2013年11月02日

AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~/田中 ロミオ

 やあみんな! mukudoriお兄さん&お姉さんだよ! 三連休だとジャンプの発売が早くていいね!w
そんな訳で三日連続更新やっちゃうよー!
みんな、遊びに来てねー(・ω・)ノシ
AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)
田中 ロミオ mebae

小学館 2008-07-19
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中二病+チャンネル

 中学時代を暗黒期で過ごした佐藤一郎(さとう いちろう)は、中二病から脱し、無事高校デビューを果たした。普通の友達。シルバーアクセサリーショップに寄ったり、ゲーセンで遊んだりする関係。だが学校に宿題を忘れて取りに行こうとしたある日、杖を持ってコスプレをした少女――佐藤良子(さとう りょうこ)と出会う。そこから高校デビューの歯車は狂って行き!? スクールカーストに真正面から向き合った、田中ロミオの傑作!


 うむ、素晴らしい……かぁ?
なんかキャラは多いのにみんな薄いんですよね。主人公と良子は主役格なので当たり前ですが、クラスメイトのキャラが生きているかというと、女子リーダーの大島(おおしま)以外「息してんのか?」と言いたくなるようなお粗末さ。小鳩さんも意味不明な立ち位置だったし……ごちゃごちゃしてるんで、別にそれぞれ名字とかいらなかったよ?

 ネタバレあらすじー。
 無事高校デビューを果たした主人公。だがその日のうちにやらないといけない数学の宿題を深夜の学校に取りに行ったことで良子と出会う。同じクラスでずっと休んでいる良子は夜の学校で『竜端子』というものを探していた。警備員に見つかったりする中で良子の中二病展開に巻き込まれる主人公。→翌日、良子は学校に前日のコスプレ姿で来て衆人環視の中で主人公に『スレイブ』と『リサーチャー』という訳のわからない関係を告げる。そこで担任の通称「どりせん」に「レディース佐藤が教室に来たって? HAHAHA。頼む、君にレディース佐藤の面倒を見てやって欲しい」と言われる。その後、「契約のしるし」と言われて良子にみんなの前でキスをされる。→翌日から、前の友人たちから即行ハブにされる。だがクラスの半数を占めている痛々しい中二病軍団には歓迎される。良子には「その『竜端子』とやらが見つかるまでだからな」と言って渋々付き合う。ちなみに『竜端子』とはこの街の女子高生の間で噂になっている「おまじないを叶える釘」のことらしい。→良子、女子リーダーの大島が筆頭となってトイレに閉じ込められて水を掛けられる。ずぶ濡れの良子を自分の家に連れて帰る主人公。だが運悪く姉が仕事から帰っており、良子がシャワーを浴びている場面に出くわす。姉はなんとか説得するが、「昼間っから不健全なことをしてるんじゃなかったのはいいとして……なんなのあの子。またあんたも中二病に戻ったんじゃないの?」と心配そうにされる。→ずぶ濡れ事件以来、大島が主人公にも暗に「これ以上良子を構うならお前も同じ目に遭わせてやる」と脅してくるので、主人公は良子を「『竜端子』は探してやるが、それ以外は話し掛けてくるな」と無視する。『竜端子』の釘は探して行くと、ある神社にたくさん奉納してあった。それを渡すと、「次は『神殿』が必要。一郎は手伝うべき」と言ってくるが、断固として断る。すると良子が屋上の鍵を破壊して、屋上に椅子やらなんやらで『神殿』を作って誰も入れないようにしてくる。どりせんによって主人公が駆り出されるが、良子に言葉が届かない。なので主人公は『痛々しいグループ』にそれぞれの武器やらかつらやらを借りて――中学時代の汚点であり、いまでも悪夢に見る――『魔竜院光牙(まりゅういん こうが)』の格好をして飛び込んで行くと、説得が通じた。→エピローグ。どりせんが「実は僕って『光の戦士』だったんだよねー。だからこのクラスにも問題児たちを集めてるんだ!」と告白すると、養護の先生も「実はあたしも『光の戦士』の一人……! そして実はあたしたち結婚してまーす」と告白。連なるように普通のクラスメイトたちも「俺も卑弥呼の末裔で!」「俺、人の寿命が見えるんだ……」「あたしはサイコメトラーで……」と黒歴史を告白して行く。そこに無期停学を言い渡されていた良子がコスプレをやめ、普通の制服姿で登校してきた。スタイリストである主人公の姉の手によって、身綺麗に。それを褒めると、「一郎、普通の生活を教えて欲しい」とお人形さんのような姿になった良子が、恥ずかしがりながら告げたのだった。

