2015年01月18日

バカとテストと召喚獣 2/井上 堅二

バカとテストと召喚獣 2 (ファミ通文庫)バカとテストと召喚獣 2 (ファミ通文庫)
井上 堅二 葉賀 ユイ

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すったもんだの学園祭!

 文月学園の学園祭――清涼祭。明久たち二年Fクラスは中華喫茶をやることに。しかし、それとは別に一般客も楽しめて、この学園の最新テクノロジーを見せびらかせる、『召喚獣バトル大会』というのもあり!? 別に参加するつもりはなかった明久だが、雄二と一緒に学園長に呼び出されて密約を交わし、どうしても優勝しなければいけなくなった! 陰謀渦巻く学園祭に突入!


 うむ、面白い!
なんでだろう、すごく読みやすいんですよね。同じファミ通文庫でも「犬ハサ」とか「B.A.D」とかは読んでいると「くそっ、なんでこんなに文字を詰め込んでんだよ……。あーはいはい。笑えないパロと言い回しだけ凝った風に見せかけている厨二病乙ー」とか思っちゃうんですが、バカテスはそれが無い! まあぶっちゃけ、「のうりん」でも「チクショウ……。長文台詞の時は、読みやすいようにたまにでいいから改行してくれよ。次の挿絵はよ来いやー!」とか思ってましたからね(笑)。
そういう点では井上先生はかなりのリーダビリティ溢れる文章力スキル持ちだと思います。

 ネタバレあらすじー。
 明久と雄二、学園長に頼まれて学園祭での『召喚大会』にて優勝しなければいけなくなる。ただしその見返りは――身体の弱い瑞希のためのFクラスの物品修繕だった。学園長は「優勝賞品で、如月(きさらぎ)ハイランドのプレオープンチケットを用意したんだけど、これを誰かに取られて行かれたら、そこの『ジンクス作り』のためにちゃーんと別れずに『結婚』までしてもらわなきゃいけないからねえ……」と言うので承諾。→しかし中華喫茶もやっていると、そこには三年A組のモヒカンや坊主頭の男子たち(別名:常夏コンビ)がやってきて、中華喫茶の評判を落とそうとされるので翔子たちがやっているメイド喫茶の力も借りたりして退治しつつ、召喚大会で勝ち上がって行く二人。瑞希と美波も、明久への恋心を秘めているので『如月ハイランドのプレオープンチケット』が欲しいので参加していたが、協力してもらって降参させる。→そして学園祭の二日目にして最終日、学園長がこっそりとFクラスにやってきて、「実は……プレオープンチケットよりも、もう一つの賞品……『白金の腕輪』の方が重要なのよ。アレは賞品に出してしまった後から不具合が見つかってねぇ……。『高得点者が使うとおかしいことが起こる』っていうもんだから、取る点数は低くても強いアンタらにしか頼めなかったんだよ」と言われて、より一層気合いを入れる二人。途中でセクシーチャイナドレスを着た瑞希たちが常夏コンビに攫われたりするも、喧嘩が鬼強い雄二や根性見せた明久によって救出される。→決勝戦。もちろん相手は、学園長の座を狙っている教頭に『大学の推薦状』を書いてもらうことを約束した常夏コンビ。卑怯な手で襲ってこられるが、ここで雄二が学園長に最初話を持ち掛けられた時、「じゃあせめて、そのバトルの試験科目は俺らが決められるってことにしてもらえませんか?」と言っていたのが効いており、二人はこの決勝戦では「日本史」に絞って勉強してきたため、かなりの得点を持って常夏コンビに相対した。明久は『監察処分者』のため召喚獣と意識やダメージを共有しており、常夏コンビの攻撃でのかなりの痛みに耐えつつも、最後は自分の左腕を犠牲にしつつも「肉を切らせて骨を断つ」的な感じで優勝。→学園長に報告に行くと、そこで明久と雄二たちは「それで、この白金の腕輪はどうしますか? 欠陥品ならもう要らないですよねー……」「――明久、黙れ! もしかしたら……」「あっ、この部屋って盗聴されているかも!?」「ほら、やっぱりあの常夏コンビが逃げて行くぞ! さっきの言葉を録音されたのを全校に流されたら、学園長は終わりだ! みんな、あいつらを探し出せ!」とFクラス全員で学内を探し出すが、ようやく見つけた……と思ったら、そこは遠い新校舎の屋上だった。しかしそこで雄二の召喚獣が装備した白金の腕輪が光る。それが作動すると、『先生がいなくても、召喚バトルのフィールドを作れる』というものなので、明久は自分の召喚獣を出して学園祭の終わりに打ち上げる花火を見つけて、屋上の常夏コンビを狙って大筒で発射。ついでに、教頭先生の部屋にも打ち込む。すると教頭先生の部屋にも「部屋を直す」という大義名分を掲げた強制捜査が入り、明久は「勝手に花火を使ったこと」では鉄人先生に怒られるが、鉄人も裏事情がわかっているらしく、それだけで済んだ。→そうして全て片付けた後は……打ち上げパーティだった。しかしそこに混ざってあったのは……『お酒に近いようでお酒なジュース』であり、それを飲んだ瑞希がへべれけになって明久に対して積極的に迫り……「だから、明久くんは私と――」という意味深な言葉を残して眠ってしまった。次の日、瑞希にそこを訊ねると「ごめんなさい。覚えてないです〜」と言われてしまったのだった。

 うーむ、やっぱり面白いですねー。
でも最後の打ち上げパーティで「ジュースに混じっているチューハイを飲んでしまい、酔ったので本心暴露」というのは、どうにもこうにも既視感がバリバリにありますね。
その辺は井上先生の手腕でオリジナリティあるものにして欲しかったです。……まあ、オリジナリティがあったらあったで、「おかま」はそこも上手くパクっていたような気もしますがww

ですが、全体的にするすると読み進めて行けるので、星5つ★★★★★あげちゃいます。ちょっと甘い評価ですがね。

posted by mukudori at 02:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | ファミ通文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月12日

チート剣士の海中ダンジョン攻略記水着娘とハーレム巨船 01/猫又 ぬこ

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蒼海潜姫(ウンディーネ)を攻略せよ!

 須賀海人(すが かいと)は幼なじみの緋野美咲(ひの みさき)が海中のダンジョンを攻略出来る唯一の存在――『蒼海潜姫』に選ばれていたので、近所の港にちょうど船が停まっていることをきっかけとして船に乗り込むと――何故か海人を乗せたまま、蒼海潜姫たちの船は出発して!? そして海人はどうしてなのか、「女性しかなれない」はずの蒼海潜姫の装具を操ってみせたのだった。


 サーセン……orz
もうなんだか、読み進めるごとに、「うわあああああ! これ、どう考えてもIS(ここは「サクラ大戦」に変えてもいいです)の展開だろ!」「おいおい……この船には痴女しかいねえのかよ……orz」「続刊前提的展開もキター!!」「ひぃぃいいい……。三人称の地の文で『〜〜となったのだ!』とか感嘆符付けるのマジ勘弁っすわ……」……などなど「ええ、ええ……全て私が悪ぅございましたから、もう過去の黒歴史を掘り返すのやめてください!!」……と、この本自体に手を出したことにすら泣きたくなるタイトルの「チート剣士と〜」「〜ハーレム巨船」から始まり、中身で「主人公が女だらけの学園に、何故か女性しか適応出来ないものを使用出来たので一人だけ男子として入って女子に狙われまくる」という、もう何度となく見させられている様式美のような展開を扱われ、しかも最近では「逆にここまでテンプレなのは少ないんじゃないか」と思わされる、「えっと、俺の部屋は……ここか」「きゃっ! アンタ、あたしの着替えを覗くんじゃないわよ、この変態!」「うわっ、ごめん! 部屋番号間違えた!」「謝っても許さないわよ! あたしと勝負しなさい! 男なんてけちょんけちょんにしてやるわ!」「仕方ねえな……。じゃあ、俺がこれまでに鍛えてきた『アレ』を使わせてもらうぜ!」→勝負は主人公の勝ちor「なんで斬らないのよ!」「だって、女を斬る趣味はないからな」「――っ! (トゥンク……)」→「参ったな、○○は苦手なんだが……」「フン、教えてあげるわ。べ、別にアンタのためなんかじゃないんだからねっ!!」……という、一昔前のツンデレを魅せるための展開を披露し、更には突っ込みどころ満載な展開なので、四方八方から殴りたくなるサンドバッグのようです。
もうこれ、正直私の手には余りますわ……。普通に楽しめた読者の方々はエライ!

 ネタバレあらすじー。
 海人、美咲の様子を見に、停泊していた蒼海潜姫の船に。船内で迷っているとそのまま乗せられて海に出たので陸に帰れない。そうしていると蒼海潜姫たちに見つかったので学船長の元に行かされて、美咲と合流。何故か男なのに『蒼海潜姫』の素質があり、この日本代表の蒼海潜姫たちのトップクラスの実力者の伊古奈姫乃(いこな ひめの)の着替えを見てしまったので、八つ当たりという名の喧嘩を売られたので買う。『水無月流剣術(みなづきりゅうけんじゅつ)』というものを究めた海人に姫乃の攻撃は最初の一発しか当たらなかった。そして最後まで海人に手加減された姫乃は負けを認めて、ツンデレのデレ期になる。→訓練でマリア・デルフォーレというイタリア人とのハーフの美少女にまたしても喧嘩を売られ、それが何故か学園の乙女たちの間で「海人くんに勝ったら付き合ってもらえる!」ということになっていた。最初は別にそんなことは考えていなかったマリアは訓練中に海人を襲いに掛かるが、易々と躱されたので悔しがる。海人はそんなマリアに「俺たち、友達になろうぜ」と言うが、マリアは「わたしの父はマフィアのボスだったから、それを知ったらこれまでにいた友人たちも逃げてしまったから友情なんて信じない。あまつさえ、いまは母のいる日本に行かされた。だからわたしは要らない子なんだ」「ちょっと違うと思うぜ。きっとマリアの父さんは、マリアとお母さんを安全にさせるために日本に来させたんだろう」……と、最初の友達の部分は耳垢が詰まってでもいたかのようにスルー。でもそれでマリアも陥落。→次に蒼海潜姫同士の演習があり、海人、美咲、マリア、姫乃……でチームを組む。その部隊の名前は『神舞(かみまい)』。「それぞれの名前から取ったんだー」と美咲は言うが、姫乃だけ何故か「苗字である伊古奈の『い』」という差別的環境。それに対抗するは、日本代表を多く持っている『海騎士(うみきし)』チーム。特に姫乃ぐらいに強い白兎麗華(しろうさぎ れいか)という女子の着替えを覗いてしまい、押し倒してうっかりとキスまでしてしまう。→そして演習訓練当日。『海底迷宮に隠した宝箱を先に持って帰ったチームの勝利!』というルールの下、海人の判断が戦況を大きく左右して美咲が宝箱を見つけるも、そこにエリスというロリ系銀髪少女が。エリスは自分のことを『輪廻戦姫(フェニクス)』と名乗り、海人たちを攻撃してくる。麗華がやられて空気飴を口から出してしまったのには、拒否する麗華を海人はマウス・トゥ・マウスで自分の飴を渡す。そして剣を抜き、水無月流剣術でエリスを仕留めて「悪いな。経穴を突かせてもらった。おまえの腕は二度と動かねーぜ。で、うちの両親が死んだ時の研究所とおまえらはどう関係してるんだ?」「くっそ〜! お姉さまの元に帰るの〜!」「……良かった。実は、『二度と』の部分はハッタリだったからな。一時的に動かないだけなんだ。しかし、俺の父さん母さんたちが死んだのは、事故じゃなかったのか……?」……と、もうラストなのに伏線をドッカンドッカンと出してくる。→みんなで無事に船に帰り、麗華もデレて『蒼海の覇者』という称号を海人に渡してくる。そして実は……というかやっぱり、海人が船に乗ってこうなるように仕組んだのは、全部海人のことが好きな美咲の所為でした☆

 ……あー、かなり久々に、読むのに疲れた本でしたわ……。これでとりあえず1巻は終わりです(ナンバリングされてないけど)。
もうね、目が滑るったら……滑るったら……。
 ところで女の醜さ(?)なのか良さ(?)を教えてくれた161P……。
なんで海人の手が胸や下腹に当たったことで嬌声を上げる度に女子たちは「私にも触って!」と声高らかになった。
……なの? ちょい、待って、待って、待ってくれよ……。普通、そんなのは痴女だからな? あー……、この作者は「1990年に生まれて福岡在住」と折り返しに書いているんですが、もしかして25歳(これを出したのは去年なので実質24歳ですが)で童て……げふんげふん……なのでしょうか? そうだとしたら、現在住んでいる博多の夜の街をもっと見てくるといいと思うよ!(余計なお世話)
 そんであのさ、主人公って作中で何度も何度も「俺は海でも戦えるようにしてきたからな!」「大丈夫だ。俺は空気飴が無くても五分ぐらいは息継ぎなしでイケるからさ」とか、「海の中でも強い俺! アピール」をしてきましたよね……?
それならなんで、船が出たのに気付くのと同時に海に飛び込んで、自力で泳いで陸に帰らなかったの?
ここのところが最高に最後までもやもやを引っ張ってくれて、私のSAN値を削って行ってくれましたね。
 あと、イラスト担当のパセリさん……金もらって絵を描いているプロならプロらしい仕事しろや(半ギレ加減で)。表紙はちょっとだけいいかも(ただし、女の子のみに限る。海人の体格のデッサンをどうにかしろや)しれませんが……中身のカラーはもれなくみんなレイプ目で手抜き。モノクロイラストはマジで「金返せ」レベル
プロなのにおかしいなあ……。デビュー直後に電撃文庫やGA文庫で見た時の方がまだ頑張ってましたよ? 順当に売れて行ったから、甘い汁を吸い過ぎたのか?

 さて、後書きでは「またお目に掛かれたら幸いです!」とありましたが……二度と買うことはないでしょうね、クソが。
ついでにこの本で変な耐性が出来たのですが、他の作者さんの他のレーベルのラノベでも、イラストはパセリさんが担当してるとわかった時も敬遠しそうです。
星1つ★☆☆☆☆の地雷だよ!!
posted by mukudori at 23:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | HJ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月02日

紗央里ちゃんの家/矢部 嵩

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矢部 嵩

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そこは狂気の内側か?

ぼく≠ヘ夏休み恒例の叔母さんの家に父さんと一緒に泊まりに行くことになった。そこには従姉の紗央里(さおり)ちゃんがいるはずだ。しかし叔母さんの家に紗央里ちゃんはおらず、おばあちゃんすらも「風邪をこじらせて亡くなったから勝手に葬儀を上げた」ということになっていた。そしてぼく≠ヘ、異臭のするこの家の風呂場で、一本の小指を見つけたのだった――。第13回日本ホラー小説大賞受賞作!


 これの作者を、「お前さあ、なんでこんな文章書けるの?」って問い詰めたいぐらいに狂ってるなあ……。
例:
電話先の姉「紗央里ちゃんの家で人の小指を見つけた? 私に訊くんじゃなくって、110番しなよ」
ぼく「うん」
110?「はい、110です」
ぼく「あの、見つけたんです」
110「何を? 殺人自販機をですか?」
ぼく「いえ、小指を」
110「なんですか。こっちは忙しいんです。いまもあいつらがババッ。やってきてググッ。ああ、西條さんが、西條さんがあああああ!!」

とか、
ぼく「今日のぼくの焼きそばにはウインナーが入っていた」
叔父「いいなあウインナーぼくも食べたいなあ食べたいなあ」
叔母「我慢しなさい。一つしかなかったの」
叔父「我慢出来ないよ。食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい」
ぼく「ぼくのをあげましょうか?」
叔父「いや、君のじゃなくって普通にウインナーが食べたいんだ」
叔母「うるさいわね。ウインナーを入れる代わりに、この子の焼きそばには虫を入れたのよ」
ぼく「ああ、本当だ。黒いアゲハチョウの羽が入ってる。胴体は探しても見つからないから、きっともう食べてしまったのだろう。」

……こんな感じです。
ちなみにこの作者、1986年生まれで大学生時代の2006年での受賞ですから……普通に考えて、20歳の時にこんな狂った文章を書いていた……ということになりますね。ある意味ホラーな方向に才能が溢れていて末恐ろしいのですが、いま現在何をしているのかなー、と調べたら普通に角川ホラー文庫で出版してました(笑)。興味のある方はどうぞー。

 さて、ネタバレあらすじー。
 小学五年生なぼくと父が中学二年生の紗央里ちゃんの家に行くも、そこに彼女はおらず、叔父さん・叔母さん・おじいちゃん……の三人しかいなかった。しかも叔母さんは血塗れなエプロン姿で、その家の中は異臭で溢れていた。三泊四日の滞在予定で、まず初日に洗濯機の裏から皺の入った小指を見つけてしまい、ぼくはポケットに仕舞う。→「きっとおばあちゃんのものだ」と思って他にもあるかなー、と探していると紗央里ちゃんの部屋で漫画本の間に足首やベッドの布団の下に太腿、ペンケースの中にぎちぎちに十本の指、ドーナツ電灯の代わりに腸がぐるぐる巻きにされている……などとどんどん死骸を見つけて行く。→そうして二日目の夜にもよおしてトイレに起きたぼくは、普段は叔母さんがいるので近寄れない台所に行ってみると、冷蔵庫の中にはおばあちゃんが丸々と解体されて詰まっていた。そこでおかしなことに気付く。この冷蔵庫の中にはおばあちゃんが丸ごと入っている。……けれど、それならなんで洗濯機や紗央里ちゃんの部屋のところにあった手の指たちは――合計十一本なんだ? ……と。その瞬間、ぼくは左頭部に衝撃を感じて気を失ったのだった。→車で家に帰る日。とうとう紗央里ちゃんとは出会えなかった。そしてぼくの身体は――髪の毛は叔母さんに抜かれてぼろぼろ。爪も全部剥がされた。左耳の上半分は切り取られていて、もう無い。気付いた時には、叔母さんがぼくの髪の毛をブチブチと抜いていて、そこから逃げたぼくに父さんが黙って手当てをしてくれたのだった。帰路に着いているところで、ぼくは父さんに「おかしいと思わなかったの?」としつこく問い掛けると、父さんはキレて「うるせえなあ。俺は別に俺以外のことなら、どうでもいいんだよ!」と車を停めてクラクションを何度も鳴らす。そうしてぼくが何も言わないところに――「まあ、普通の人ならそうですよね。あの家は、どこかおかしいんですよ。だから、私もいずれ殺されるだろうと思って逃げてきました。でも君さあ、なんで攻撃された後もすぐに帰らなかったの? 普通、逃げるでしょ」「え? だって、最初っから三泊四日の予定だったし」……後部座席には紗央里ちゃんが座っていて、ぼくらと入れ違いになるように、ぼくらが滞在している四日間はずーっとそこに逃げていた、と言う。紗央里ちゃんは、紗央里ちゃんのものだと思っていた第二の死体はたぶんおじいちゃんのものだろう、と。ぼくが滞在している間におじいちゃんに会ったことを話すと「それはきっと幽霊よ。おばあちゃんはまだ生きている時も死んでいるようだったけど……あの人たちは、とうとう堪らずに自分たちの手でやっちゃったのね」と言われて、紗央里ちゃんはとりあえずぼくの家に来ることになったのだった。

 まあこんな感じなんですが、ともかく登場人物の行動が意味不明で、笑えない上に、ぼく≠熾ス気で虫や死体の指を口に入れたりするから共感出来ないので「読者に恐怖を感じさせること」を考えていないようで、もう訳がわからない!
「読んでいるこっちを狂わせたいのか?」と思わせるような筆致をあえてしているんだとしたら……うん、すごいね……。
だけど、最後まで「叔母たちが祖母たちを殺した理由」がわからないから読後感も微妙……。
ああ、そうだ。「B.A.D」に似てるんですよ、コレ。特に3巻の。綾里作者先生はもしやコレを読んだ後に書いたんじゃねーのか……?
主人公の姉が諦観者でまともだと思っていたら、やっぱり誰もまともじゃなかったり。一人称が前半と後半で気持ち悪く変わるところとか……ね。

 さあ、星はいくつかなー? って、訊かれなくても大体わかりますよねー……。ええ、星1つ★☆☆☆☆の地雷ですよ! この野郎!!

 とりあえずこれで連続更新は終わりですが……うーん、明日か明後日も余裕があれば更新する予定ですー。その代わりに週明けの休み明けが地獄だぜ!(笑)

posted by mukudori at 23:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 一般小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月01日

下ネタという概念が存在しない退屈な世界 01/赤城 大空

 みなさん、あけましておめでとうございます!!
「ライトノベルな日常」を今年もよろしくお願いします!
2015年の始めはこれじゃーい!!
下ネタという概念が存在しない退屈な世界 (ガガガ文庫)下ネタという概念が存在しない退屈な世界 (ガガガ文庫)
赤城 大空 霜月 えいと

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ペロペロ山根

『公序良俗健全育成法』により、エロ関係の画像や単語がPM(ピース・メーカー)という腕輪により禁止された日本。そこでの高校生たちまでの年齢の人間は、男女の間に愛があればコウノトリが赤子を運んで来てくれる――というような概念しか与えられなかった。だが、全国的にも優良健全度の高い私立時岡(ときおか)学園になんとか入学出来た奥間狸吉(おくま たぬきち)は入学早々、電車内で痴漢容疑を掛けられたところに現れたのは、エロテロリストの『雪原の青(せつげんのあお)』――!? アニメ化決定しちゃったけどいいのか!? 第6回小学館ライトノベル新人賞、優秀賞受賞作!


 くそwwwwこんなのでwwww
いやね、まあ……表紙からして、もうアレじゃあないですか。普通の街の書店で買うのだったら、裏返してレジに持って行く感じの……さあ。
そして読者の期待を裏切らない中身。作中で何回キャラが口にしたかわからない「ちんこ」という単語。でも、「ちんこ」はそのまんまで良くって、「ち●ぽ」はなんで伏字にしなきゃいけないの? という疑問が浮き上がるが、後書きでは残念ながら答えてくれませんでした。

 ネタバレあらすじー。
 狸吉、時岡学園に入学して、生徒会長のアンナ・錦ノ宮(にしきのみや)に一目惚れ。そうしていたら、ある日の電車通学の最中に同じ学校のゴツイ男子から視線を受けていることを感じる。するとその男子がOLっぽい女性に「きゃあ! 痴漢よ!」と言われて、駅に着くなり警察&善導科(ぜんどうか)という組織に捕まろうとしていたので、狸吉は「違いますよ! 僕がやったんです!」と庇ってやると、女性は小さく「チッ。時岡学園の生徒で、金持ってそうだったから痴漢されたふりをしたのに……」と言っていたのを聞く。そうして逃げ惑っていると、そこに顔面にパンツを被って、身体にタオルを巻いた女性が狸吉の前に現れて庇ってくれる。警察たちは「出たぞ! 雪原の青だ!」と言って捕まえようとするが、「ふふふ……。いまの私は、このタオルの下はすっぽんぽんよ! 女性を捕まえて裸にひんむくなんてこと、やっちゃっていいのかしら?」と言って逃げつつ、エロイイラストのコピーたちを乗客たちにばら撒いて去って行く。→助かった狸吉。教室で今朝のことを考えていると、生徒会に呼び出されたので行く。そこにはアンナ先輩に、今朝痴漢にされそうになった三年の男子、轟力(ごうりき)先輩と副会長で二年生の華城綾女(かじょう あやめ)先輩たちがいて、狸吉は「雪原の青はうちの学校の生徒らしい。だから捕まえたい。そして狸吉は十年前に卑猥なテロをおこなった、奥間善十郎(おくま ぜんじゅうろう)の息子だから、うちの生徒たちよりも狸吉は卑猥なことをよく知っているだろうから力になるだろう」と言われて、生徒会メンバーの一員にされたのだった。→そうなってまずは綾女に放課後の喫茶店に連れて行かれると、「ふふふ……。ようやく話せるわ。私こそが、今朝の雪原の青よ! あ、ちなみにここの喫茶店は私たち『SOX(ソックス)』のアジトだから、気にせずにどんどん卑猥なことでも話していいのよ!」と正体を明かされる。綾女の正体に茫然としていると、綾女は堰を切ったように「え? なんで私のこの言動がPMに反応しないのかって? それはね、一日に三分間だけ、この携帯電話でとあるところに掛けると、PMが作動しなくなるの」「ウルトラマ●か!」「私はウルトラマ●コスモスの方が卑猥な感じで好きだけど」などと狸吉と話を膨らませて行く。そうして狸吉は巻き込まれ、綾女が決めたのは、次の全校集会でのエロテロだった。→全校集会当日。理事長の話になろうとしていた時、体育館の上からエロイラストハガキがどんどん振ってきて、生徒たちはそれを拾おうとする。ついでに綾女たちが観察していたのは、アンナによる一般生徒に紛れたスパイを発見することだった。エロハガキを拾う生徒は普通。逆に回収しようとするのはスパイだ、と。そして狸吉はアンナに「会長! 校庭で雪原の青が何かを書いています!」と言ってアンナを外に誘導。その間に自分はトイレで女装し、雪原の青のふりをして逃げ惑うも、アンナの超人っぷりに戸惑っていたところに、今度は体育館で「そいつは囮だ! 本物の雪原の青は、いま体育館で蝿の交尾の様子をプロジェクターで流して、卑猥な実況をしていやがる!」……と、なんとか逃げることが出来た。そして綾女のエロテロは無事に成功。→だがその後、狸吉は三年生のロリっ子で天才画家な早乙女乙女(さおとめ おとめ)先輩に呼び出され、「あのテロの日。何故かお主が女装してアンナから逃げていたのう……?」と弱みを握られたので、乙女のスランプの相談に乗る。乙女はなんと……アンナのことが好きで好きで気になっていて……筆が止まってしまったらしい。なので狸吉はちょうどアンナが「最近、ストーカーの被害に遭って困っている。しかもこの前の手紙には『仲間も増えた』って書かれていて……」と話しているのを聞いたので、「それなら、アンナ先輩がピンチのところを助ければ好印象を持ってもらえるんじゃないですか?」と助言して、生徒会メンバーも使ってストーカーをおびき出すことに。アンナと男装した綾女がデートをしているところに、女装した狸吉と小学生の格好をした乙女が付けて行くと……そこに一人の男が現れてアンナたちに襲い掛かる。……が、アンナは一人でも強いので楽々と退治。しかし手紙に「仲間も増えた」と書いていたことを見逃していたので、残りの三人のストーカーが現れて襲い掛かるのに、狸吉たちも出て行ってアンナを助ける。するとラッキースケベで狸吉はアンナを押し倒してキスをしてしまう。すぐに離れるも、アンナはそれ以降、狸吉には冷たい態度になってしまった。→そんな狸吉を慰めるように、いつもの喫茶店で乙女も仲間に引き入れてエロイラストレーターに仕立て上げようとしている綾女は、「鬼頭団六(きとう だんろく)っていう、イカした名前の大富豪が遺したエロ本の山があるらしいのよ。ちゃんと、男女のドッキングが描かれたやつよ。息子さんが『SOX』の一員なの。それを見れば、乙女先輩もちゃんとスランプを解消出来て、学校の生徒たちにもきちんとした男女の営みと性欲の解消方法をわかってもらえると思うのよね。でもね……善導科がそれを嗅ぎ付けていて、いまはなんとか『いま森の中に入られたら、マツタケが上手く育たないんです!』って言い訳してるけど。だからいまのところ善導科に目を付けられていない私たちが行って、回収しましょう!」と提案する。しかし先にアンナの母でPTA会長のソフィアがちょうど「PM制度をもっと強固にするための署名運動を二週間後の日曜日にします! 参加は自由ですけれど、もし参加しなかったら、その生徒がどういう人間かわかりますわねえ?」と脅迫に近いことを言って、予定していた回収の日に被せてくる。しかもその時は何故か狸吉にストーカーが出来ていて、綾女の提案で「あなたの愛を受け入れます。どうぞ入ってきてください」とアパートの扉に貼っておくと、狸吉が念のための乙女先輩をスポーツバッグに入れて押入れに入れておいて部屋に帰るなり、電気が暗くなって襲われて押し倒される。下半身に手を出された辺りで綾女がやってきて電気を点けると――なんと、犯人はアンナだった。それ以来、アンナは「クッキーを作りましたの。食べてくださる? ああ、奥間くんのはこっちですわ」「うーん? 美味しいけど、なんだか変な味が……」「奥間くんのクッキーには、私があなたのことを想うあまりに身体の奥から出て来た愛の蜜を入れておりますわ」「――ぶほっ!! ラブジュースじゃねえかっっ!!」……などと、危険度MAXなアプローチをしてきて、狸吉は疲労困憊。逆に乙女は「これじゃっ! このアンナのメスの顔こそ、わしが求めていたものっっ!!」とイキイキとしていた。→そしてエロ本回収&署名活動の日。何故かその日は、時岡学園には最初に300名ぐらいが来た後、残りの500名は来ずに――これまでにこっそりとSOXが仕込んでいたエロ本がある森に自転車で行こうとしていた。もちろん、普通の生徒たちなので善導科がマークしているはずもなく、数でも負けていた。狸吉たちも「じゃあ、自分たちは生徒たちを説得しに行きます!」と言ってエロ本回収に行く。そうしてエロ本を収めている社に手を掛けた時――アンナが何故か雪原の青の姿な綾女に襲い掛かってきて、「ついに捕まえましたわ!」「くっ! 私はいいから、エロ本を!」「ふふふ、そっちはとりあえずはいいのですよ。だってまずは、あなたの顔のこの下着を取って写メすればいいのですもの……」と乱闘しているところで、狸吉は綾女にエロ本のことを託されるも、綾女を見捨てておけなくて、「ぼ……俺は第二の雪原の青! 掛かってこい!」「えっ――!? な、なんですの、この胸のときめきは……? 私には奥間くんがいますというのに!!」と、綾女と同じように変態仮面のようにパンツで顔を隠しながら飛び掛かると、勝手に胸をときめかせたアンナは逃げる。そうして、エロ本は無事SOXに回収されたことを告げると、他の生徒たちもSOXのメンバーも安堵したのだった。→エピローグ。回収されたエロ本は本当に素晴らしく、乙女によるイラストを描く手も止まらず、コピーを見た生徒たちも鼻血を出すほどだった。だが署名活動は後日、教師たちによってほぼ強制的に平日の校内で書かされた。テレビで集めた署名とソフィアによる演説を生中継されているのを見ていると、ソフィアが堂々と署名箱の中から取り出したのは――エロ本だった。茫然としている会場内に現れる『二人の雪原の青』。そうして人々が自然な欲求に解放されるまで、エロテロは続くのだった。

 うん、290Pの中によーく内容が詰まっていて面白かった!!
ロリっ子好きな私としては乙女先輩可愛いよ! ……と言いたいのですが、アンナ先輩のインパクトというか、ヤンデレ加減が強すぎてwww その料理、絶対食いたくねえwww 狸吉すげえ!!ww
 あー、でもちょっと気になったのは、序章での時岡学園の入試の
問い:「男女の間で子供を作るための一連の行動を記しなさい」
狸吉「こ、これにはどう答えたらいいんだ……!?」

……これですね。
この部分、読者に対しての掴みは良かったんですが、その後でも「おいおい、あの時にお前はどう答えたから合格出来たんだ?」と、気になって仕方がないんですよ。最後まで明かされないままですし。
狸吉は『最底辺の優良度中学』から来た……と書かれていますが、他の(一応)純粋な生徒たちの解答も知りたかったですね。
 あと、綾女が作中で何度か言っている「私の後ろにいる人は、かなりお金を稼いでいるの。だからここのお茶代ぐらいは奢ってあげるわよ」という後ろ盾の人の存在が明かされないまま。
ここの部分はたぶん、受賞してから続刊するために改稿したんだと思うんですよね。じゃなきゃ、応募した時に突っ込まれてますよ。

 まあでもかなり面白かったので……星5つ★★★★★だ! 下品ながらも超オススメ!!w
新年の始めから景気がいいね! もってけドロボー!!w

posted by mukudori at 23:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | ガガガ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月31日

春日坂高校漫画研究部 第1号 弱小文化部に幸あれ!/あずまの 章

 さあさあ、やってきました、「ライトノベルな日常」毎年恒例! 年末年始連続更新〜!! 最低三日は続けてやりますが、それ以上は不明です。
初日の今日は、ちょっと最近の女子の感性に触れてみるために、角川ビーンズ文庫からですよ!
春日坂高校漫画研究部    第1号 弱小文化部に幸あれ!  (角川ビーンズ文庫)春日坂高校漫画研究部 第1号 弱小文化部に幸あれ! (角川ビーンズ文庫)
あずまの 章 ヤマコ

角川書店 2013-11-30
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弱小文化部に幸あれ!

 春日坂(かすがざか)高校の二年生で漫画研究部所属の吉村里穂子(よしむら りほこ)は、今日もだらだらと数名しか所属していない漫研でオタクトークに熱中。しかし、学校から「部活の数が多過ぎる」と言われて、部員の少ない弱小文化部たちは合併統合されることに!? どうなる漫研!! 「小説家になろう」に投稿されていた期待作!


 ……待て。ちょっと待てよ。
おいおい……こんなのが最近の若い女子高生たちに受けているのか……?
 まず、一人称視点での主人公(里穂子)の口調がどうにも乱暴でいただけない。外見はメガネに黒髪三つ編みの化粧知らずのモサい顔……なのに、地の文での語りでは「躾に効くのは痛みって聞いた気もするし。どっかの兵長みたいにさあ。」なんかのひどく乱暴な口調や、本当の口でも部活の男の後輩に「うるさい黙れ。お前は鼻からアイス食ってろ」とかさあ……。
いや、別に私が「うるせーなあ。女子に見た目だけで男子向けラノベのテンプレを求めてるんじゃねーよ」と言われればそれまでなのですが。
でもさあ、一人称視点でいくら苦手な相手とはいえ、ちゃんと主人公のことを考えてくれている年上の人間に対して呼び捨てとか嫌味を言い放題とかは……ね?
 そして更に看過出来ないのは……まあ、後述しましょうか。

 ネタバレあらすじー。
 主人公、漫研での友人や後輩たちと一緒にだらだらとだべったりする毎日。ちなみに唯一の男子部員でテニス部と兼部の五味(ごみ)という男子もいる。そうして出会って行く、クラスメイトのスポーツマンな岩迫(いわさこ)くんや主人公の兄貴と同じ高校で先輩の神谷(かみや)たちイケメン男子。でも主人公がそういうリア充たちを苦手にしているので、胸キュンイベントが発生してもイマイチそれに乗れない。→雨宮(あまみや)という別クラスの男子に呼び出されると、「悪いが、お前の兄貴に俺の兄貴がいびられて学校に行けねーんだ。復讐させてもらうぜ」と言われて人質にされて、河川敷にまで兄を呼び出されて喧嘩になったので、止めようと間に入ると主人公の顔面に拳が当たって鼻血が出る。そこに警察がやってきたので、主人公はどちらも捕まったら大変だ、と思ったので「全ては、私が悪いんです! この彼と付き合いたいのに、兄が反対しているんです!」と言い訳をして丸く収まった。ちなみに真相は単に雨宮の兄の万引きの瞬間を主人公の兄が見ていたから、脅されると思った……とのこと。→部活会議で「部費が少なくなったから、部員の少ない文化部を統合させて、『文化総合部』というものにさせよう」というものに、漫研も入っていた。なのでそれに当て嵌まる部の部長たちを集めて会議を開くが、放送部なんかは「別に俺たちは学校の機材があれば放送も出来るし」と言って会議から逃げようとする。だが別段、主人公たちはいつもイラストを描いたり漫画を読んだり……なのに、「上手く言葉には出来ないけど、漫研が無くなるのは嫌だ!」というテキトーな気持ちで統合されるのが嫌。それとは真逆に文芸部部長なんかは「この高校から、いまヒット作を出している有名小説家が出たのは知っている? 私も将来は小説家になりたいから、デビューした時に『高校の時は文化総合部で〜』なんて言いたくないの! ちゃんと胸を張って文芸部って言いたいわ!」というきちんとした理由があった。そうして次の会議での弱小文化部をどうするか、の投票の時にまでいろいろと根回しをする。文化系の部はほとんど統合に反対の票を入れてくれるらしいが、この高校は運動部の方が多いのでそっちの根回しに奔走するも、サッカー部のキャプテンに捕まって汚い部室をサッカー部だけでなく他の運動系の部の部室も掃除させられることに。→そして投票日。先生が公然と票を数えて行くが、「この高校で昔もね、こういうことがあったのよ。だから本当は『弱小文化部を統合〜』の話が出た時に、あなたたちがすぐに反対してきてくれればすぐに撤回していたのだけど、すぐ投票の話になったから……」と意味深な言葉を告げて、結果は過半数の23票獲得で文化部はそのままで存続決定。サッカー部の部長も単なるいびりではなく、主人公に部室を掃除してもらえた部の部長たちに裏で口を利いてやって反対票を入れさせたのだった。そうして、主人公たち漫研部員は抱き締め合ったのだった。

 うん、お前さあ……二次も含む同人活動やってるからって、放送部部長に
「統合が嫌で、もしも同好会に格下げになったら、これからはお前がリクエストしてくるアニソンとかレンタル出来なくなるかもな。そこはゴメン。先に言っておく」
「ううん。それなら私のお気に入りのアニソンUSB貸してあげるし

 …………おぃぃいいい!!
やっぱり、「なろう作家」は所詮「なろう作家」なのか……?
どう考えても、違法行為です。ハイ。
あとさあ、その前に「いつもの昼休みの放送、楽しみにしてるんだよ? だって、私がリクエストしたアニソン、よくかけてくれるし」「あれ、お前だったのかよ!」って言うなら、もうそのUSBメモリのデータを放送部に貸してやって「一週間に何日かでいいから、これに入れてる順にかけて行ってね〜」とか言っとけよ。そうしたら放送部も部費に悩まなくて済むんだよ。クソ女が。
 あ、ついでに「アニソンUSB」って単語が地味に気になりました。あのね、「USB」っていうのはインターフェイスのことだからさ、その後に「メモリ」とか「ハードディスク」とか付けておかないとなんのことだかわかんねえぞ? 編集仕事しろや
そんで更には「いいなあ、蝉は。木にへばりついて鳴いているだけで小学生に乱獲されてる蝉に比べれば、私の人生イージーモードだというのに」……これに至っては、文章が意味不明で脳がフリーズしましたよ。
「私の人生イージーモード」というのがよくわからない。その前の文章である「小学生に乱獲〜」に繋がっているなら、「人生イージーモード」な表現はイミフだからそこは「私の人生なんてイージーモード〜」にしなきゃだし、「木にへばりついて鳴いているだけで〜」に繋がっているなら、「私の人生よりイージーモード〜」とかにしなければワケわかりませんよ。助詞が足りない。編集仕事し(ry
 あとな、蝉は土の中で七年過ごしてやっと地面に出て羽化して、一週間という短い期間で子孫繁栄に頑張って死ぬんだぞ? そんな虫とはいえ生命の一生をテメエごときの「気持ちを表現するのがよくわからないけど、この漫研が無くなるのはなんでか知らないけど嫌!」っていう、これまでに特に目に見えるようななんの活動もしてない漫研で、後のたった二年間の高校生活と比べるな。蝉に失礼だよお前。
 それに「主人公がサッカー部だけでなく他の運動部の部室も掃除〜」のところですが、親友で剣道部と兼部の北川(きたがわ)とテニス部と兼部の五味と入院中の部長……はまあ除外していいとしても、まだ後輩(一年生)の女子二人が残ってんだろ? こういう時こそ手伝わせろよ。薄いんだよ、キャラが。だから最後に抱き締め合うところでも、感動がやって来ない。主人公だけが「なんだか私だけがキツイこと全てをやらされて可哀想でしょ? だからみんな私に同情しろよ!」みたいに見えるんですよね……。
 そうそう、先述した「胸キュンイベントなのにイマイチ乗れないところ」ですが……
例:主人公、アニメ映画を観るために友人と映画館へ。そこで女連れの神谷と出会う。
「やっほーリホちゃん。映画観に来たの?」
「ねえ神谷くーん。何よこの子ー?」
「友達の妹だってば」
「はい、そうですけど?」
「リホちゃん、何観るの? やっぱあのアニメ?」
「えー! やっだぁ神谷くん、この子ってオタクってやつなのー?」
「……うるせえよ。誰が何を好きでもいいだろうが。お前、やっぱ帰れ」
「ちょっ!? アタシをなんだと思ってんのよ!! 帰ってやるわよ! フンッ!!」
「あの……あの人を帰らせてもいいんですか?」
「いいっていいって。映画なんて前戯みたいなもんだし。じゃあ俺もリホちゃんと同じやつ観ようかな」
「今日私が観るのは三部作の二部目なので、まずは一部目を観てからどうぞ」

……とかさあ……。
神谷が主人公のオタクさを馬鹿にした女子を手酷く振ったところで、もっと掘り下げてキュンキュンさせろよ! なんで「三部作の二部目なのでまずは一部目を〜」になるんだよ! 「じゃあ、この後はレンタル屋で一部目を借りて一緒に見ます?」とかさ……。
 まあでも、ちょっとは良い部分もありましたよ。
クラスメイトのギャル系の女子生徒に話し掛けられた時に「数学の先生萌え!」な感じの話になって行って、「あー、なるほど。やっぱり女子同士って話が合うんだ。これまでにこういう子を見掛けだけで判断して逃げてきたのは悪かったなぁ。」とオタク友達だけにとどまらず、新しい交友関係を知って築いたのはヨシとしましょう。

 さあ、星の数は……星2つ★★☆☆☆!!
普通なら星1つだけの地雷ですが、2つ目の星の分は最後の2P分のオマケとして描かれた四コマ漫画の分ですよ! クソが!!
こんなんで2014年を締めくくりましたが、みなさん良いお年を〜(´∀`*)ノシ

posted by mukudori at 03:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 角川ビーンズ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする