2015年03月21日

東京レイヴンズ (12) Junction of STARs/あざの 耕平

東京レイヴンズ (12) Junction of STARs (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズ (12) Junction of STARs (富士見ファンタジア文庫)
あざの 耕平 すみ兵

KADOKAWA/富士見書房 2014-11-20
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星が集い、激動の夜が始まる。

 引き裂かれた仲間たちが、前巻での天馬の合図の下に、再び東京に集う――。冬児は天海と組んで鏡に頼んで密かに鬼を制御する特訓をしてもらい、鈴鹿は陰陽庁で常に蜘蛛丸たちの監視下なりに逃げ出す方法を考えていた。夏目の父親&春虎の両親と夏目と秋乃の五人組が東京の隠れ家に潜伏していた時、これまで平静なふりをして陰陽塾に通っていた天馬や京子もついに動き出す。待っていたのだ、この時を。耐えていたのだ、仲間が集うこの日のために――! ファンタジア文庫の人気シリーズ、第12弾!


 ぐいぐいと惹き込まれるぐらいに良かった! それでももう最新刊の13巻が発売してるのに(昨日の3/20のことです)、いまさら12巻レビューとか……笑ってくれてもいいですよ!ww
内容も面白くってイラストも「はよ、次のモノクロ絵見たいなー」と思うぐらいに作品の出来は良いのに、最近なんだか速読が出来なくなって行っているのは……やはり歳の所為なのか?
 序盤のコンの、7巻(だったかな?)でかがみんにやられた時以来、どうにも霊力のバランスが悪くなっていた、というコンの説明にちょっと尺を割き過ぎてるかなー……とは思わないこともないです。
あと、前にも苦言を呈した気もしますが、秋乃の性格(口調も)がどうにも見た目を裏切る感じ(小柄な三つ編みメガネのウサギっ子)が、ちょっとなあ……。そういうのはもう一応相馬の血を引いている鈴鹿がいるから鈴鹿がやったり言ってくれるだろうよ……というのは、1巻の時点で完璧にハートを持って行かれた鈴鹿信者な私のエゴかもしれませんがねww 俺、鈴鹿になら「ちんもぎ」されてもいいんだ……(フラグ)。

 ネタバレあらすじー。
 コン、霊力が安定せず、ラグがよく起こるので幼女先輩に頼んで以前の護法式だったころのロリロリコンに必要時以外は戻ることに。→東京にいる夏目と秋乃。春虎父母たちに言われて、隠形の訓練を街中でおこなっていた。しかし、タイミング悪くその近くで十二神将の一人、軍人然とした『大佐(たいさ)』の滋岳(しげおか)が霊災を修祓していたところにプラスでもう二人の十二神将が偶然やって来た。結局そこには十二神将が三人も集って、後からの二人は『天眼(てんがん)』の三善(みよし)と同じだった特別霊視官の幸徳井(かでい)姉妹だった。二十代半ばは過ぎているこの無邪気な双子姉妹の白蘭(びゃくらん)と玄菊(くろぎく)たちは、乗っていたリムジンの中から夏目の纏っている竜気を感じ取って、それを上に報告。隠れ家で夕飯の準備をしていた夏目父たち三人だが、夏目父が星読みにて敵が近付いていることを感じ取って逃げようとしたが、すでにその隠れ家の周囲は夜叉丸たちの部下で固められており、多勢に無勢。別の場所では、いきなり周りから陰陽捜査官たちがどこかに向けて動いているのを感じた夏目が携帯で親たちに連絡を取ろうとするが、繋がらない。親たちは、自分たちが捕まる前に夏目と秋乃だけは逃がそうとして携帯を壊したのだった。そこに街中のいたるところで臨時ニュースが流れ、夏目たちも指名手配されたので呪捜官たちから逃げ惑うことに。→これらのちょっと前に、軟禁されている鈴鹿の代わりに京子は新しい陰陽庁のアイドルとして雑誌などで持ち上げられていたが、簡単なインタビューをされた後で若宮(わかみや)という女性インタビュアーがこっそりと京子に接触を図ってきて、「実は、私の姉はここの塾の講師だったのよ。もう死んじゃったけれどね。でも当時は『三羽烏』っていう世話の掛かる子たちも教えたそうでさ」と聞かされる。その後は実家の人間たちを撒いて家から出て、公衆電話で天馬に連絡。天馬もいまは亡き両親の作ったウィッチ・クラフト社の下請け会社の初老男性に会って、前巻の『スワロー・ウィップ』の式符を分けてくれたお礼を言いに行っていた。そこで天馬は自分がどうしたらいいのか迷っていることを看破され、背中を押されて肚をくくる。そして祖父母に別れ(というか、天馬の祖父母も理由をなんとなく把握しているのであちらから勘当的扱い)を告げて、京子と一緒に動くことに。夏目たちのニュースを見た鈴鹿は「なんか庁舎のみんながバタバタしてるし、いつもの扉の向こうに蜘蛛丸がいる気配がしないわね? もしかして……いまがチャンス!?」と思って外に出るも、敷地のぎりぎりのところで『結び姫』の弓削(ゆげ)が一人で鈴鹿が逃げ出した時のための警戒に当たっていた。二つ名通りに弓削の結界は強く、同じ十二神将とはいえ不意打ち気味に縛り結界を喰らった鈴鹿が手も出せずにまた捕獲されようとしていた時、タイミング良く冬児が助けに来てくれて、鏡との特訓の成果での『第三封印解除(サード・シール・パージ)』で弓削の結界を破って鈴鹿を救った。→夏目たちが事態に気付いて親たちを助けに行こうか、それとも逃げた方がいいのか……と迷っているうちに、夜叉丸と蜘蛛丸に囲まれる。夏目は秋乃を庇いつつ、自分の竜気を使って空中を飛んだりして逃げるが、敵側の方がやはり格上だった。夏目が撃墜されて気絶し、地面に落下しようとした時――ついに、春虎が「悪い。また待たせたな、夏目」と抱きかかえて助けてくれた。ちなみに秋乃の身体は角行鬼が確保。春虎は秋乃に夏目を託し、この場から離れるように告げる。秋乃は「この男の子が前に星宿寺を壊した、夏目の言ってた『春虎』なんだ!」とお互いの自己紹介の後で思って、「夏目に会わないの? 夏目は春虎のこと、すごく会いたがってたよ!」などと言うが、それよりも夜叉丸たちとの戦闘の場で二人を庇う余裕が無いのが春虎の本音だっので、秋乃には気絶している夏目を背負って逃げてもらうように再度頼む。→夜叉丸&蜘蛛丸VS角行鬼&飛車丸&春虎のバトルに。夜叉丸は開戦の前に「私は前世もいまも、あなたのことを敬愛し、尊敬していました、我が北辰王よ」と言葉を交わして感激した様子を見せつつも、一応その言葉も本音ではあるのだが腹の中では『導師(プロフェッサー)』らしく計算もしていた。春虎はそんなおためごかし言葉の応酬を「過ちを繰り返すことをするな。アンタらに火を点けたのは、確かに『前の俺』なんだろう。だから、俺にとっての『子孫』であり『親』であるアンタらのケジメは付けてやるよ」と言って打ち切り、さっさと自分の二人の式神を送る。角行鬼は左腕が無くとも蜘蛛丸の攻撃ぐらいは楽々といなしていたが、飛車丸姿に戻ったコンはやはりどこか霊力が乱れているらしく、夜叉丸相手に苦戦。そこに春虎が援護をして夜叉丸を灼くも、夜叉丸は自分が持っていた『スワロー・ウィップ』を春虎が夏目を助けに来た瞬間にすぐさま陰陽庁に送っていて、そこからやっと戻ってきた『スワロー・ウィップ』は――なんと、当代の十二神将で最強と言われる『炎魔』の宮地(みやち)が遠隔操作をする、大規模な火炎呪である大威徳法(だいいとくほう)を繰り出してきたので、春虎は弱っている飛車丸を庇うためにその呪法に縛られてしまった。その上で夜叉丸が春虎を捕らえようとしたところに――大友が現れたのだった。→秋乃におぶられていた夏目が目を覚ます。気絶する寸前に懐かしい声が聞こえたような気がした夏目は秋乃の背中から降ろしてもらい、道路を歩いていると、背後の空には大きな五芒星が現れていたので、そこに春虎がいるんだ、と夏目はまたしても自分が戻るのがいいのか、せっかく春虎が逃がしてくれたチャンスを生かすのがいいのか……と迷う。そこに、春虎たちのところに向かうためにバイクを駆っていた木暮が現れた。しかし木暮は「君は、あの時に死んだはずの――」と夏目が目の前にいることを処理出来ずに少しパニックになって脳内が固まり、そのまま動けずにいたところを、大型の車(ハマー)の窓から式符が投げられて木暮に攻撃を仕掛け、夏目たちを連れ去って行った。車に乗っていたのは、京子と天馬。天馬は前巻で秋乃からラブレターに見せ掛けた夏目からの手紙をもらったことを覚えており、それぞれ自己紹介をする。京子は前巻最後の天馬のニクイ演出で夏目が生きているという情報はわかっておりながらも、最後に見た夏目の姿は死体であり、言葉を交わすのは約一年半ぶりなので感激していた。しかし、敵側は待ってくれない。オート駆動のこのハマーは『羽馬(はま)』という車型式神だった。道路を突っ走る羽馬の近くに寄ってくる、滋岳の式神『迦楼羅(かるら)』。それ自体は攻撃をしてこないが、代わりに羽馬の前に多くの自立型式神の『仁王』や『夜叉』たちの符を落として行った。しかし「このまま突っ切れ!」と命令を受けた羽馬は自分の装甲の分厚さで勝り、仁王たちを避けたり吹き飛ばして進んで行く。だが仁王たちも滋岳によって頑丈に改良されているので、数が減らずに追い掛けてくる。秋乃以外はみんな窓の外に出て符や式神で応戦するが、そこに迦楼羅が戻ってきたので仁王たちは更に精度を増した動きになり、夏目たちがピンチに陥った時、鈴鹿と冬児が到着して迦楼羅や仁王を軽々とあしらってくれた。→宮地が陰陽庁内にて春虎たちを苦しめている大威徳法を唱えているところには、なんと道満が。現在は大友と式神契約をしているため、大友の命によって宮地と交戦することに。→大威徳法の五芒星が空から消えたのを見て、大友は改めて自分の生徒であり夜光の転生体だった春虎に感慨を覚える。大友の横についている道満の式神の牛頭(ごず)と馬頭(めず)は『茨木鬼』の角行鬼と顔見知りのようで、特に馬頭がラブ・アピールをしていた(笑)。大友が「ここは任せてや」と言うが、春虎はあくまで飛車丸たちを使う。春虎曰く、「いまの大友先生は、自分のことをわかっているようで全然わかってない。アンタ、誰を使役してると思ってるんだ? 『蘆屋道満』だぞ? アレはいまでもまだ『荒御霊』なんだぞ!? いまの先生は一本の木の幹だけを渡した橋を安全だと思って歩いているようなもんだ!!」と、逆に説教をして、大友、思わずぎゃふん。飛車丸たちで夜叉丸たちを相手にしているところに、ヘリがやってくるがそれは報道関係のものではなく陰陽庁のもので、その中からは多軌子が落ちてきたのだった。夜叉丸が「姫! いまは『まだ早い』のですよ!」と止めようとするも、『神降ろし』を遂行した多軌子の霊力は超霊的なものになっていて、角行鬼も顔をしかめ、覚醒した春虎すらも神鎮めの祝詞を最後まで唱えることが出来なかった。多軌子は『ほんの触れる程度におこなった神降ろし』を終えると、「まだ修行の途中なのに、ここまでの力とは……」とにたりと笑っている夜叉丸たちと共に帰って行った。その後で東京を中心として起こったのは、前回の大霊災の時と同じような前兆である霊脈の乱れだった――。