 うーん、文章力はすごい
冒頭の魔竜院光牙のところとか、文体変えててスゲー! ……と思うところもあるんですが、いかんせん、最後のカタルシスが乏しい。最後に良子がクラスに受け入れられる皿作りをもうちょっと上手く誘導して欲しかったですね。実はみんなが黒歴史持ちで……というのはぶん投げ過ぎというかなんというか。大島のピンチを良子と主人公が助ける、とかでも良かったんじゃないでしょうか。

 でも文章力は確かで挿絵もいいこの一品……判断に苦しみましたが星3つ★★★☆☆で。普通です。

posted by mukudori at 22:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | ガガガ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月16日

恋に変する魔改上書/木村 百草

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木村 百草 すぶり

小学館 2013-06-18
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ラブコメの魔

 高校に入学した冴えない男子高生、山伏諒太(やまぶし りょうた)の元に集まる美少女とラブコメハプニングの数々。しかしそれは、幼なじみの文芸部の女子高生、莉子(りこ)が「ラブコメの魔」という本を見つけたことから始まった……。第7回小学館ライトノベル大賞ガガガ部門優秀賞受賞作!


 うーん、微妙ー。
まず、時系列がわかりにくい。
そして「ラブコメの魔」の発動時のフォントいじりがウザい。投稿時もこれで応募したのか?
あと、中盤以降ダレ過ぎ。
そしてそして……すぶりさんのイラスト、「はまち」のぽんかん8さんに似過ぎだろ!

 ネタバレあらすじー。
 主人公(諒太)、角でパンを咥えた女子高生、赤城瑠流(あかぎ るる)と出会う。保健室に行くと、そこで着替えをしている榛名響華(はるな きょうか)とエッチなハプニング。そんな日々を過ごしていると、クラス委員長の妙義水菜(みょうぎ みずな)が注意をしてくるが、ドジな委員長なので「私がお目付け役になります!」ということに。そして四人は「ラブコメ部」なるものを結成。→同時期、莉子が「ラブコメの魔」という本を発見。読んで行くと、幼なじみの主人公のことが書いてあった。そして自分も不思議な魔力に憑りつかれ、その本の続きを書いて行くこととなる。→ラブコメ部、海へ行く。水菜がスク水だったり、カレーが爆発したり……と散々なものだった。→響華の提案で、ラブコメ部らしくダブルブッキングデートを試みる。主人公は映画館に水族館に寿司屋にラーメン屋に奔走して大変だった。→しかし、それらの行動は全て莉子が「ラブコメの魔」に書いていたものと同じだった。すると本から「ラブ子」というラブコメの神さまが出てきて、莉子に力を授けたと言う。信じられない莉子。しかし主人公に訊いてみると、まさに莉子の書いた通りに物事は進んでいたのだった。→ラブ子に振り回されている毎日。だがある日生徒会長が、ラブコメ部に「文化祭で良い結果を残せなかったらラブコメ部は廃部です」と言われてみんなピンチ。莉子もそのことを知って、「(なら、『ラブコメの魔』の力でみんなの演劇は観客に大うけだったって書けばいいじゃん!)脚本・監督はあたしに任せて!」と言う。そしてみんなで「ロミオとジュリエット(ラブコメ版)」をすることに。→本番、莉子の脚本のお陰で物語は観客に受けて行くが、途中でラブ子が出てきて「こんなんじゃラブコメ成分が足りなーい!」と言って脚本を書き換えた所為で舞台に焼肉が出現したり、みんながオリーブオイルまみれになったりした。観客もさすがに怪しんできて、最後の締めで莉子が金ダライに頭をぶつけて鼻血を出しつつ、パンツを見せて「諒太、好きっ!」と告白して、「こうして、キャピュレット家とモンタギュー家の争いは、監督の血が流されたことにより終結したのでした……」というナレーションで締められた。劇は大成功。文化祭MVP賞ももらい、ラブコメ部は存続することに。→後夜祭、目覚めた莉子には主人公がついてくれていた。「莉子の告白、あれ演技だったのか? いや、照れたなー」という主人公に、莉子は近付いてキスをする雰囲気になった時に瑠流たちが突撃してくる。ラブコメ部はこれからも続いて行く……。でも大切なのは私の心なのだ、と莉子は思った。

 だから、ラブ子の存在が意味不明。どたばたさせたいんでしょうが、ラブコメラブコメうぜえんだよ。
そして最初の方の海に行ったりダブルブッキングデートしたり、ページ数稼ぎとしか思えない。
最後のロミジュリの劇に至っては、寒すぎるし、冗長だしで読んでいて引くレベル

 そんなこんなで星1つ★☆☆☆☆、地雷です。

posted by mukudori at 14:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | ガガガ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月12日

脱兎リベンジ/秀章

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秀章 ky

小学館 2011-07-20
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脱兎リベンジぶっかませ!

