルさまを裏切ったんですよ!?」「うーん、いわば、『リリだから』、かな?」と言ってきて、リリが最後まで隠していたヘスティア・ナイフを渡され、ファイアボルトとヘスティア・ナイフで集まってきていた30匹以上のキラーアントたちを蹂躙した。→その後、リリの宿にも【ソーマ・ファミリア】でもリリの音沙汰は無い――と思っていたが、二日後の広場で出会った、ホビットの少女。立ち止まって見つめ合う二人。ベルはその子に話し掛け、「半人前な僕と一緒にダンジョンに行ってくれませんか?」と告げると、笑顔で「喜んで!」と言われたのだった。

 いいよいいよー。
なんか今回はテンポ良くって、結構速く読めた気もしますし!(でも更新は遅れてすみません)
 あと、やっぱカバーの手触り……イイ!!
 でも、あんなにリリが「もうこのファミリアから出たい! そのためにお金を稼がなきゃ!」と思っていた、【ソーマ・ファミリア】のことが最後でも濁されたのが残念ですね。あと、リリの戦利品を奪って行ったやつらにも、何か罰が欲しかったなあ……。
個人的には、事情を知ったヘスティアがソーマに頼む……とかして欲しかったのですが。その辺は今後明かされるのでしょうかね?

 まあそんな細かいこともありつつも、今回は面白くってページをめくる手が止まらなかったので星5つ★★★★★ですね。超オススメです!

posted by mukudori at 02:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | GA文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月16日

男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。 (2) ―Time to Play― (下)/時雨沢 恵一

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ついに、首絞めの真相が明らかに!?

 似鳥に首を絞められている『僕』は、どうしてこんな風になったのだろう? 似鳥は泣きながら首を絞めている。薄れる意識の中で僕は――。なんだかわかるようなわからないような、首絞め物語、ついに下巻!


 ……ごめん、よくわかんねえわ似鳥の心境……。
上巻ではかなり酷評しましたが、声優でも作家でもない自分が、そこまで『キャラクター』というものに執着していなかった所為もあるのでしょうが、下巻を読んでもあんまり納得が行きませんでした。現在出ている3巻も読めば納得行くのでしょうかね?

 ネタバレあらすじー。めっちゃ短いよ!
 似鳥は実はステラ・ハミルトンという金髪・オッドアイ・ハーフの少女だった。それも、昔に主人公の書いたラノベに感動して、アメリカから「このお話を読んで、元気になりました!」というファンレターをくれた人間。→『ヴァイス・ヴァーサ』の次の巻で似鳥が演じるホムンクルスのミークはあっさりと死ぬ予定。その原稿をこっそり読んで激昂した似鳥に首を絞められた主人公。だが車掌さんに発見されてあやうく死ぬ寸前で助けられるが、似鳥を庇うために「俺たち、首絞めプレイをしてたんでーす☆ 落ちる瞬間、超気持ちいいから☆」と馬鹿っぽく嘘を吐く。→その日から主人公を避けている似鳥のために、主人公は高校の『朗読』の時間で「これは僕の好きなライトノベルの隠れたお話なのですが〜」と、突貫で仕上げた話を持ってきて、似鳥が同じクラスにいる時に朗読する。その内容は、あっさりと死んでしまったミークの死を劇中劇の主人公やミークの主人が悼んでいる、といったもの。それで似鳥は元気を出して、主人公も似鳥の正体に気付いたようで、「貸しにしとくぜ、ステラ!」と似鳥に言うと、似鳥は泣いた。その後、クラスメイトの女子に「この前の朗読のお話、面白かった! 私、実はその作品のファンなんだー!」と言われてありがたいと思いつつも、似鳥以外には作家ということを隠している主人公は、困ったのだった。→続くらしい。

 うん、私が上巻の時に指摘した「なんで似鳥はこんなに日本語が不自由なんだ?」とか「時系列よくわかんねえ」「つか、上巻だけではわかんないこと多過ぎ」などといったことにはフォローがされていますね。
 でも『それだけ』です。
これなら分割の二巻構成にしなくても、ちょっと分厚く……いっそ、川上先生の鈍器GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン (1)上 (電撃文庫) -
GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン (1)上 (電撃文庫) - みたいにしてくれても良かったのよ……? ちょいとお高くても、時雨沢先生の作品ですから、たぶん固定ファンは買ったでしょうし。
 あとこれは突っ込んでいいのか悪いのか……今巻の表紙って、おそらく左がミークで右が似鳥ですよね?
作中で何度も「ミークは左目がイエローで右目がワインレッドのオッドアイ」と出てきているのですが、どう見ても「左がオレンジで右がグリーン」ですよね……。
黒星紅白さんの設定ぶっちぎり根性すげえww でもこれを許可したなら、時雨沢先生の考えることは高尚過ぎてわからない……というのがなんとなく私の心境です。あ、時雨沢先生、「著者校閲の大切さを伝えるために、わざと間違えさせてやったんだよ!」というお気持ちでしたら、ファンだったのにそれを汲めずに申し訳ないです><
 あ、上巻では「電撃大賞に応募する人にオススメです!」とか書きましたが、今巻は「小説家を目指す人にはプチトリビア満載でオススメだよ!」とでも言っておきます(笑)。

 伏線回収はお見事。ファンレターをくれたステラのことなんて忘れてましたしねw 私がもっと短期間にて怒涛のごとく続けて読めばもっと良かったのかもしれませんが……星3つ★★★☆☆かな。普通評価です。

posted by mukudori at 02:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月08日

エロマンガ先生 (3) 妹と妖精の島/伏見 つかさ

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伏見つかさ かんざきひろ

KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2014-10-10
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待望の水着回!!

『ラノベ天下一決定戦』の打ち上げで、マサムネ、エルフ、ムラマサ、獅童国光(しどう くにみつ)というラノベ作家たちが和泉家に集まって打ち上げパーティを! そこからトントン拍子に進んで行くのは、エルフの持っている南の島でのバカンス!? 第一部完な3巻目!!


 やっぱり、伏見先生の文章、大好きだ!!
たとえ300P以上あろうとも、すっきりするすると読める!
肝心なタイトルこそ『アレ』だけどね(笑)。近所のTUTAYAで予約注文する時がすっげえ恥ずかしいですからね!w 綺麗なリア充的な女性店員さんに「え、エロ……? あの、タイトルをもう一度お願い出来ますか?」と言われた時は恥ずか死ぬかと思いましたよ……w 当分は行けないww

 ネタバレあらすじー。
『ラノベ天下一決定戦』で優勝したマサムネ、エルフたちの提案で自宅でパーティを開く。そこには同じくラノベ天下一〜で戦った、同性の年長作家である獅童先生もやってくる。そうしてみんな(+顔をお面で隠して、スカイプで参加しているエロマンガ先生も)で「お祭りに行った気分になる夜店パーティ」を開く。話の流れで、エルフが持っているタイの島にあるリゾート地へ行くことに。紗霧は引き籠もりなので留守番。→エルフの兄である山田クリス編集の監督の下、エルフ家の持っている別荘に着いて、そこでエルフの悩殺攻撃やらムラマサの水着攻撃やらノーパン攻撃を喰らう。マジで「本物のエルフ」っぽいクリス編集に勘違いされて、「妹をよろしく頼む」とか言われたりも。→みんなで和気藹々と過ごすが、やはり編集さんがいるので、普段はヒッキー執筆生活をしているみんなは暑い外の海で遊ぶことよりも、涼しいクーラーが効いている室内で執筆活動をしていたり。缶詰めにされているエルフが抜け出して、王様ゲームとかもやったり。そこでムラマサのヤンデレな面が見られて、マサムネは慄く。→タイから帰ってくると、紗霧が「兄さん、わたしの水着も……見たかったり、する?」とまあ可愛いことを言ってくれるので頷くと、いつものパーカーの下に水着を着ているのを見せてくれる。→天下一〜で優勝した「世界一可愛い妹」が出版されて店頭に並ぶのを、マサムネとエロマンガ先生(タブレットPCから)でアキバに行って確認。そこでちょいオタクな女子たちが「これ面白そう〜」とか言って買ってくれた瞬間をマサムネたちは見て、二人で喜ぶ。しかしその後家に帰ると……なんと、いつものエロマンガ先生のPCに「俺が本物のエロマンガ先生だ!」というエロマンガ先生と同じお面やらを被った男らしき人物が現れて、二人で驚いていた……。第一部、完!

 面白いんだよ……。私の乏しい語彙では伝えきれないほど面白いんだよ!
 途中のムラマサが「私は、原稿の締め切りを落とす度に、爪を一枚剥いでいる」とかのヤンデレ加減とか! エルフの「そりゃ、異性の人間に自分の原稿を『面白い』って言われて落ちない訳ないじゃない」という、マサムネへの迂遠したアプローチとか!
 でも獅童は出て来た意味があったのだろうか……? そりゃ、お祭りパーティの時にマサムネがエロマンガ先生(獅童には男だと思われてる)と仲良しなところを見て、タイのリゾート地で「えっ、僕、男色の人と同じ部屋なのはちょっと……」と言った辺りは面白かったですけどね!w

 アレだね。「つまらない」や「中身が無い」場合も当て嵌まるのですが……あんまり面白過ぎると、書くこと少ない!

星5つ★★★★★。持ってけドロボー!!

posted by mukudori at 20:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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