 いやはや、緊迫状況なのにまさかのダジャレ命名に気付いたときは笑った笑ったww 車種が「ハマー」だから「羽馬」で、しかもそれの主が「天馬」だからそっちにも漢字で引っ掻けてくるとはww
 それと、牛頭さんのイラスト無いけどカッケェ……!! なんだよ、あの角行鬼への「貸しにしとくぜ、ブラザー」とかさ! 登場時の描写では「身長は低いがやけに丸く太った男〜」とか書かれてて、「ハイハイ、おちゃらけ要員か? 戦隊ものでのイエローみたいなのだろうなー」と思っていたのに! あざの先生の書かれる男は見た目描写だけではなくて、良いヤツも悪いヤツもみんなどこか格好いいんだよなあ! ……ですがまあ、今巻のラストの方で「助けに来てやったはずなのに、元生徒に逆に説教された元講師」には笑いましたがww
推測するに……おそらくこれ以上の大友先生の格上げ防止&大友先生が関わる戦闘だけのインフレ防止でしょうね。
 そして長くなるので端折りましたが、ラストでは一応元陰陽塾生五人での合体奥義のような夏目の必殺技で迦楼羅倒してますからね。
あ、それでついでに思い出しましたが、その場にいたのにやっぱり最後まで戦闘には何もせず、ラストで「さっきのあの陣があった方の空から……ものすごい何かが……」とか言ってただけの秋乃は割とマジで要るキャラなのか心配です(迫真)。

 ええ、ええ。今回も盛り上がらせてくれました。あざの先生の作品は東レが最初なのですが、BBBとかDクラッカーズとかも面白いんだろうなあ。
星5つ★★★★★じゃーい!! 好きなだけ持ってけドロボー!!(意外と使い勝手が良くて気に入っている、『オードロ』1巻のラストの台詞)

posted by mukudori at 04:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 富士見ファンタジア文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月24日

オー・ドロボー! (1) 怪盗淑女は恋きに盗む?/岬 かつみ

オー・ドロボー! (1) 怪盗淑女は恋きに盗む? (富士見ファンタジア文庫)オー・ドロボー! (1) 怪盗淑女は恋きに盗む? (富士見ファンタジア文庫)
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大ドロボウは小粋に盗む

日本に住む、『とある一族』の末裔な十四代目。その「僕」の前に現れたのは、フランス人の美少女!? 彼女の名前はなんと――4代目アルセーヌ・ルパン!? そして「僕」は、先代の父親がルパンと懇意にしている、日本で有名な泥棒の一族――石川五右衛門(いしかわ ごえもん)の末裔だった! アルセーヌ……アルに誘われて、五右衛門が挑むのは『悪党の楽園』で起こる、『世界大泥棒決定戦』!? そこでさまざまな大泥棒たちの末裔に出会いながら、優勝出来るのか! 第26回ファンタジア大賞、金賞受賞作!