 兎田晃吉(うさぎだ こうきち)は桃武台(とうぶだい)高校の一年生だ。地味で貧乏くじばっかり引いて……あだ名は「宇宙人」。でもそんな彼にも「軽音楽部」という心の拠りどころがあった。だがそこでもハブられて文化祭のステージには出られない……。しかしそんな兎田が出会ったのは、漫研の部員である先輩の兎毛成結奈(ともなり ゆうな)!? 彼女に後押しをされて、兎田はスクールカーストに革命を起こす! 第5回小学館ライトノベル大賞・ガガガ賞受賞作!


 一気に読まされるほど面白かった!
でもいちいち名前の変換が面倒なことこの上ないw
キャラも必要な分だけいて、読みやすい。
でも最後のカタルシスがあんまりピンとこなかったかなー。
その辺、要改善ポイント。

 ネタバレあらすじー。
 軽音楽部の一年生である主人公、先輩である志鷹(しだか)にハブられて部室から追い出される。そして見つけた空き部屋で音楽を奏でていると、兎毛成という漫研の女子の先輩に見られる。無理矢理話を訊かれて、「それなら文化祭に出て志鷹を見返してやればいい」という結論に至る。主人公もそれに触発される。兎毛成の人脈ネットワークで、梅園乃ノ香(うめぞの ののか)という放送部で学校のアイドルの少女や、お菊(きく)というどこからどう見ても女装した筋骨隆々の女子……いや男子に、金(かね)シュロという常にビデオカメラを回している男子などが集まる。→文化祭ではステージで一番盛り上がったバンドを後夜祭でお披露目することが決まっている。主人公たちはそれに参戦しようとしているのだ。お菊の伝手でミュージックニューハーフバーのセミプロのみんなをバックバンドに手伝ってもらえてなんとかバンド結成。ボーカルは乃ノ香がやることに。主人公のギターの腕前はすごいが、それだけでは足りない、と兎毛成に言われる。都合よく、乃ノ香の祖母が「あなたは我が茶道梅園流の跡取りなんですから、文化祭でハジけたりするのは禁止です。逆らうなら全寮制の学校に転校させます」と言ってくるので乃ノ香は降板。代わりに、いままで自分の男か女かわからないピーキーボイスをコンプレックスに持っていた主人公が「僕が唄います」と立ち上がることに。バンド名は「脱兎リベンジ」――主人公が中学のころにハマっていた「脱兎リベンヂ」という天才若年漫画家の描いたゆるゆるバンドもの四コマ漫画のもじりだった。→主人公がバンドを組んで文化祭に出場すると聞いた志鷹は――ある意味一番主人公の能力をわかっていて、それに嫉妬していたのだ。なので文化祭出場をなんとしてでも阻止しようとする。夜の街で練習が終わり、帰ろうとしていた主人公はガラの悪いチンピラに襲われ、ギターを弾くための手を狙われる。だがそこに超強いお菊が助けに入る。主人公は無事だったが、今度は文化祭のために展示をしようとしていた兎毛成の漫研が志鷹に襲われて、作品を無茶苦茶にされていた。自分の所為で他人を巻き込んでしまった……と考えた主人公は文化祭を休む。→だが兎毛成からメールで「お前が来てくれなきゃ飛び降りる」というのを送られ、急いで学校に行くと「こう言えば来てくれると思ったよ」と罠に掛けられる。ステージ発表こそ逃したものの、乃ノ香の放送部の伝手で、主人公たちは放送室からの生ライブを行う。「脱兎リベンジ」の名前はこうして生徒たちに広まった。→エピローグ。金シュロがパソコン技能を生かしてホームページを作り、そこに「脱兎リベンジ」の音楽のフリーダウンロードを置いた。そこへのダウンロード数は4000件超えの大ヒット。文化祭から一夜明けた学校中がそれを聞いていた。だが主人公は「自分がボーカル&ギターです!」……なんて吹聴はしない。ただ、自分の音楽がみんなに聞かれている……それだけで充分だった。そして綺羅星の如く現れて、彗星のように去っていった「脱兎リベンヂ」の漫画家が「もうちょっとしたら復活するかもね♪」と兎毛成は意味深な笑みをたたえて主人公に告げたのだった――。

 ……あれ? 文字にすると面白くないぞ?
まあ私がはしょり過ぎたのもあるんでしょうが……。
後はやっぱり後半のカタルシスが無かったのが残念。これでいい、って方もおられるんでしょうが、私としては志鷹に失禁クラスの恥を掻いてもらって、後夜祭のステージで全校のみんなに兎田の能力を認めて欲しかったですね。
でもこの作品のすごさはまさに彗星クラス! 是非買ってお手元で読んでみてください。星4つ★★★★☆。

posted by mukudori at 22:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | ガガガ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月06日

ノノメメ、ハートブレイク/近村 英一

ノノメメ、ハートブレイク (ガガガ文庫)ノノメメ、ハートブレイク (ガガガ文庫)
近村 英一 竜徹

小学館 2013-05-17
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僕はまた恋に落ちている。

 東雲芽吹(しののめ めぶき)――通称、『ノノメメ』であり、隣会(りんかい)学園の『破壊神』。彼は彼女を作るために今日も三階からガラス窓を突き抜けて女子に告白をしている。そんな彼のすぐそばにいるのは、天王洲(てんのうず)という神の遣わした少女。彼女は神々の戯れで、ターゲットが不幸な目に遭う度に出てくる『ミツ』という甘味を回収する役割だ。果たしてノノメメは無事に彼女を作ることが出来るのか!? 第7回小学館ライトノベル大賞、賀東招二推薦の審査員特別賞受賞作!


 この作品、岡山県在住竜徹さんがイラスト担当ということで買ったんですが……うーん、微妙……。
最後まで読んでも爽快感もないし……。
 ただ、ノノメメの女子へのアピールの仕方とタフさが面白かった。
冒頭、三階のガラス窓を突き破って外に飛び出し、「○○さーーんっっ! 僕と付き合ってくださーい!」(ふふ……最近の女子はワイルドさを持った男が好きで、サプライズのある告白の仕方がいいと雑誌に書いてあったからな。これでもらった!)「きゃあ! は、破壊神!? ご、ごめんなさい……」とかねww

 ネタバレあらすじー。
 神々が、自分たちの嗜好品である『ミツ』を求めるため、とある少年をターゲットにする。その少年はその瞬間から強靭な肉体とメンタルを与えられたが女子に振られ続けることを運命づけられたのだった……。→ノノメメ、今日も窓ガラスを割ったので生徒会に怒られる。そして罰として校内で便利屋のようなことをするように指名される。→野球部のマネージャー、大崎円(おおさき まどか)という少女が「野球部の部員が、キャプテンの作った過酷な練習メニューについてこれなくて全員やめちゃったんです! このままだと試合も出来なくて廃部になっちゃうので助けて下さい!」と言ってくる。ノノメメ、円に一瞬で惚れて依頼を承知。色々な部活に去って行った元野球部員に声を掛ける。天王洲とのデートや下着を取引の材料にするが、天王洲に知られて「頭蓋骨を踏み割られたくなかったら野球部に戻って下さい」「はい、戻ります」とかw そして続々と部員が戻ってくるが、キャプテンのあの過酷な練習メニューをどうにかしないとついて行けないので、キャプテンと円がバッティング勝負をする。そこでは円が天王洲直伝の「スカートを履いてパンツが見えそうで見えない、お色気チラリズム作戦」を決行し、キャプテン敗北。野球部のみんなもこれから頑張る、と言ってくれてハッピーエンド。ノノメメの恋は「結婚を前提に付き合って下さい!」「すみません! 私まだ野球部のみんなと一緒にいたいんです……」とハートブレイク。天王洲、ノノメメから出たミツを掃除機のような機械で吸い取る。→図書室で十条友(じゅうじょう とも)という一年生の少女が本棚が倒れてくる、というハプニングに見舞われているのをノノメメが助ける。だが十条は、天王洲のような回収人のいないミツの保持者であった。体内に溜まって暴走し、混濁した暗黒のミツの所為でよく事故に遭っているのだ。しかしノノメメはくじけない。犬に噛まれようと、トラックに轢かれようと、十条を守り続けた。そして告白。「僕は十条ちゃんが好きだッ!」「ごめんなさい!」「違うッ! 『ミツ』なんて関係ない君の本心が聞きたいんだ!」「それでもごめんなさいっ!」ノノメメ撃沈。十条には天王洲が後から新しい回収人を寄越すことに。でも「付き合えないけど友達にはなってくれますか……?」という言葉でノノメメは救われたのだった。→木場真(きば まこと)という上級生の女子が、お笑いコンビの相方を探しているというのにノノメメが立候補する。だがこの木場先輩の突っ込みはすさまじいもので、これまで耐えてくれたボケ役がいなかったということを身を持って知る。それでも神パワーで肉体を強化されていたノノメメは耐え切り、相方として認められる。そしてお笑い大会で優勝するために特訓開始。木場先輩特製鉄網セーター……いや、肉体改造ギプス「フォルターくん」(フォルター=ドイツ語で『拷問』の意)を着せられてさすがのノノメメも瀕死状態。それでもラブパワーの下、耐え切ってお笑い大会の前日に臨む。そこで天王洲と木場先輩が話して、実は木場先輩は「昔、名前を剥奪されて下界に落とされた神であり、十条の回収人」だということを知る。木場先輩は下界でお笑いを知り、ミツが無くても人間は楽しむことが出来ると知ったから回収人の役割を放棄し、お笑いに真剣なのだった。それを知ったノノメメ、お笑い大会の当日に「あなたが神だということを知っても僕は好きです。結婚して下さい」と告白。断られるが、「いやはや、計算なしでここまで笑わせてくれるとは思ってなかったよ。よし、私たちに台本は必要ない。本当の姿を見せてやろうじゃないか」と言われて本番に臨んだのだった――。しかしやっぱり、アドリブには限界があり予選落ち。だが木場先輩は最後に「なんでやねん!」と笑顔を見せて、十条の回収人に戻ることを決意したのだった。→エピローグ、ノノメメと天王洲の会話。「人が神に祈るなら、神は誰に祈ればいいんでしょうね」「僕に願えばいい」「傲慢ですね」「何でも叶えてあげよう」「私の願いは、東雲芽吹が幸福になることです」「おっと、似ているね。僕の願いは天王洲くんが幸せになることだから」そして天王洲がその言葉に返した表情は、ノノメメしか知らないのだった――。

 ……あれ? 書き連ねてみると、余計に面白くないぞ?
最初の野球部のマネージャーの依頼とかいらなかったと思うんですね。そんでもって、代わりにノノメメのミツを味わった神々の感想とか欲しかったですねー。
 あと脱字。268P、「完璧だったら、なぜ木場先輩は笑っていなのですか?」になってます。「い」が足りないよー。

 うーん、新人補正で星3つ★★★☆☆かなー。イラストも思っていたより、第18回電撃大賞で受賞された時より劣化しているというか……手抜きというか……。
でも2巻が出たら買いますね。掛け合いは面白かったので。
さて、「容疑者Xの献身」を見てきますか。最後の堤真一の声にならない慟哭がいいよね!(ネタバレ)

posted by mukudori at 22:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ガガガ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月03日

ケモノガリ04巻/東出 祐一郎

 連続更新最終日!
今日は親戚一同が集まる、うちのじいちゃんの喜寿祝いに参加したので、時間が無くてちょっと焦っての投稿です(笑)。
まったく、従兄弟たちはにょきにょき育つし、従姉妹たちはなんとも素敵なビューティフルガールズに育っていたので、mukudoriお兄さん&お姉さんは嫉妬全開だったね!w こんなところで言うのもアレですが、おじいちゃん、喜寿おめでとう!
 さあ、そんなジジコンのmukudoriお兄さん&お姉さんが贈るレビューはこれだ!
ケモノガリ4 (ガガガ文庫)ケモノガリ4 (ガガガ文庫)
東出 祐一郎 品川 宏樹(GAINAX)

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沈黙のバチカン

 楼樹たちが今度潜入するのはなんと――バチカン。しかも教皇候補がターゲットだという。その頃、アストライアたちも裏で動いていた。そして楼樹が出会った美しい盲目のシスターとは!? 緊張の第4巻!

 あー、面白かった!
楼樹の鮮やかな殺人の手さばき。エンターティナーとの手に汗握る決戦。この作者に期待していたものが全て詰まっている!
……いやあ、たまりませんね。

 では、ネタバレあらすじー。
 ゲルト(イヌガミの姉)がエンターティナーになって、クラブの裏切り者どもを抹殺。アストライアから「ロートケプヒェン(赤ずきん)」と呼ばれるようになる。→楼樹たち。ローマ教皇候補の「ヴァレリオ・ロベルティ」という男がクラブの会員だということを突き止め、彼が教皇になる前に仕留めようと計画を練る。そこにアストライアから電話があり、「君でも銃に撃たれれば死ぬのかい? なら気を付けてね」と言われると同時に銃撃が始まった。それを躱すと、アストライアからまだ通話中であり、「貴島あやなを攫った。頭のいい君ならこれがどういう意味かわかるよね? ゲームをしよう。君たちがオフェンスで僕らがディフェンス。賞品はヴァレリオの命だ」と一方的に殺戮ゲームを取り付けられる。→ローマ全体にクラブの兵士たちが蹂躙をする。しかも今回参加するエンターティナーは12人もいるという。そこを駆けて目的めがけて行く楼樹たち。そこで、襲撃に巻き込まれたセシリアという盲目のシスターと出会う。アストライアはそれも知っており、セシリアを守りながら戦え、と言ってくる。→エンターティナーはアストライア直属の「黒槍騎士団」の連中。その団長、「ペイルライダー」という男性が楼樹たちを襲う。ペイルライダーはすでにヴァレリオを捕縛していた。そして「私を倒してから枢機卿を手に入れるんですね」と、楼樹と直接対決。これまでの黒槍騎士団の連中はみんな突撃槍の付いたバイクに乗っていた。ペイルライダーも同じ。だが、その本性はバイクから下りることで更に発揮され、二本の槍を持って敵対する。しかし、対決中……なんと楼樹の聖剣ククリナイフが壊れる。だがペイルライダーは残った刃先でなんとか殺すことが出来る。→実は、ヴァレリオ枢機卿は、楼樹の「無害の人間を殺してはいけない」という理性と理念を絶つためのクラブの策略だった。あやなはなんとか監禁状態から抜け出し、アストライアと楼樹を繋げているスマフォを手に入れる。そして楼樹がヴァレリオ枢機卿を殺そうとする一歩手前で、なんとかスマフォを通じて止めさせることが出来る。→そして楼樹はヴァレリオ枢機卿を殺すことなく、アストライアからまた通信を受け、「その行動は予定外だったよ。さあ、僕らはこのローマに十二使徒――十二人のエンターティナーを放った。夜明け前までに彼らを殺したまえ。ゲームは続行だ」と言ってくる。楼樹もそれを受け容れる他なかった。助けたヴァレリオ枢機卿たちに事情を話す。「さあ、“十二使徒のゲーム”開始だ、アストライア」隣には楼樹のために祈るセシリアがいる。そう言い切る楼樹の顔は、半ば穏やかだった。

 やー、スピード感のあるバトル。すさまじかった、凄かった!
でも続刊前提なのがなんともなー。しかし面白さには変わりないので星5つ★★★★★で。

posted by mukudori at 21:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | ガガガ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月06日

恋のキューピッドはハンドガンをぶっ放す。/神崎 紫電

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神埼 紫電

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今の坊ちゃんは幼稚園児と素手で殴り合うと殺害される危険性があります。

 御曹司の銀史郎は新しい高校に転入する矢先に、新しい護衛を付けられた。その名は神尾紅羽。美少女だけど銀史郎と同級生で、傭兵部隊の経験があって、元諜報部員で――!? そして紅羽は銀史郎を鍛え直すと言ってきた。銀史郎はあの手この手で紅羽を追い出す戦略を考え出すも!? 波乱の学園ミリタリーラブコメ!

やー、薄い。今の私ならペラい下敷きよりもこの本の中身は薄いと断言するね。

 読後の感想は……まったくと言っていいほどの無味乾燥。これもっと調味料(美少女、アクションなどのスパイス)入れてもいいんじゃねーの!? ……と思ったら、サーセン、すでに入ってましたー。
それでこの体たらくというのは納得いきませんね。600円返せと言いたくなります。あなたも600円と時間を無駄にしたいなら今すぐこの本を購入しましょう。

 内容は上の私が書いた説明文を読んでもらえれば、この本の半分は理解出来たと言っていいでしょう。ちなみに今回のキャッチコピーは、私がこの本で唯一笑えた箇所です。

 あとの半分は、
クラスのアイドル・楓に恋する銀史郎が紅羽に相談すると「恋のレッスンもお任せあれ。これが成功出来ないようなら私は坊ちゃんの護衛を辞めます」、と言い出す紅羽。「ひゃっはー! やったぜ! でも楓ちゃんとはくっつきたいし……」と銀史郎はジレンマの狭間で揺れ動く。
 そして紅羽による「ラブ・ミッション作戦」が開始され、楓と銀史郎は二人で鍾乳洞に放り込まれたり、ラブレターを書いたり、ペットの犬を共通点として仲良くなるぜ! 作戦だったりと……それらはことごとく失敗するんですが、何故か楓の好感度がどの失敗でも「銀史郎くんの所為よね!? サイテー!!」となるところまではいかないのが不思議なところですね。

 最終的には楓を豪華ディナークルーズに誘い出し、告白しかけますが、そこでは紅羽が着ぐるみを着て暑さでぶったおれる→そっちを優先しよう! ディナークルーズは港に引き返しだ! ということで失敗します。
この時点でもうおかしいよね。なんで楓に告白してから紅羽のところに行かないんだよ。「俺、君のことが……」まで言いかけておいて。このふぬけが。

 そしてなんやかんやあって(この表現は、一執筆者として好きではないんですが、本当に『なんやかんや』なんですから仕方ないと目を瞑って下さい。この本を読めばわかります)、学校の教師が実は裏で誘拐グループのリーダーをやってて、楓を誘拐します。この誘拐グループ、本当は銀史郎を誘拐するはずだったんですが……そこに紅羽も一緒だとはいえ、誘拐グループのアジトに警察も連れず乗り込んで行くなんて馬鹿かと、アホかと。鴨がネギしょって鍋まで携えて来たようなもんじゃねーか。

 そこで紅羽は両親を殺した因縁の相手と再会します。
ここでは紅羽が勝つんですが、特に感慨も湧かなかったですね。あえて言うなら、相手の自滅? みたいな。両親を殺した憎い相手なんだから殺すときは殺せよ、と紅羽に言いたくなります。
 この話、紅羽がその道のプロフェッショナルであることは語られているんですが、殺人をしたかどうかは全く語られてないんですよね。その辺りがどっちなのか線引きをしていれば、紅羽のキャラがもっとよくなったと思うんですが……詰めが甘いですね。

 そして楓を助けた銀史郎は、逆に楓から熱烈に告白されます。この辺りの心変わりの速さが、「この女、銀史郎の金目当てか……」と伺わせてくれますね。
でも銀史郎は楓の告白を断って、「ミッションを達成出来なかった私はただの機械人形です」みたいなことを言って銀史郎の元を去ろうとする紅羽を追いかけます。
二人はヘリポートで出会い、出国する直前だった紅羽に追いすがって世界の中心……じゃなかった、ヘリポートの中心で愛を叫びましたとさ。ちなみに愛の言葉は「君のお兄さんとお父さんの墓を一緒に探しに行こう!」です。こりゃもう墓の前でプロポーズ確定ですね。
終わり。

 作者が後書きで書いていただけあって、「フルメタ戦うボーイ・ミーツ・ガール―フルメタル・パニック! (富士見ファンタジア文庫) [文庫] / 賀東 招二 (著); 四季 童子 (イラスト); 富士見書房 (刊)フルメタル・パニック!  マジで危ない九死に一生? (富士見ファンタジア文庫) [文庫] / 賀東 招二 (著); 四季 童子 (イラスト); 富士見書房 (刊)フルメタル・パニック! アナザー1 (富士見ファンタジア文庫) [文庫] / 大黒 尚人 (著); 四季 童子 (イラスト); 富士見書房 (刊)みたいな主人公を女の子(ヒロイン)にしちゃおう!」と言っていただけあって紅羽の造形は良かったと思います。
でも無味乾燥。
女の子に銃に血と硝煙……というスパイスを集めるだけ集めてきて、肝心の料理自体の味がないんですよね。
とりあえず、作者の「僕、ミリタリーこんなに勉強したんだぜ!」臭がものすごいので鼻につく方はご用心下さい。
地雷です。星1つ★☆☆☆☆。
あとやっぱり600円返せ。

posted by mukudori at 00:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | ガガガ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月22日

赤鬼はもう泣かない/明坂 つづり

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明坂 つづり 白身魚

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ここめが生き胆を食べた

 僕は至って普通の人間であり、普通の中学生……のはずだ。いや、だって思わずクラスメイトの肌が「美味しそうだな」って思って舐めちゃうぐらい普通だよね!? でもそんな僕の行動は奇行(?)とみなされ、辺境の中学へと無理矢理転校させられてしまう。だがそこで出会ったのは、いきなり僕の指をちゅーちゅーしてくる「ここめ」という大胆な少女だった!?


 白身魚さんのイラストで、ハートフルな学園青春モノ? ……と思ってたら爆撃を喰らうぜ!
その正体は色んな意味で笑えない、伝奇風味青春モノ」だ!!

 ガガガの審査員特別賞で麻枝准氏が「ここまでキャラとギャグが書ける作家はなかなかいない!」と絶賛していたから期待していたんですが……ちょっと、肩透かし?
 キャラの造形はたしかにまあまあいいです。特にここめ。初対面で主人公の指から血をちゅーちゅー吸う、なんてヒロインキャラは見たことない。
そしてラノベではおざなりにされがちな主人公も、実は「垢嘗め」という妖怪の末裔だったり。だから冒頭でクラスメイトの肌を舐めちゃったんだね、納得! それで主人公が無理矢理転入させられた中学というのが妖怪の末裔たちを集めた妖怪中学だったんだね! それにも納得……出来る訳ねえだろ。

『妖怪中学』及び、『妖怪を容認している町』として現実から舞台を移すには、ここめ以外の他のクラスメイトたち(妖怪)のキャラが弱すぎる。
主人公の、
「なんだかこのクラス、転校生の僕にも興味なさげで話しかけてこないし……変な感じだ。そのくせ、田舎の中学のくせにエアコンなんか付いてて近代的だし」
だけで……伝わるか! それならもっと序盤で町の情景描写にも力を入れるべき。どうやって妖怪と人間が共存しているか、とか。どうやら国の力を挙げて妖怪との共存に向けて力を入れている特区のような町だ、とか。
例:「さっきスーパーで油揚げばっかり大量に買ってた美人なお姉さん……まさかあの耳(狐耳)って偽物だよな? この田舎での流行りなのか? にしてもあのスーパー、田舎にしてはやけに近代的で品揃えが良かったよな」
……とかさ。序盤で色々やりようはあったと思うんですよね。

 そして「そんなのあったか?」と首を傾げてしまうようなギャグシーン
サトがここめに矢(本物)を刺して血が「ぴゅーっ」と吹き出ているシーンをギャグだと作者&麻枝氏が言うのなら、私はこれ以上何も言えません。
主人公の
「モトカレ? パリコレの親戚……じゃないよな」
という台詞に抱腹絶倒される方がいても……私は何も言いません。
 だが、それらの連続で感覚がマヒされているうちに
志摩さんの
「ええから泊まっていけゆうとるやろボケェェッ!!」
とか、
主人公のクライマックスの、
「誰に向かって矢ァ向けてんだ!? 滅ぼすぞ人間どもぉおおおおおっ!!」
むしろシュールギャグに思えて仕方ありませんでした。
 え? あそこってギャグ台詞ですよね? だって垢嘗めごときが何を出来るってんだよ。垢嘗め妖怪として、「人間より強い能力」の描写も無かったし。

 そして唐突過ぎる、ここめの本性(鬼)晒しと志摩さんの死による、ここめの生き胆喰いでのシリアスシーン。
別に志摩さん、死ななくても良かったと思うんですよね。ここめは主人公の指ちゅぱだけで足りてたんじゃ?
 そんでもって最後の『紅葉継承』は訳がわかりませんでした。
あれなら先代の志摩さんはどうやって紅葉をもらってたんだよ。

 白身魚さんのイラストをハアハア(*´Д`*) 、ペロペロしたい方には自信を持って星5つ★★★★★をオススメできますが、小説内容自体には……星2つ★★☆☆☆なので、最終評定は合算相殺して星3つ★★★☆☆ですね。

posted by mukudori at 00:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | ガガガ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月15日

ケモノガリ 3巻/東出 祐一郎

ケモノガリ 3 (ガガガ文庫)ケモノガリ 3 (ガガガ文庫)
東出 祐一郎 品川 宏樹

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沈黙の古城

 赤神楼樹――こと、ロキがCIAのシャーリーと共に次に目指したのはドイツだった。そこには周囲から「苦痛の城」と呼ばれる、入った旅人が失踪するという噂のある古城があった。その城の主がクラブの会員だと目を付けたロキたちは城に侵入するのだった。そこでロキを待っていたのは謎の少年、アストライアと――。


 ケモノガリ――ロキは人の血に飢えたケダモノたちを狩るための存在ですが、今回は本物の「獣」相手です。
しかもその獣たち、そこらの人間よりすごい! 強い! 
犬には金属角が装備され、ゴリラにはマシンガンが装填され(笑)、体毛は金属繊維で合成された――といった古城の城主、マクシミリアンによる悪趣味な改造種です。
 そして城内にて獣たちとロキとのバトルがあるわけなんですが、ここはもちろんロキが勝利します。しかし、ロキの台詞がこれまた(笑)「人間(ケモノ)よりも獣の方が殺すのに心が痛む」的なことを言っているんだからすさまじい。
 それと同時に、ロキのクラブの会員たちへの深い恨みと、もう這い上がれない闇が見えてしまって――悲しくなりますね。

 そして今回の残念賞。
アストライアとのバトルです。……いや、バトル自体はいいんです。とても緊迫感ありました。力も拮抗していて、今までロキの圧倒的な『殺戮』だったのに対して、年頃も同じくらいの少年と――いわば『ライバル』的な関係になったのは素晴らしい。
……けど、この巻で決着をつけなかったのが残念でならない。アストライアと同じレベルの人間がクラブにあと6人もいるっていうんなら、もっとスピーディーに進めて欲しかったなあ。決着を付けてこそアストライアとの闘いがロキの心に刻まれて、ロキに一段階成長を促して光り輝くってもんですよ。

 あと、『共有者』の正体はイヌガミ――いえ、『犬に脳を移植されたこの城の長男』でした。そして姉は城主である父親、マクシミリアンの脳を移植されて、まったく別の人格――「殺人者の人格」を形成していました。
 それで姉のゲルト(白人美少女)はエンターティナーとしてアストライアと共に行き、弟のハインツ――イヌガミは最後まで姉を守っていたのに、本来の姉の心が無事でなかったと知るや袂を分かつことにしました。そしてイヌガミはロキと共に旅立ちます。――出来ることならば、自分の牙で最愛の姉を殺すことを願って。
 ……って、なんでやねん(思わずフォント大)。
そこは、ラノベ的に美少女の方が味方になるべきだろ!? 何故に犬の方!?
と、まあ今巻最大のドッキリを最後に仕掛けて終わりです。

 最後は、今回のロキの名台詞から。「まあ、腹を下さない程度にどうぞ」。星4つ★★★★☆です。

posted by mukudori at 00:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | ガガガ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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