 うおぉ……ナニコレ?
……ナニコレ。(大事なことなので(ry)
えーっとあの……もういっそ、アルと十四代目の父親は「『ふ〜じこちゃ〜ん!』なルパン三世」だとか「こんにゃくが嫌いな、日本刀使いの石川五右衛門」とか、大っぴらに出してくれてもいいんですよ……? いや、モンキー・パンチ先生がまだご存命だし、出版社間でわざわざ新人作家のために著作権を借りたりなんかを取り引きしたりするのが面倒だった……とかあったのかもしれませんが。
 つか主人公の五右衛門……「絶景かな絶景かな」とか言い過ぎだし、一応高校生なくせに、言動が変。つか、おかしい。なんだかオヤジ臭い感じが漂っています。なんで「あんまり騒ぎを起こしたくはないんですよ」なのに、「おーい、指名手配のやつがここにいますよー!」って堂々と人を呼び寄せることをするのかイミフ。
 あとイラストレーターさん……序章で五右衛門の容姿について「平凡だが、特徴を言うなら線のような細目」とか地の文では書いてるのに、普通にイラストの五右衛門は目が大きい。
なので最初のそれがどうにも頭に引っ掛かって、読んでいて違和感バリバリ。ちゃんと原文読めよ。でもアルとか他のイラストたちは可愛くて良かったんですけどね。

 ネタバレあらすじー。
 五右衛門、突然の外国人美少女・アルの来襲で「お父さまたちが仲良かったから、一緒に『大泥棒世界選手権』に出て、何者かによって盗まれた優勝商品である自分の家の家宝な『カリオストロ伯爵の金時計』を取り返して欲しい」と言われて承諾。五右衛門的にはまず、「くそっ、なんで僕の家系は女子に弱いんだ!」と言うこと。だがアルには、泥棒スキルは全く無し。使えるものと言ったら、柔術が強いぐらい。そして開催している『悪党の楽園』という地中海の島へ。→そこではいろんな泥棒たちの末裔が集まっていて、みんなで金時計を奪い合う。五右衛門は日本代表だったので、相棒として鼠小僧次郎吉(ねずみこぞうじろきち)の末裔の女子(じろちゃん)とも協力しながら、フランス代表のアルと行動を共にする。ちなみに、先代のルパン(アルの父親)が前大会の優勝者だが、家を空けていて足取りが見つからないので、自分の家の家宝を取り戻すために今回はアルが出ることになったのだった。そしてオークション会場なんかで金時計を見つけるも、銀髪のイギリス人少女――名探偵ホームズのライバルだった悪人、『モリアーティ』に先を越される。→この大会が決めた一週間をフルに使った泥棒たちは、最終的にはビッグ・ベル号という大型客船で閉会式がおこなわれるので、そこに集まる――が。五右衛門はそこでエドガーと名乗る紳士を助けると、「主催者は自分だ。ずっとここに閉じ込められていた。だからいまの主催者はニセモノで、そいつが操っている」と言ってくるのと同じくして……なんと、インターポールたちが船の周りに集まっていた。実はモリアーティは、先代が女性で、なお且つ宿敵のホームズの血を取り入れようとしたので、それで産まれたのが「ホームズ・モリアーティ」という、イギリスでも『名探偵と犯罪者』という二足のわらじ生活をしている少女だった。そいつの手引きでインターポールが集まっていたのだった。だが柔術がめっちゃ強いアルが対峙して、モリアーティから金時計を何とか奪い取り、一週間が終わる時の午前0時の時点で手にしていたアルが優勝者となる。→エピローグ。五右衛門は家宝の錠前が無くなっていることに気付く。そこでエドガー……いや、先代ルパンから電話があって「この大会は、実は自分が苦戦した石川家の家宝である錠前を盗むために、石川家を手薄にするためにやったことだ。だから我が家から盗まれた……とアルが思っている金時計も、実は自分が盗んだ」と伝えられる。五右衛門が愕然としているそこにアルがやってきて、「ムッシュ、もしかしてこれのことですの? ムッシュには助けてもらいましたし、大事なものなら返しますわ!」と家宝の錠前を出してくるが……五右衛門は「いや、いいよ。持ってけドロボー」といつも可憐なアルに伝えたのだった。

 んー、なかなか面白い開幕でしたが……どうにも、最後の方でご都合主義過ぎる。
ドン・ディエゴ(怪傑ゾロ)とか、やけに伏線を寄越してくると思ったら真の姿を現すまでのたったそれだけだし……。モリアーティも、「ふーん。どうせこいつ、イギリス代表だから、出自を隠したホームズなんだろ?」とこちらに思わせておいて、一度その期待を「おお、まさかのモリアーティか!」と良い方向に裏切ったと思ったら、「てへっ。実はホームズの血を取り入れたモリアーティ家の末裔でーす☆ だからどっちにしてもすげー強いんですわよ!」とか要らないUターンはいいんですよ……。
 最終的に出て来るアルの父親(おそらくルパン三世)とか、ルパン三世にしては……キャラが違い過ぎるんですよね。歳を食って落ち着いたにしても、私たちが知っている『あのルパン三世』にしては硬すぎる。どうせやるなら、その辺の口調とかも徹底して欲しかった! 一回でいいから、「いやあ、これまでとっつぁんに捕まらなくって良かったぜ」とか「そろそろ、愛しのふ〜じこちゃんに会いに帰らなきゃなあ〜」ぐらいの読者サービスはして欲しかった。
 文章と設定の軽さは好きです。いや、逆に軽すぎるのか……? キャラがいっぱい出ている割には、活かしきれてないしなあ。
 あと五右衛門……自分が最初にアルに「この中の錠前、一つでも開けられたら君をルパンの末裔だと認めてあげよう」「(三時間経過)出来ましたわ! ムッシュ、これを記念にいただいてもよろしくて?」「いいよ。あげる。どうせ一番簡単なやつだろうし」とやっているのに、なんで最後に「ルパンに盗られた! あれは家宝の錠前だったのに!」ってなってんの? お前が目の前でアルにあげたんだろうが。普通のお嬢さんに見える相手をテストするのに家宝の一番難しい錠前を出す意味もわからないし、家宝が混じっていたなら「あげるよ」と言う前にちゃんと確認するか、それらしく金庫にでも仕舞っておけよ。
この辺がどうにも力づくな仕事なんですよね……。ごっつぁんです。

 うーん、突っ込みどころはたくさんありつつもアルは可愛かったし続刊が出たら買ってしまいそうなので星3つ★★★☆☆ってところですね。

posted by mukudori at 23:12 | Comment(4) | TrackBack(0) | 富士見ファンタジア文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月14日

東京レイヴンズ11change:unchange/あざの 耕平

 連続更新3日目ー!
いろんな方々にお待たせいたしました、東レのお時間です!!w
東京レイヴンズ11change:unchange (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズ11change:unchange (富士見ファンタジア文庫)
あざの 耕平

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いわゆる一つの群像劇

 春虎の覚醒と夏目の死から二年が経って、陰陽塾の仲間だったみんなは話し合ってそれぞれのやり方で過ごしていた。だが、その中でも普通に暮らしていた天馬の前に現れたのは、お下げのメガネっ子!? ラブレターだと思って渡された手紙は、実は『あいつ』からで!? 大人たちの黒い思惑が見えてくる11巻!


 白衣の鈴鹿可愛いよ、鈴鹿!!
多軌子(姫)が冷や汗も掻いている275Pの挿絵がたまりませんね!
 でも今巻のMVPは、個人的には天馬にやりたい!!
「引退したけど陰陽師として熟練の祖父にも見破られない隠形の術が出来る」とか、お前すげえ成長したな……!w
 しかし木暮さんにも『健闘賞』あたりをあげたい。
なんでアンタ、刀一本でビルの一階丸ごと斬れるの?((((゜Д゜;))))ガクブル
いや、短編集2で若いころからの強大な力の片鱗は見せてもらいましたけど……昔からの親友に裏切られたと思っている闇堕ち木暮さん(勝手に命名。別名:グレさん)、マジTUEE!!
あの1巻の爽やか好青年からの変貌っぷりが怖い……。あー、こりゃあ敵に回したくない相手っすわ……。

 ネタバレあらすじー。
 冬の一月。隠れて東京まで戻ってきた夏目たち。塾の仲間の誰かにコンタクトを取りたいが、顔バレしていなくて脚の速い秋乃が天馬に「すみません! これ読んでください!」と手紙を渡す。天馬はラブレターだと思っていたが、その中身は夏目からだった。それの内容をは『夏目は甦って、春虎も無事』ということで、とりあえず安堵。→ちなみに京子は二年前に星読みの才能が目覚めてからは、父親だけど敵方のボスな倉橋陰陽庁長官にも黙っていて、別邸にほぼ軟禁状態で閉じ込められている祖母の美代ちゃんに星読みを教わっていると、いきなり「大友先生の星に影が……!」と見えた。→そのころ、星宿寺と現代を繋いでいる坊主の男がビルのバーで酒を飲んでいると、そこにどちらも背の高い派手な男女が現れて、情報を訊き出そうとしたところに大友先生も来る。背の高い男女たちは道満の式神で、牛頭(ごず)と馬頭(めず)という名前だった。「大友がその坊主に接触してくるだろう」、と思ってそのビルの前に車を停めて、山城や三善と一緒に張っていた祓魔官から呪捜官に転属した木暮が十二神将の二つ名の『神通剣(じんつうけん)』の名のごとく、大友が来たのを感知したらビルの一つの階を剣で切り倒す。それには大友はちゃんと防御したが、「こりゃ参ったなあ、禅次郎。まあボクらも目的は果たしたんでもうええわ」と牛頭と馬頭を連れて逃げた。→冬児は倉橋長官に霊力を封じられた天海元部長と一緒に行動していた。そこで密かに十二神将の鏡とコンタクトを取り、天海の取り成しによって鏡から修行を付けてもらっていた。それで現段階では『第三段階封印解除(サード・シール・パージ)』まで出来るようになった。伊達に『鬼喰い(オーガ・イーター)』の二つ名も持っていない鏡は、「お前の中にいる鬼だが……半端なやつじゃねえぜ。この俺が保証してやる。だから制御ぐらいは出来るようになるんだな。まあ、出来なかったら俺が食ってやるよ」とスパルタ特訓。→鈴鹿は陰陽庁の自分の研究室に籠もっていて、元父親の夜叉丸や倉橋長官の目の下に置かれる。もちろん、鈴鹿の考えは見透かされていて、鈴鹿もそれを知っていながらの生活。しかもその二人によって、1巻で一度失敗した『泰山府君祭』に近い「魂の呪術の研究をしろ」と言われたことをこなす生活。だけどそこにはちょくちょく多軌子(姫)がやってきて、鈴鹿と一緒にお茶や食事や話をするようになる。そんな生活の中で、鈴鹿は「あの女(姫)の苗字は『相馬』。連れているのは八瀬童子……これは日本の『帝』に仕えていた者たちの霊の呼び名。つまり、天皇の血筋ながらも謀反を起こして処罰されて、その時は荒御霊だったけど、いまのこの東京では『神』として奉られている、『相馬』の平将門を呼び起こそうとしているの……!? あの女は父に『姫巫女』とも呼ばれているから、それで……?」とだんだんと父や長官たちの内情がわかってくる。しかも鈴鹿の父は相馬家の傍系だったので、鈴鹿は自分にもその血が流れていることを思い出す。→テレビ放送でも流される、陰陽塾の式神を使った新春会。そこで京子が白桜と黒楓で演武をして終わると、すぐに星読みが発動する。京子たち選抜メンバーの後は、天馬たち一般三年生による式神操作での踊り……のはずだったが、そこには天馬が一工夫して他にはばれないように、このテレビ中継を見ている仲間たちに「夏目が戻った」ということを亡くなった自分の父母が開発した青いツバメの捕縛に使う式神――たくさんの『スワロー・ウィップ』の嘴に『夏目がしていたのと同じようなピンクのリボン』を咥えさせて、演武の最中に会場をそれで満たして知らせる。隠遁生活をしている夏目もそれを見て、「天馬くんが返事をくれた!」と気付く。→テレビを見ていた鈴鹿もたまらなくなって、庁舎の自分の研究室をこっそり抜け出して、書庫に籠もって何か手がかりを探そうとする。そこで気付いたのは、自分の父親が起こした『上巳の大祓』は四年前。六戸部が起こした『上巳の再祓』は二年前。そしてあれから二年が経ったのは、まさにいま。そこに夜叉丸(父)が現れて、「その通り。お前の考えは当たっているよ、鈴鹿。次が本命だからね」と言って去って行った。

 うーん、今巻ではおそらくあざの先生が落ちつけようとしている物語の全体的な部分を見せてもらったのですが、あの……もしかしてラスト近くで、姫が荒御霊降ろしの巫女として失敗したので、夜叉丸(父)が代わりに鈴鹿を使う……とかなっちゃう? 鈴鹿はこれまで実の父に改造されたり仲良かった兄貴が死んだりしてかなり悲惨な経歴だったんで、それだけは勘弁してくださいよあざの先生?
姫も今巻を読んだら「初めての女子の友達っぽいやつが出来て嬉しそうで可愛いなー」と思ったので、姫にもあんまり死んで欲しくはないなあ。
 その代わりに、と言ってはあれですが、秋乃のキャラが思ったよりも軽い……。いや、友達になった夏目相手だから「えー、またやるの?」「もうへとへと……夏目は厳しすぎるよ」「あ。それよりさ〜」とか口調が友人相手だと軽くなっちゃうのをあざの先生は表現しようとしているのかな? でもキャラの外見からして、個人的には天馬みたいに「友達でもいつでも優しい感じの敬語使い」って風にして欲しかったですね。夏目の呼び方も呼び捨てではなくて、「夏目ちゃん」とか「なっちゃん」みたいな感じで(ジュースか)。そして秋乃も相馬の血筋らしいんですが、秋乃って登場を10巻まで引っ張っておいたくせに……要るの? なんかもう今巻で付け加えられた設定で、鈴鹿が全て秋乃の上位互換みたいな感じでカバーしてくれている気がするのですが……こう思うのは鈴鹿贔屓な私だけでしょうか?
 つか今回の挿絵のかがみん、なんか体幹細くなってない? いや、「細マッチョ」っていう言葉もありますけど、3巻で最初に出て来た時のごつさと威圧感(風格?)が無くなってるというか……。あれはゴツイコートで隠していた所為なのか?(笑)
 あ、修行の時にかがみんが最後に言ってた「冬児に封印されてる鬼はただの鬼じゃねえぜ」ってのが私、気になります!w ついでにかがみんの指での早九字は、東レファンで読んでたら誰でも一度は真似したくなるよね!(笑)

 今回は物語の核心やキャラたちの成長に迫ってくれたので星5つ★★★★★! 特に天馬の隠形やらアイデアに特化した成長も嬉しかったし! 次を早く読ませてください、あざの先生!

posted by mukudori at 23:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 富士見ファンタジア文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月27日

東京レイヴンズEX2 seasons in nest/あざの 耕平

東京レイヴンズEX2 seasons in nest (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズEX2 seasons in nest (富士見ファンタジア文庫)
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若闇鴉たちの祝宴

 待望の短編集第二弾! クリスマスやら節分やら三者面談!? 書き下ろしの「三六の三羽烏」たちの出会い編は必見! 無事にアニメも終わって、息抜き的なエピソードの数々だ!


 うーん、最後の「エンカウンター・トライアングル」以外はあんまり面白くないぞう?
「エンカウンター〜」も木暮の圧倒的な実力が見れるかと思ったらそうでもないし……。
ヤバい。大好きなあざの先生の作品なのに、とうとう地雷評価をしてしまいそうな予感です……。

 ネタバレあらすじー。
「聖夜ランデブー」……冬のある日、塾社がいきなりクリスマス仕様に!? それは倉橋塾長のアイデアで、なんとアルファ&オメガもトナカイコスプレで大友先生はサンタ服、京子はミニスカサンタ!? そして夏目は春虎と二人きりのクリスマスのために、塾の屋上からソリに乗って、ランデブーを満喫したのだった。
「バトル・オブ・ビーン」……節分がやってきた。塾でも豆まきがおこなわれる。そこで「鬼役」になったのは――冬児!? ただでさえ、常日頃から自分が鬼の生成りだということを気にしているのに……。だが、「やるんならやりやがれチクショウ! だが、鬼役にも『反撃』のハンデをもらうからな!」と開き直った冬児は強かった! 冬児の反撃とは……大友先生の作った『一発ギャグ呪符』を飛ばしてクラスメイトたちを次々と沈めて行く! 夏目も犠牲になり……残ったのは春虎一人! 対峙する二人は……相討ちKOだった。最後の春虎の台詞は「だめだこりゃ」
「新入生『十二神将』」……鈴鹿が主役で、四・五巻辺りのお話。鈴鹿が下僕の春虎と夏目の寮の部屋に遊びに行く。春虎の部屋ではHな本などを探したが、夏目の部屋では押入れを開けようとすると夏目が必死になって抵抗したので、呪術戦。夏目が北斗を繰り出して、しっちゃかめっちゃか。寮母さんに怒られた後、みんなでカレーを食べる。中辛なそれは鈴鹿には辛かったので、春虎が生卵を「これかけて混ぜると甘くなるぞ。美味いからやってみろ」「えー」と言いつつもやってみると、意外と美味しかった。そして鈴鹿は、ネット通販で虎のぬいぐるみを購入したのだった。
「銀色の髪の後輩」……みんなが二年生に上がったころの話。東京レイヴンズのスピンオフ漫画作品で主人公をやっている、一年生の暁兎(あきと)が出てくる。ドイツ帰りの暁兎はしきりに「夏目先輩ってなんで女性なのに男子寮にいるんですか?」「夏目先輩って女っぽいですよね」と疑惑の目を向けてくるので、春虎たちが緊急会議。とりあえず夏目はグラビア雑誌を買って、暁兎の前で「ぼくはこういうのに目がないんだ! いやー、なんたって、寮の部屋には壁中に水着ポスターを貼ってあるぐらいだからね!」と宣言をするが、「はあ……? おれ、ドイツ帰りなんで、そういうのよくわかんないっす」といまいち手ごたえが無い。なので春虎が「最終手段だ……!」と夏目の制服の上着をめくって「ほおら、暁兎! 夏目の胸を見てみろ! こんなに真っ平らな胸の女子がいると思うかー?という身体を張った手段で、ようやく暁兎も「あ、確かにそうっすね! いままで疑っててすみません、夏目先輩!」と『夏目=男説』を信じることになる。だが、春虎の後ろでは夏目が般若の形相をしていた……。
「ティーチャーズ・ミッション」……別名:大友先生、頑張るの巻。塾長に言われて三者面談をおこなう大友先生。倉橋塾長&京子の時は普通だったんですが、天馬の祖父&祖母との時は……泣けた。おじいちゃんがおばあちゃんと天馬をわざと払って、大友先生に土下座をするところとか、もう! 春虎&夏目のところには千鶴母さんが来て、夏目が何故か男子として過ごしていることを知り、「すみません、大友先生。ちょぉっと、親族会議を……」と言って三人は口裏合わせに行く。――って、千鶴さん、いままで夏目の男装を知らなかったのかよ!? え、あれって本家のしきたりじゃなかったの!? なら千鶴さんも知ってておかしくないと思うんだけど……。この短編はちょっと不満ですね。
「エンカウンター・トライアングル」……塾生時代の木暮禅次郎が主役のお話。木暮は入塾前から名のある修験者に教わっており、入塾当初から他の塾生のレベルが低すぎることに驚いて辟易していた。クラスメイトもそんな木暮を遠巻きにする。だがある日、ファミレスにて自分のオリジナル式符が喧嘩に使われていたことで、塾長室に呼ばれて呪捜官に「この符に見覚えはあるかい?」と訊かれて「もちろんありますよ。俺のオリジナル呪符なんですから(チクショウ! 呪符が二枚無くなってる! クラスのやつらに嵌められた!)」と答える。そして木暮は自分の手で盗んだやつらを探しに行こうとするが、そこで早乙女涼(さおとめ すず)というクラスメイトに会って、「なんだか大変そうね。手伝ってあげましょうか? 角の電柱に向かって空き缶を投げなさい」と言われる。それを実行すると、電柱のところに隠行して通行人相手に占いをしていた大友が現れ、「君、いきなり何すんねん!」と言われる。それで顔の広い大友も手伝ってくれ、『ゼット』という陰陽術を使って用心棒や喧嘩屋をしているグループに当たる。木暮は「クラスメイトの誰かが、そのグループに入ってやってるんだな?」と言うが、大友は「いんや? だって、クラスメイトの中に君のオリジナル式符を使えるような力の持ち主がいると思うん?」と正論を返された。そして木暮は自分の式符に細工をしてわざと放置しておくと、クラスメイトの古屋昌治(ふるや まさはる)がそれを盗み、高架下で本家→分家関係で逆らえない、年上の陰陽塾ドロップアウト組で『ゼット』の一員の昌人(まさと)に渡そうとした――ところに木暮と大友が現れる。木暮は久々にフルパワーで「シバリソワカ」を使って昌人を昏倒・気絶させる。その実力は、霊気に当てられただけの昌治すらも気絶させるほどだった。そして犯人を捕まえたものの、「呪術の授業以外での使用」ということで大友とともに一週間の停学を言い渡される。二人で「あっ、ちなみに君のもう一枚の呪符を抜き取ったの、ボクな。すまんすまん。『有名な修験者の弟子』って言うから、ちょっと興味があってん」「お前かよ! 余計な手間掛けさせるな!」「だから手伝ってあげたやん」と話して男子寮で昼ご飯を食べているところに涼が。「ね? 私のお陰でなんとかなったでしょう?」と言われ、そうして三人は仲良くなったのだった。

 うーん……。
やっぱり、「エンカウンター〜」以外はあまり面白くないなあ……。でも「エンカウンター〜」でも昌人に木暮が木刀を持って構えた辺りで、「おっ、バトル展開くるか!?」と期待していたんですが……昌人が弱すぎてすぐに倒されるし……。
「銀色の髪の後輩」でも春虎が取った最後の手段もすぐ見当がついたし……。
他はもう論外。つまらな過ぎて、お話になりません。
 でも、ピンナップのすみ兵さんのイラストがいいんだよなあ! 最後まで読んだ後に、三羽烏が仲良くハンバーガーを食べているところを見ると「イイね!」って言いたくなります。

 あざの先生のギャグ&日常描写には期待しすぎましたね。残念ながら……星2つ★★☆☆☆、プチ地雷です。

posted by mukudori at 17:56 | Comment(4) | TrackBack(0) | 富士見ファンタジア文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月01日

空戦魔導士候補生の教官1/諸星 悠

 みんな、あけましておめでとう!
mukudoriお兄さん&お姉さんは今年も元気だ! このブログを見てくれているみんなも元気でいてね〜!
さーて、新年一発目はこれだ!
空戦魔導士候補生の教官1 (富士見ファンタジア文庫)空戦魔導士候補生の教官1 (富士見ファンタジア文庫)
諸星 悠 甘味 みきひろ

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俺が教官で、彼女たちが魔導師候補生だと……そんなまさかっ!

 空中学園都市、『ミストガン』。そこにはずっと昔より解明の進んでいない謎の敵対生物・魔甲蟲(まこうちゅう)を相手にする魔導士を育成する機関がある。そこのSランク小隊に所属しておりながら、学園中から『裏切り者』の汚名を着せられているので下っ端仕事をやっているカナタ・エイジは、ある日小隊のリーダーのクロエから「どうせ暇なら、学園の汚点である唯一のFランクの小隊の連中の面倒を見ろ」と言われる。そしてFランク小隊を見に行くと、才能の使い方を間違っているリーダーのミソラ・ホイットテールを筆頭に、おどおど上がり症なレクティ・アイゼナッハ、自分を『女神』と言うスーパーナルシストのリコ・フラメル――の三人の少女と出会う。落ちこぼれ小隊はいったいどうなる!? 第24回後期ファンタジア大賞・金賞受賞作!


 あー、惜しいなあ……。
着眼点はいいです。だらだら教官、キャラの立った三人の女子……素材は申し分ないんです。
でも全280Pです。つまり物理的にも内容的にも薄いんです
読んでて、「自分が編集者だったらここに赤ペン入れるのに! もっとこの展開の文章書かせるのに! チクショウ!」と読みながら思いました。
 あと、誤字多い。「。」の句点を忘れていたり、「全力全快」ってなんだよ。あと、レクティの名字が大事な見開きカラーのところで「アイゼナハッハ」と誤字喰らっているのがなんともきつかった。お陰でこの記事のあらすじのところでも書くの間違えそうになりましたよ!

 ネタバレあらすじー。
 カナタ、クロエの命令でFランク小隊の教官に。とりあえず、この小隊が次の模擬戦でEランク小隊に勝てるように仕込むことに。→実力はあるのに、人前になると上がり症なレクティには、コスプレ衣装を渡して学園内ではそれを着ているように命令。これで人前に慣れさせる作戦。『千里眼』というレアな能力を持っているスナイパーのリコには、「実力があるのに、『女神』なお前がずっとFランクのままでいいのか? お前ら三人は才能はあるんだから、連携を上手く出来ればSランクも夢じゃないぞ?」と焚き付ける。『魔砲剣士』の才能が無いのに、「死んだお母さんが『魔砲剣士』だったから、あたしも同じのになるの!」と言って聞かないミソラには、仕方がないので直々に指導。カナタが自分の必殺技である『収束魔砲(ストライク・ブラスター)』という技を直に見せて伝授する。→そしてついに模擬戦――という時に、魔甲蟲の集団襲撃がやってくる。魔甲蟲の大群は万を超えており、学園の魔導士全員に――Fランク小隊にも防衛召集が掛かる。人目があるのが苦手なレクティも、魔甲蟲相手なら上がらずに名門の自分の家に伝わる『アイゼナッハ剣術』を使って次々と撃破。ミソラはみんなが援護してくれる中、さっそく『収束魔砲』を使って魔甲蟲だけでなく市街地(自分の実家の喫茶店含む)も壊したりと、ちょっとぽんこつ。でも魔力の容量は随一なので、レクティ・リコに周りをガードさせた上で魔力を溜めさせて、下級魔甲蟲に指示を出しているボスである『キメラ・デネブ』を『収束魔砲』で撃破。だが、それでも魔甲蟲たちの進撃は止まらない。しかしカナタだけは気付いていた。こんな大群には――もっと大きいボスがいると。そしていままで温存していた力で一人で大ボス――積乱雲の如く巨大な『キメラ・アンタレス』に向かおうとするが、ミソラも無理矢理付いて行く。他の二人は置いて行く。→『キメラ・アンタレス』を前に、カナタは自分の魔力と――以前、Sランク小隊にいたころにクロエを攻撃から庇ったことで目覚めた――魔甲蟲の使う『呪力』を併せた、ミストガンでも解明されていない力の『崩力(ほうりょく)』を体内で練って、身体に多大なダメージを受けながらも力を剣に込め、『収束魔砲』で『キメラ・アンタレス』を切り裂いた。だが力を全て失って、カナタは空に落ちて行こうとするところを付いてきたミソラに助けられた。→エピローグ。Fランク小隊が今度こそ模擬戦をおこなっているが、レクティは上がるし、ミソラは空回るし、リコは『千里眼』を使うための眼鏡を掛けることを嫌うし――で、Eランク小隊に圧倒されっぱなし。そして、キメラを退治したのに「市街地の無闇な破壊行為」ということで逆に始末書を書かされた。クロエたちが模擬戦を見にやってくるが、「やっぱり、まだまだ彼女たちにはあなたが必要ね」と言われたのだった。

 うん、惜しい!
 カナタがクロエを庇って呪力を手に入れた時のこととか、たった一行書かれただけですっ飛ばされるし、レクティのコスプレ作戦も意味が無かったし、第一「カナタが大事なSランクの模擬戦にやってこなかった」ということで付けられた汚名の「裏切り者」のくだりが全然描写されていない! 生徒三人の信頼を得るためにも最後のは特に大事だったと思うんだけどなー? どうなの、作者先生?

 まあ、話に大きな穴はありつつも、普段のカナタやヒロインズは結構好きになれたので、星3つ★★★☆☆ですね。

posted by mukudori at 23:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 富士見ファンタジア文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月20日

東京レイヴンズ10 BEGINS/TEMPLE/あざの 耕平

東京レイヴンズ10  BEGINS/TEMPLE (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズ10 BEGINS/TEMPLE (富士見ファンタジア文庫)
あざの 耕平 すみ兵

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君に逢いたいのに

 星宿寺(せいしゅくじ)という、いろいろな事情があって身を寄せている人間たちが暮らしている闇寺。そこで下っ端で働いている少女、兎の生成りな秋乃(あきの)。いつも通り先輩たちにいじめられていると、「新入りを迎えに行ってこい」と指令を受ける。山を下りた先にいたのは、北斗(ほくと)という美少女。そして下界では、土御門春虎がテロリストとして指名手配を受けていた――!? アニメも好調な、二部開始の第10巻!

 やっと「秋」が来たか!!
でもこの秋乃ちゃん、ウサ耳が出たりして可愛くて、「眼鏡」「三つ編み」「ロリで貧乳」といろんな要素を持っているんですが……いまいちキャラが薄いんだよなあ……。
 ぶっちゃけ今巻は前半分は面白くなかったですね。

 ネタバレあらすじー。
 秋乃、星宿寺で修行しながら暮らしているところ「客人を迎えに行ってこい。お前の脚なら速いから夕方までには山の下に着くだろう」と言われて、兎の生成りなので脚が超速い秋乃が指名される。そこにいたのは自分を「北斗」と名乗る――男装をやめた夏目だった。「私も生成りなんです。蛟(みずち)のね」というが、本当は龍の北斗の呪符を使って魂を肉体に留めて蘇ったのだった。一緒に一晩小屋で過ごして、秋乃と夏目は友達になる。夏目を寺に連れて行くと、寺にずっといる天狗の式神が「……シシャノニオイガスル……」と夏目がいる場で言う。夏目、ぎくり。→同時期、陰陽庁の十二神将、三善(みよし)、弓削(ゆげ)、山城(やましろ)の三人が、この寺に春虎がやってくるという情報を得たので寺にやってくる。だが寺の常玄(じょうげん)という法師は「この寺は元々、土御門夜光さま――現在は春虎さまが建立したもの。私が呼んだ我らの苦難の声が届き、我らを導いてくださるために戻ってきてくださるのだから、陰陽庁の方々はお帰りください」とあまり歓迎しないムード。それでも一応仕事で結界を張ったりする。→十二神将が来ると知って、夏目びくびく。しかも山城という最近なったばかりの十二神将の一人に見つかり、呪術戦。夏目は龍の北斗の霊気を使った雷の術で山城と対等レベルにわたり合う。そこに春虎たち、襲来。→常玄、帰還を喜ぶが春虎は「悪いけど、アンタのお焚き上げに応えた訳じゃない。この寺の『あるもの』をもらいにきた」と言うので常玄はあらかじめ張っておいた「結界内の人間の霊力を0にする」という結界を使い、銃器を用いて「嫌だとおっしゃるのなら無理矢理にでも!」と実力行使。だが春虎はそこも予測していて、どこかに携帯をかけてウィッチクラフト社のカモメの運送で、夜光が昔の戦時中に作った「装甲鬼兵――土蜘蛛」を山全体に何体も落とす。土蜘蛛の襲来で混乱している中で、飛車丸(コン)と角行鬼たちが結界を壊す。そして混乱の中、千爺(せんじい)という老人に「千爺、アレは出来てるかい?」「非時(ときじく)の実ですな。もちろんですとも夜光――いえ、いまは春虎さま」「ありがと。やっぱりこの実を育てられるのは千爺ぐらいだよ」というやり取りがされていた。夏目対山城のところにも土蜘蛛が来たので、その隙に夏目は逃げる……というより、春虎に会いに行こうとするが、また死にかける。そこを春虎の父母がやって来て、ぎりぎりのところで応急措置。土蜘蛛と春虎の母――千鶴の雷撃もあり、山城は全員を見失う。→そして春虎たちは退散。夏目は春虎が逃げたことで慟哭した。そのころ、山城と夏目の戦いを見守っていた秋乃のところに千爺がやってきて、「秋乃も一緒に連れて行ってやっておくれ」と言うが、春虎父母は拒否。だが千爺が「夜光さまに将棋で百勝したらくれたこんな証文があるんだが? ついでに天狗の式神もね」と言って『将棋で負けたので、土御門は星宿寺の言うことをなんでも一つ聞きます』というものを盾に、秋乃も山を下りることになった。秋乃は言う。「そういえば、私の実家なんですけど……『お馬』……じゃなかった、『相馬』って言って、この業界でちょっとは有名らしいですから、もしかしたらお役に立てるかもしれません!」と、多岐子と同じ苗字を名乗ったのだった。

 うーん、夜光覚醒バージョンの春虎にまだ慣れてない所為か、ちょっと違和感……。「昔夜光が作ったもの〜」とか「夜光の式神、飛車丸・角行鬼!」とかは夜光が持っていたんだから強いのはわかってるんで、「いまの春虎自身」が強いのかどうかわからないんですよね……。
でも土蜘蛛が襲撃してからはページをめくる手が止まらなかったんですけどね。
 最後の夏目の号泣とかはたまらなかった。逢いたいのに、いくら祈っても逢えない寂しさ……。
 ついでに鈴鹿が復活した鈴鹿パパ(夜叉丸)にいいように使われているらしき描写があったので不憫……。もっと出番を寄越せー!w

 今回は星3つ★★★☆☆かな。次巻はもうちょっとカタルシスをください!

posted by mukudori at 22:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 富士見ファンタジア文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月03日

俺と彼女が下僕で奴隷で主従契約/なめこ印

 連続更新2日目だよー。
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俺と彼女が○○で△△で××××

 ミツルギ・ハヤテは記憶が無いまま、異世界に召喚された。そこは『魔女騎士(ヘクセンリッター)』を育成するための女子ばかりの学園寮の一室で!? 目の前にいたのはシェリー・シャルラッハロートという少女。彼女は告げる。「あなた、私の下僕になりなさい。私はあなたの奴隷になるから」――!? HJ文庫で「俺がヒロインを助けすぎて世界がリトル黙示録!?」の作者が贈る、意外と純愛ラブバトル!


 タイトルどう考えても「俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長」のパクリだろ!? 設定「ゼロの使い魔」のパクリだろ!? と思いつつもリトル黙示録の作者ということで手を出してみましたが……これがなかなか面白い
 というか、挿絵エッロ!ww
表紙もすごいし、イラストだけでも買う価値はあるかと思います。

 ネタバレあらすじー。
 主人公、シェリーに召喚されてこの世界のことを教えてもらう。なお、主人公のことは「一応人型の召喚獣」と定義しておく。→下僕なのでシェリーによって連れ回されるが、いろいろあった中でシェリーと一緒にバイトをする。と、実はシェリーの実家――シャルラッハロート家は没落貴族なのでバイトをしなければ学園にも通えないことを知る。そしてシェリーの母も失踪しているので、シェリーは『魔宴(ヴァルプルギス)』という魔女騎士による競技大会で優勝し、もう一度爵位と名声を取り戻せば母親が自分のことを見つけ出して戻ってきてくれるかもしれない、と考えて魔女騎士を目指して邁進している。→召喚獣を従えた実践授業がおこなわれる。ビクトリアという貴族の女子がシェリーをライバル視しており、試合で相対するが主人公とシェリーはまだパスが上手く繋がっていないので『魔導器(ワンド)』という召喚獣が出すことが出来る道具が出てこない。劣勢の中、主人公が傷付いたシェリーを見ると、胸の中から何かが湧き上がって来て、『魔神器(ゼーレ)』の炎を纏う剣をシェリーの胸にある契約の紋章から取り出す。そして主人公は単身で突撃し、ビクトリアを下す。→アリアという召喚獣の研究に余念がない少女に捕まる。お風呂に連れて行かれて、丸裸にされようとしたところ、キルルという小柄な少女の裸を見てしまう。主人公、シェリーにお仕置きされる。後日、恥ずかしがり屋なキルルがアリアに連れてこられて、「あたしのデーメテール家は婚約者以外には裸を見せちゃいけないんですぅ! だから責任取って婚約者になってください!」と言われる。主人公、シェリーにまたもお仕置き。→中間考査が迫る。そこで良い点を取ると、魔宴の一つである「レギンレイヴ杯」のシード枠が手に入るので主人公たちは燃える。友達のいなかったシェリーだが、話し掛けてきてくれたアリアとキルルと一緒に実地訓練をしちゃったり。→中間考査本番。シャルラッハロート家の持ち物であった土地が偶然舞台に選ばれる。そこは昔、キュクロプスが大暴れして大打撃を負った土地だった。対戦はバトルロワイヤル形式で、ビクトリア、アリア、キルルも一緒の組。そこでキルルが「あたしが勝ったら、ハヤテさんをください!」と言ってくるのでシェリーはキルルの一日の自由を賭けて了承。これまでバトルを怖がっていたキルルだが、自分の弱さに向き合うことでようやく100%の力を引き出し、主人公は炎の剣で立ち向かい、ほんの少しだけの差で勝つ。そこにビクトリアが他の四人をグループに引き連れて、前回の報復をしようとしてくる。だが、そこで谷底で眠っている単眼巨人――キュクロプスが何者かによって起こされた。→キュクロプスが襲ってくるので阿鼻叫喚な生徒たち。教師が駆けつけてくるまで五分、と言われるが被害は甚大。主人公は囮になろうとするが、「あなたはもう私の下僕なんかじゃないわ。役立たず。だからもうどこかに行っちゃいなさい」と言うシェリー。そんな気丈なシェリーを守りたいと思った主人公は、ようやく自分の使っている剣の真名を見つける。それは『世界をも滅す剣――レーヴァテイン』。纏う灼熱で巨人を焼き、切り裂いたのだった。→エピローグ。「私の全てはあなたのものよ」「お前の全ては俺のものだ」「あなたの全ては私のものね」「俺の全てはお前のものだ」そう告げて、二人は誓いのキスをしたのだった。

 面白かった!
でも「結局中間考査どうなったの?」とか「キュプクロスを目覚めさせた人間は誰? 思惑は?」とか「ビクトリア噛ませただけかいww」とかどう考えても「次巻に続く」な感じの不満点はあるんですけどね。
でもやっぱ、挿絵エッロ!!ww で流されちゃうw
 シェリーのキャラがいいんですよね。ツンデレだけど奴隷根性も忘れてない(意外と大和撫子)っていう。キルルもロリ可愛かったけど、これはシェリーに軍配が上がりますね。

 うーん、星4つ★★★★☆かな。次巻に期待!

posted by mukudori at 18:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 富士見ファンタジア文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月24日

東京レイヴンズEX1/あざの 耕平

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子鴉たちの祝宴

 待ちに待った、ドラゴンマガジンに掲載されていた短編たちの傑作集の登場だ! コンが○○したり、冬児が××だったり、天馬が誕生日を祝われたり!? そして……北斗と春虎の出会いも……。アニメ化目前の期待値マックス!!


 うーん、今回は微妙かなぁ……。
でも、ギャグのスマッシュヒットはありました。スマッシュヒットはありました。大事なことなのでry

 ネタバレあらすじー。
・「リア・コン!」……コンの隠行の術が効かなくなり、コンが自宅待機を命じられる。だが春虎想いのコンは春虎のスカジャンとパーカーで変装をして陰陽塾に乗り込む。しかしそこで主の命令に背いた形になる、自分の正体をばらさないために奔走するが、結果ハプニングを引き起こす。最終的に口封じに天馬(不運)を叩きのめしたところで塾の講師たちが「敵襲か!?」「相手はオメガとアルファのゲートも乗り越えたのか!?」「相当な手練れだな……!」とか言ってるところで隠れていたコンピンチ。だが途中で隠行の術が使えるようになっていたので、それで寮へ逃げ帰る。術が使えなくなっていたのは、前日に大友先生の試作の符に触っていたからで、気付いた大友先生がその符を破ってくれた。コンは上手く逃げおおせたと思っていたが監視カメラにはバッチリ映っていましたとさ。
・「倉橋京子の挑戦」……夏目に思いを寄せる京子。それを祖母に指摘される。夏目にラブレターが着たと知って、「じ、実はあたしも困ってるの! あたしたち、お互いの利益のためにデートをして見せつけてやりましょう!」と提案する。そしてデート当日、夏目といい雰囲気になるが、夏目が「あの……本当はぼく……」と言い掛けてきた途中で春虎たちが介入してくる。だが京子はへこたれない。明るい明日を夢見て、また一歩踏み出すのだ。
・「阿刀冬児のロジック」……冬児はネットサーフィンをしていて、とあるもぐりの陰陽師の情報に行きつく。そしてその陰陽師の集会に乗り込むと、氷川(ひかわ)という女性と出会う。氷川は自分の弟を霊災で亡くして、その弟の幻影を見せられて「この札を買えば弟さんは輪廻の輪の中に入れるでしょう」と騙されて金をむしり取られていた。冬児は「勝手に俺らの名前を汚ねえ商売に使ってんじゃねえよ」と自分こそがその弟さんが死んだ霊災の張本人であるという正体を明かし、符術を使って対抗する。春虎の命でコンも助けに来ており、そのもぐりの陰陽師集会は潰れた。その後、冬児は隆一(りゅういち)という東京時代の悪友の墓前に参りに来ていた。そこに氷川が偶然やって来て、「冬児くん、あの子のためにありがとうね……」と言う。冬児は「お前、俺になら姉貴を紹介してもいいって言ってたじゃねえかよ馬鹿……」と空にたゆたう線香の煙を見ながらそう呟いたのだった。
・「ペガサス・ファンタジー」……wwww ワロスwww いやー、超面白かった! 天馬が今日は自分の誕生日だということをみんなに言おうか言わまいか迷っているんですが、みんなはそれをとっくに知っていて、サプライズパーティーの準備。そしてプレゼントに「ペガサス・ウォーク」という青いペガサス型の運搬用人造式をプレゼントすることに。この式神はカスタマイズも出来るという。だがそこで春虎たちの悪ふざけが過ぎてしまい……「あ、夏目くんから着信だ。もしかして、とうとう僕のサプライズパーティーのお誘いかな……? もしも――」『天馬くん! いますぐそこから逃げるんだ! 君の霊力を入力してしまったから――ブツッ!』「え……? あ、今度は春虎くんからメールだ」『にげろ』「え――なんで、今日は僕の誕生日なはずなのに……」その時、上空に影が差し――(素敵なペガサスの描写は略。本書を買ってお楽しみください)『ハピィィィイイイイ・バァァアアスデェエエエエ、テンマァァァアアアアアア!!』とペガサス――いや、キメラがいなないた。これはもう買って楽しんでくださいとしかw あ、でも181Pの挿絵でいるはずのない鈴鹿がいましたね。でも眼福。やっぱりロリ可愛いなー。
・「トライアングル・ミステイク」……北斗が中学生の春虎と出会った時のお話し。夏目は練習のために北斗を操っていたが、練習不足でミス連発。その北斗の不審な挙動から、春虎は「大丈夫だ。言わなくてもわかってる。お前……実は忍者の末裔なんだろ!?」と盛大に勘違い。それ以降は順当に夏目は北斗を操っていたのだった……。

 あー、「ペガサス・ファンタジー」面白かった!
今回はそれにつきますね。
これが無かったら……星2つ★★☆☆☆……という敬愛するあざの先生に切ない評価をするところでしたが、あったので星3つ★★★☆☆で。

posted by mukudori at 19:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 富士見ファンタジア文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする