2015年07月15日

学戦都市アスタリスク 08. 偶像峻烈/三屋咲ゆう

学戦都市アスタリスク 08. 偶像峻烈 (MF文庫J)学戦都市アスタリスク 08. 偶像峻烈 (MF文庫J)
三屋咲ゆう okiura

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偶像峻烈

 綾斗たちは二年生になり、ついに団体戦の獅鷲王武祭(グリプス)が開催された。クローディアを主格とする綾斗たちのチーム・エンフィールドは危なげなく予選を突破し、本選へと進む。そして、これまで秘められてきた獅鷲王武祭優勝時のクローディアの願いが初めて明かされ――!? アニメ化決定!! 大驀進中の第8巻!!


 うーむ、期待していたルサールカのメンバー、ほとんどが可愛くねえなあ……。
最初の設定では、「クインヴェールは基本的に入学時に顔面偏差値審査もあり、6校の中で一番弱いお嬢さま系女学園」という設定のはずだったのですが……それにしては、どいつもこいつも女学園の所属にしては性格、言葉遣い、知略・策略の巡らせ方……今巻での描かれ方では、ルサールカの全てにおいてどうにもお嬢さま学園所属生徒っぽい品格が足りないというか。
ラノベのキャラだからって、顔だけが可愛ければ良いってもんじゃないんッスよ……?┐(´д`)┌ 上にも書きましたが、ただでさえ学戦都市最弱のクインヴェール所属キャラなら、せめて内面だけでもお嬢さまっぽくしてくれ。普段は何を教えてんだよ、ここの教師は。特に『オレ女』なトゥーリアはレヴォルフ黒学院に転校させた方がいいんじゃないのか? きっとあそこのイレーネと気が合うと思う。
ミルシェはリーダーシップのあるお馬鹿、モニカとパイヴィは腹黒、そしてトゥーリアは言動荒い『オレ女』……と、正直に言っておどおど系でありながらも仲間には自分の意見をちゃんと言えたり、戦況を冷静に見ることが出来ているマフレナが一番好みですね。
まあ序列一位のシルヴィアが一番お嬢さまっぽい穏やかでお茶目な性格と料理が上手というスキル持ちでありながら世界的アイドルなので、そこの配置を忘れていないのはさすがというか。
あと細かいことですが、5人もいてみんなカタカナな名前なんだから、ルサールカメンバーの名前のせめて子音たちは全部違う語行から取ってきて欲しかったなあ。
マフレナ、ミルシェ、モニカ、ついでに四文字のパイヴィ……と、綾斗たちと戦う時に合計10名もいるバトルの最中にこの4人が何回も出て来る時は、頭の中でキャラの動きを把握するのに混乱しました。それぞれの茶色系の髪の毛の色も似ていますし(青系色のパイヴィ除く)。
トゥーリアだけはなんとなく、最初のカラー口絵を見た時に「ああ、こいつは緑キャラか!w」と憶えていたのと、一人だけ一人称が「オレ」で口調がかなり荒いので本文を読んでいてもよく頭に残っていました。けど私としては『俺女』は苦手というか、嫌いだなあ。『僕っ娘』なら、「神メモ」のアリスや「ペルソナQ」で例のあの娘が中盤からやけに役立ってくれたから、ま、まあなんとなく許容範囲になったかな……?

 ネタバレあらすじー。
 獅鷲王武祭開催。紗夜は新しい自分の武器を開発するために工房に籠もりっきり。心配した綾斗が紗夜の好きなアイスを持ってラボを訪ねると、紗夜は昔、綾斗と鍛錬をしていてもらった『なんでも一回だけ言うことを利くチケット』を「綾斗はこれ、憶えてる? まだ使用期間残ってる?」と言って出してきた。綾斗ももちろん憶えていたので頷く。→獅鷲王武祭開催まで、星導館の女教師であり、現役時代は獅鷲王武祭で優勝したこともある谷津崎(やつざき)先生に綾斗たちは特訓をしてもらう。そしてチームの力や連携能力は大幅アップ。綾斗はそこでこっそりとシルヴィアに手作りのお弁当をもらったり。その光景をルサールカのミルシェたちが見ていて、「スクープだ!」と驚きつつも、シルヴィアを失脚させる手段の一つとして取っておく。→綾斗たち、予選の一回戦は楽々突破。そこでクローディアはインタビューを受け、「『翡翠の黄昏』の真相を知りたいんです」とアスタリスクにとっての重大な出来事の単語を述べる。そしてクローディアはいつも自分が寝る度に手持ちである純星煌式武装の『パン=ドラ』が見せてくる『絶対に自分が死ぬ悪夢』にて、星導館の歴代の会長だけが使える『影星(かげぼし)』という暗躍部隊に所属している、綾斗の友人であるパッと見は普通の男子生徒な英士郎によってナイフで殺される夢を見た。「彼に殺される夢は久しぶりですわね……。やはり、影星は私が使える人材とはいっても、あまり信用しない方が良いですわね……」と憂鬱げ。→綾斗と紗夜が煌式武装のパーツを買いにショッピングの最中、二人は誰かに付けられていることに気付き、ひと気の少ないところに誘い込んで相手に「出て来い!」と言うと、それはルサールカのメンバーたちだった。シルヴィアとの仲を詮索され、あわや5対2のバトルになりそうだったところに、いきなりレヴォルフの魔剣使いが乱入してきて、そのエリアが壊れて紗夜とミルシェが地下に落ちる。しかし携帯の電波は通じていたので、綾斗に連絡を取りつつ、二人は地下からなんとか出られないかと散策する。するとどうやら最近開けた形跡のある扉に出くわし、それを開く紗夜。そこはコロシアムになっており、綾斗がやっとやって来た時に、そこが――姉の遥が戦っていた『蝕武祭(エクリプス)』の場だと気付く。しかし警備隊長のヘルガが駆け付けてきたので、それ以上は探索が出来なかった。→とりあえずは全員無事で、ヘルガによる少しの尋問の末に、綾斗たちには建物の破壊と戦闘になりそうだったことへの非は無い、という判断をされて解放される。そして紗夜が「早く帰ろう」と綾斗を引き摺って行く。ヘルガの監視が無くなったところで紗夜が綾斗に渡したハンカチの中には――遥の掛けていたメガネが包まれており、紗夜は「あの場所で偶然拾った」と言って、ヘルガには黙っていたことなども綾斗だけに全てを話した。→獅鷲王武祭、本選。準々決勝にてルサールカと対決。今回の綾斗たちのリーダーは煌式武装の改造が間に合った紗夜。ルサールカの武器は、威力があまりに強力なために扱える人間がいないので、わざと5つの楽器型に分けた純星煌式武装だった。その中でも、モニカとマフレナのものは『敵の弱体化』と『味方の活性化』という、敵に回すと非常に戦いにくい武器だった。しかしそこはクローディアがパン=ドラの未来予知を使って、自分も相討ちになりつつ、モニカの校章と『敵を弱体化させる武器』を破壊。それで本気を出すことを決意したルサールカたちは『共鳴(レゾナンス)』という、自分たちの精神や身体にもかなり負担が掛かる純星煌式武装の攻撃体勢に移る。それに対抗してユリスと綺凛は、自分たちの校章を犠牲にして綾斗と紗夜の行く道を作る。そして限界まで素早さや防御力を上げたミルシェが綾斗たちのチームリーダーの紗夜に襲い掛かるが、紗夜は綺凛が最後に投擲していた愛刀――千羽切が自分が改造していた煌式武装に突き刺さっていたのでそれを引き抜き、幼いころに遥と綾斗と一緒に少しだけ学んでいた剣術の技を見よう見まねで繰り出して、ルサールカのリーダーであるミルシェの校章を十文字に切り裂いたのだった。→エピローグ。ルサールカは、クインヴェールの理事長に怯えつつ呼び出されながらも、綾斗のチーム相手に健闘したことでテレビや音楽の仕事が山のように来ていたので、とりあえずは怒られずに、むしろ「3年後の獅鷲王武祭でまたリベンジしなさい」と言われる。綾斗は部屋に戻って英士郎と話していたが、紗夜が「あのチケット……いま使いたい」と言うので従い、二人でアイスを食べつつ歩いていると、紗夜は綾斗に振り向いて、「……好き。わたしは綾斗のことが、ずっと好きなの」と告白をしてきたのだった――。

 お、おう……。
 あのですね、始めに突っ込みたいのは……たぶん2つ目のカラー口絵の左ページ上の金髪の男キャラってガラードワースの会長のホモ聖騎士さんですよね? なんかokiuraさんがわざとやっている光の加減(ライティング)もあるんでしょうが、左下のロリなのに悪役面な星露(しんるー)と併せて、すっっっっっげえ……悪巧みしてるっぽい顔付きなんですが……。あれれ? こいつ、本当に聖騎士なの? なんか裏でなんかディルクさんと繋がっていたりしてそう……だけど、ホモ聖騎士さんの純星煌式武装の『白濾の魔剣(レイ=グラムス)』の性格は素直で、校章は斬っても人間は斬らないようなやつだしなあ……?
それと50P……お前ら、何回握手すりゃいいねんww こりゃあ完全にホモですわ((((゜Д゜;)))) 少なくとも聖騎士さんの方からの綾斗への好意はガチな気がします(笑)。
そんでもって、やはり気になるのは黒、白……と来まして、『赤霞の魔剣(ラクシャ=ナーダ)』や『青鳴の魔剣(ウォーレ=ザイン)』と、四色の魔剣の名前がやっと出て来たー!!
赤と青はまだ使い手が現れていなかったり、封印されているそうですが、こうなったらやはり個人戦の王竜星武祭(リンドブルス)にて、適合者の四人が揃って対峙&対戦して欲しいですね。
まあいまのところ四色の魔剣の適合者は男ばかりなので、残りの二つは新しい女性キャラでもいいのですが……もう結構キャラが多いので「赤魔剣=ユリスさん(魔女だから適合性低いだろ、って突っ込みはナシでお願いします)」、「青魔剣=綾斗の姉の遥(操られている状態)」とかな!!

 さて、今回の評定は……ルサールカの見せ場にちとページ数を使い過ぎた感じがあります。後半の準々決勝のルサールカ戦は描写がわかりにくいところもありましたしね。
それと、キャラと新情報を1つの巻に使い(入れ)過ぎかなー。
前巻のシルヴィアのは少し冗談めいた告白でしたが、今巻の最後の紗夜の告白は真剣で、綾斗も本気っぽく受け止めていましたしね。クローディアは最初から綾斗のことは「使い勝手のいい手駒」ぐらいにしか思ってなさそうですから、ユリスさんと綺凛ちゃん……君ら10馬身ぐらい紗夜に遅れてるから、頑張れ!!(笑) 「ライトノベルな日常」の管理人は綺凛ちゃんを応援しています。ロリ巨乳! ロリ巨乳!( ゚∀゚)o彡°
 面白いのは面白かったのですが……正直、本読んでこの記事を書くのに私、約3日を要してますからね?ww
ということで、星4つ★★★★☆だ!

posted by mukudori at 02:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月20日

イケニエハッピートリガー01/未味 なり太

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未味なり太 らいか

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この「幸せ」は、苦しい。

 高校生の高松裕(タカマツ ユタカ)は、ある日突然異世界に飛ばされた。荒廃した街で裕を襲ってきたのは、斧を持ったクマのぬいぐるみ!? それを倒した少女――エルとの出会いで、裕は変わって行く。第10回MF新人賞受賞作!


 うん、私的に嫌いじゃない設定に、ヒロインとの距離の詰め方。
そう……嫌いじゃないんだけど……いろいろな面で「まさかお前は突っ込み待ちなのか? 穴や粗がありすぎること、この上なし!」な作品でした。

 ネタバレあらすじー。
 エルの住む世界(ほとんど、いまの日本に似ている)で『自称:カミサマ』が人類にテレパシーで「私はカミサマちゃん! 君たちの世界がつまらないから、勝手に遊ぶよ〜。ここの人類みんなに超能力を授けてみたよ。しかもイケニエをくれたら、この世界を救済してあげよっかなー。食料問題とか環境問題とか、大変でしょ? そんなイケニエちゃんは――この子! この女の子一人だけ犠牲にするだけでいいんだよ〜。でもそんな彼女には、不死の身体を与えてみました☆ だから、殺すには――『彼女を幸せにすること』――以上! あ、ついでに言っておくと、この子が十八歳になっても死ななかったら、逆に人類みーんなを道連れにして殺しちゃうからねー☆」と言って、カミサマはそれ以来出て来ない。そのイケニエは――当時中学生のエルだった。→そんな世界に裕はいつの間にか入って行き、斧を持って空中に浮かんでいるテディベアに襲われる。逃げ回っているところにエルが来ていて、裕を助けてくれる。そして「あなた、なんで私のことを知らないの?」と訊かれても、裕もわからない。問答を交わしているうちに、裕は「じゃあ、俺がお前のことを幸せにしてやるよ」と言ったので、エルは叶わない願いだと思いつつも微笑んだ。そこにエルを保護しようとしてくる集団がやってくるのを感知したので、エルは裕の頭に一撃喰らわせて逃げる。→ベッドで目覚める裕。起きると、リタとアガサという二人の美少女たちが裕を見下ろしていた。リタは自分たちの持っている能力はいわゆる超能力で、個人差があるもの。そんな少年&少女の超能力集団のリーダーがリタだった。そしてリタは、「この世界にいるなら、裕にも超能力が目覚めているはず」と言うと、アガサに調べさせる。裕が持っているのは『約50メートル移動出来る瞬間移動能力』だった。喜ぶ裕だが、「うーん、瞬間移動能力者って結構多い能力な上に、君よりもっと500キロメートルぐらい移動出来る人もいるんだけどね……」と聞かされて落ち込む。→くよくよすることをやめた裕はリタやアガサと過ごしていたら、急に脳内にテレパシーが送られてきて、『次のテディは○○の街に20時ごろにやってくる〜』というのを聞く。それはほとんどの人類に聞かされているようで、リタが率いるチームでその街に行ってテディとエルが来るのを待つ。→20時ごろ。本当にテディが来て、そこにバイクでエルが突っ込んでくる。手榴弾などでテディを相手にするエルだが、そこを攻撃系の超能力者たちが狙うようにするリタたちの策略。リタは「保護のために〜」と言っているが裕は愕然とし、いくら不死だとはいえ、狙われているエルを自分の瞬間移動で庇う。自分を庇い、頭部に傷が付いた裕にエルは驚く。しかも裕は「自分を人質にして、ここから逃げろ」と言ってきたので、リタは手を出せずに二人は脱出。→エルの隠れ家に移っていた裕は、目覚めるとエルがずっと自分の看病をしてくれていたことを嬉しく思う。そして「俺は『お前を幸せにする』って言っただろ?」と言ってきて、二人でいまの隠れ家から離れて、自然のある郊外の誰もいない民家を勝手に借りる。エルが看病してくれたお礼に、裕は料理を作ってあげたり、放牧されて野生化した牛から牛乳を獲ってきて生クリームの載ったケーキを作ってあげる。裕の愛情が籠もったそれを笑顔で食べた瞬間、エルは鼻血を出したり、少しの咳で大量の血を口から溢れさせていた。→しかしそんな二人の幸せな生活も、またテディの襲来警報によって崩される。街に出向く裕とエルだが、テディはかなり強くなっていた。基本は瞬間移動で立ち回る裕だが、ビルの中に小学生ぐらいの少女を見つけたので避難させようと移動するが、その少女は「お前か……」と言ってテディで裕に攻撃してくる。裕はぎりぎりのところで逃げるが、そこでエルの弱点が出て、テディは手榴弾を使ってきて自爆。その近くにいたはずのエルはいなかった。裕は愕然としつつ、エルの姿を探し、名前を呼び続けたのだった――。

 うん、嫌いじゃないんだよ、こういう殺伐としつつもほんわかするようなボーイミーツガールの世界観
……あ、わかった! 以前絶賛しまくった、電撃文庫のこれに近いんだよ!→これ
 けどなあ……受賞作のくせに、なんで1巻で区切り良く終わらせんのかい、MF文庫J編集部よ? 投稿時はどんな原稿送ってデビューしたんだ、この作者は?
 あとは……文章力はかなり低いように感じましたね。さすがピチピチの24歳(1巻発売当初)。
それに加えて、あまり効果を成していないのに、やけに文章の中で使ってくる傍点(たまに強調したい文字の横に付いている「、、、」のことです)にはもう、こっちが恥ずかしいぐらいですよ……。
 それと、なんで最初にカミサマが「人類みんなに超能力を与えちゃいまーす!」って言ってるのに、裕が来た時点では十八歳以下の少年少女たちしか、前線に出て超能力使って活躍してないの?
リタが「団長」というトップリーダーの立ち位置らしいですが、こういう組織にはもっと大人が上にいて統括しているべきだと思います。つーか、大人がまるで絶滅したかのように、現在の時間軸では一人も出てないんですが……(過去の話には、エルの母親なんかも出ていました)。
 ここまで酷評ばかりですが、しかしらいかさんの絵は嫌いじゃないんですよ。私の個人的絵師買いさんランキングで首位を争っている岸田メルメルと庭さん……! そんな庭さんの絵に似ているので、カラーとか最高ですね! だがな、モノクロイラストな29Pのアレは看過出来ねえぞ!! 単にらいかさんがカラーイラストの方が色彩センスが良いので得意、っていうのを言い訳にしたらわかる気もしますが、どんだけだよ……orz 見た瞬間、思わず((((゜Д゜;)))) エッ、コレガプロノシゴトデイイノ? ……ってなったよ!

 イラストは好きですし、1巻で引っ張られてラストを見れないのは悔しいので、今月発売の2巻もたぶん買います。星は3つ★★★☆☆ぐらいかな。

posted by mukudori at 01:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月11日

学戦都市アスタリスク 07. 祭華繚乱/三屋咲 ゆう

学戦都市アスタリスク 07. 祭華繚乱 (MF文庫J)学戦都市アスタリスク 07. 祭華繚乱 (MF文庫J)
三屋咲 ゆう okiura

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祭華繚乱

 アルルカントの「大博士」・ヒルダと会し、姉の遥が目覚めるための突きつけられた条件を拒否した綾斗。そんな中、やはり獅鷲星武祭での出場をクローディアから打診され、それを受ける。……と日々を過ごしていたら、アスタリスク全ての学園を使って開催する文化祭がやってきて!? そこに綾斗とのお忍びデートを申し込んできたのは、シルヴィアだった――。


 最初の方を読んでいたら、「うーん、これだけだと、7巻は結構薄い内容になっていて酷評しそうだな……」と思っていたんですが、三屋咲先生はなかなか嬉しい方向に転換してくれましたね。
 ガラードワースのホモ疑惑聖騎士生徒会長やっとキタ━(゚∀゚)━!
 界龍のロリババア生徒会長も見せ場キタ━(゚∀゚)━!

……って感じですね(笑)。

 ネタバレあらすじー。
 綾斗、ヒルダに「獅鷲星武祭で優勝して、自分がアスタリスクから喰らっているペナルティを解除して欲しい。そうしたら姉の遥を目覚めさせてやる」という交換条件を突きつけられるが、綾斗はそれを「もしかして、そのペナルティの中にヒルダが使えなくなっている研究所があって、その施設で遥を目覚めさせることが繋がっているのではないか」と看破し、交換条件は破断に。ついでに綾斗は、ヒルダがユリスの親友だったオーフェリアを無理矢理魔女にしたことにも気になっていた。→クローディアから誘われて、綾斗、ユリス、綺凛、沙夜、クローディアの五人で獅鷲星武祭に出ることになる。そこでクローディアは自分の純星煌式武装の「パン=ドラ」の能力も他の人間に伝える。そうしてチーム対戦の訓練をしているうちに、六学園合同の学園祭がやってくる。→シルヴィアにプライベートアドレスから通信されてデートに誘われた綾斗はそれを受け、二人はやはり各学園の序列一位で顔が売れているので変装して学園祭をいろいろと見て回る。しかし二日目にガラードワースの学園祭に行っていたのをホモ疑惑聖騎士生徒会長、アーネスト・フェアクロフが部下から知らされて、綾斗が三日目のコロシアムに出場することも知り、自分も急遽参加することにする。→文化祭三日目。綾斗だけでなく、シルヴィアも綾斗の姉のようにこのアスタリスクで探している人間がいることを伝えられる。界龍のところで散策していると、いきなり場所を飛ばされて界龍のロリババア生徒会長、星露(しんるー)の前に来させられる。シルヴィア情報で「噂では千年以上生きているらしい」という星露によると、「お主らは、この世界に落星が来たのは三十年前の一度だけだと思っておるのか?」と言われ、綾斗は改めて自分たちの星脈世代の歴史の前にも「仙道」や「魔女」と呼ばれた人間たちがいたことに気付く。そして、「落星は……もしかしたら誰かが故意的に引き起こしている可能性もあるのじゃ」と星露もそこまで知っているのかいないのか、そう言って「しかし……こうして対面しておると、お主はとてつもなく美味そうなものを持っておるのう……」と星露がちょっと戦闘モードになりかけていたところに、アルルカント・星導館・界龍の三学園で開催するコロシアムの開催時間がやってきたので急いで全員で向かうことに。さっきの星露に中てられたのかシルヴィアも参加したくなったらしく、シルヴィアの「世界的なアイドル」というネームバリューもあるのでちょうどいい、と開催時間ぎりぎりだったが星露が自分の権力で捻じ込んでくれる。→コロシアムのルールは、三つの関門があるので集まった人間たちはそれを一つずつクリアして行けばオッケー。しかし参加者が元来持っている魔法や純星煌式武装は使えず、普通の煌式武装を渡されてそれでクリアすることに。綾斗はもちろん剣を選択。そこでアーネストとも出会い、「やあ、君とは一度ゆっくり話したかったんだよ。握手をしよう」「これで今日だけで新たに二人の学園の序列一位に出会って話して握手もしたことになるなあ……」と考えていた。関門の一、二までは順当にクリア。しかし最後の三番目の関門で綾斗と同じく残っていたシルヴィアが観客席に目を向けると、いきなり戦闘を放棄して飛び出して行った。綾斗も追おうとするが、ここまで一緒に戦ったのもあって、第三関門である二人の守護者(ガーディアン)の一人を倒して残りはアーネストに託すことにして舞台から降りた。シルヴィアが「ウルスラ」と呼んでいた人間はシルヴィアのことは覚えていないらしく、純星煌式武装である胸に提げたペンダントの力を使ってシルヴィアの心を闇で覆おうとする――が、ぎりぎり綾斗の声が間に合って、シルヴィアは闇堕ちから引き戻される。一般人たちも集まってきたので、戦うことはやめてウルスラは逃亡。後でシルヴィアに訊くと、「さっき自分がウルスラと呼んでいた金髪の二十代の女性は、私に歌を唄うことを教えてくれた先生。でも私のことも何もかも忘れている。……まるで誰かに乗っ取られているかのように」と言う。→その後、レヴォルフ黒学園の悪徳生徒会長のディルク、星武祭運営委員長のマディアス、ウルスラ……この三人が密かに会合していて、「自分たちの計画のために星露を仲間に引き入れるべき」「いまのところの邪魔者の綾斗を早く排除するかしないか」……などと悪談話をしている。どうやらこの学園内だけでなく、世界が転覆するレベルのことを考えているらしい。→エピローグ。シルヴィアは探していたウルスラに会えたことを喜んでいいのか悪いのか……と鬱々と考えていたが、今度は綾斗から電話を掛けてこられて励まされたので、「もう……! つい君に本気になっちゃうじゃない……。ううん、もしかしたらもうとっくになってるのかもね?」と年齢相応の乙女らしいことも考えていた。

 うーむ。ここまでの6巻分に対して、多少この一巻の内容が薄かったのは認めますが……でも、バンバンキャラが出て来るのが楽しかったです。以前紹介しましたけど、私はワートリとかキャラ多いけど逆にそこがすごく好きですし!(オタク気質)
 あ、それとホモ聖騎士さん……。私がこれまでの経過と噂によって穿った目で見てしまっている故か、やはり握手のくだりの時も「こいつ、生徒会長の仕事で忙しいのにわざわざコロシアムに参加するし、綾斗のケツ狙ってんじゃねえだろな……」とか思ってましたw すまん、聖騎士さんww
 しかし、コロシアムの三関門では綾斗、ホモ聖騎士(アーネスト)、シルヴィア……各学園の序列一位三名が同時に同じ舞台にいるんだから、もうちょっと楽勝気味に展開は進めて欲しかったなあ。
 最後の「アーネストの剣技はすさまじかった。」とか、たった一行の地の文だけで進めるんじゃなくて見たい! もっとページ割いて! 出来ればアニメ化して見させてくれ!w
 あ、それと表紙のキャラが誰だかわからなかったんですが、後書きによればユリス(左)とシルヴィア(右)らしいですよ。正直、同一人物だと思いました。
うーん、okiuraさんの絵は好きな方なのですが……描き分けをもうちょっと勉強してくれ。どっちも薄赤色(ピンク色)調だからわかんねえよ。

 評価は星4つ★★★★☆かな。ここまでずっと着いてきたようなアスタリスクファンにはオススメ!
けれどもあんまり話が進んでいないので、正ヒロイン(?)のユリスファンや普通の読者さんはここで振り落とされるかもしれませんね……。代わりにシルヴィアファンは大歓喜でしょうww

posted by mukudori at 23:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月06日

ひとりで生きるもん! ~粋がるぼっちと高嶺の花~/暁雪

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暁雪 へるるん

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底辺かける高嶺の花

 織田慶人(おだ けいと)はある日、クラスの人気者であり学校一の美少女の湊千紗(みなと ちさ)に告白された。……ただし、それは「お笑いの相方」として。千紗はそれで通っている高校の文化祭に出場したい、と言う。美少女なんて性悪しかいない……と思っていた慶人だが、はたして千紗は!? 第10回MF文庫J新人賞受賞作!!


 いやあ、久しぶりに正統派ラブコメを読みましたねー。
もちろん変猫も大好きですが、こういうド直球なのはたまに読むと心に沁みますねー……なーんてことを考える私ももう歳かな……。
 この話は一巻だけでほぼ完結しているので、私がよく口を酸っぱくして言っている「新人のくせに、続刊前提やめろやこの野郎」というのが回避出来たのも、大きなプラスポイントです。

 さあ、そんな期待値大のネタバレあらすじだよー。
 慶人、高校の小テストで先生が「わからん問題だったら大喜利風に答えてみろ。面白かったら点をやる」というのを実践すると、クラスメイトに大ウケ。すると、その後日から自分の机の中に手紙が入っていて、「このネタにアドバイスをください!」のようなものが何回も送られてくるので、そうして文通のようなものをしていると、ある日――クラスの人気者な千紗が話し掛けてきて喫茶店に拉致られ、「あの手紙の主はわたしなの。お願い、織田くん! わたしと一緒にコンビを組んで、文化祭のP1グランプリに出て!」と言ってくるので、悩みに悩んだ末に承諾する。→そうして千紗の行きつけの喫茶店のマスターや千紗の妹の小学生の七海(ななみ)とも出会ったりして、千紗とデートっぽいこともしたり。この時点で慶人は千紗にかなり惹かれていたが、千紗に手を出すと学校中の男子たちから恨みを買うことになるので、あくまで二人の関係は秘密だった。→しかし、そんなことをして文化祭のネタを考えているうちに千紗が文化祭の後は母親にフランスのケーキ屋からパティシエの腕を買われてオファーが来ているので、千紗たちはフランスに引っ越すことが決まっていることを伝えられる。慶人は千紗への想いを断ち切ろうとしたが、出来ずにP1グランプリに臨む。それで吹っ切れたのか、慶人はクラスメイトたちにこの関係を告げると、千紗を狙っている男子から「湊さんにそういう事情があるならしかたねえ。だが、この二発分が俺たち男子からの恨みだっ!」と言われて殴られるが……逆に素直にそう告げたことで文化祭までスムーズに進む。→文化祭当日。P1グランプリは毎年吹奏楽部が優勝していて、賞品におこめ券をもらう。千紗はそのことも漫才のネタに盛り込んでいて、クラスメイトたちもそれに笑って会場は爆笑の渦に。結果は五位入賞だった。少し残念だったが、「上位は音楽系の部活ばかりなので、個人たちの入賞は快挙だ!」と千紗に励まされる。その後のクラスの出し物の打ち上げとしてファミレスに集まる予定だったが、慶人の携帯に千紗からメールが着て、「ごめんね、慶人。いままで付き合ってくれてありがとう。打ち上げには、これから引っ越しの荷造りをしなきゃいけないから無理なの」と断られるが、そんな千紗をおかしいと思った慶人は千紗のマンションに向かうと、そこの玄関で千紗の母親に出会って、「あら、あなたが慶人くんね。千紗に何枚も写メを見せてもらったの」と言われてスムーズにマンションに入ることが出来る。千紗の部屋に行かせてもらうと、そこでは泣き疲れて眠っている千紗が。起こしてもしばし夢だと思われていて、千紗の本音が垣間見える。本物の慶人だと確認した後で千紗は真っ赤になり、「わたしがどんな気持ちであのメールを送ったと思ってるのよ!」と泣きながら言われて、そんな千紗に告白する慶人。二人の気持ちは通じ合い、開けっ放しになっていた千紗の部屋のドアからは七海と母親にもその状況が丸聞こえだったので、それを知った二人は恥じらって赤くなる。→千紗たちが日本を発つ日。空港でキスをねだってくる千紗に、慶人は恥ずかしがりながらもキスに応じた。その後のクリスマスの日。慶人の元に、フランスにいる千紗からクッキーと手紙が届く。そこには「クッキーを全部食べたら、良いチケットが出て来るよ!」と書かれていたのでクッキーを完食すると、『およめ券 有効期限:十年以内』と書かれたチケットがあったので、慶人は「十年後までなんて……そこまで待たせねえよ」と呟いたのだった。

 うん、伏線回収が見事なり!
まさかの「おこめ券」がラストの「およめ券」に掛かってくるとは……! きっと作者はこの変換に気付いた時、ガッツポーズをしたでしょうねw
でも「喫茶店のマスターがなんでこんなに湊家に優しいの?」とか、「千紗が慶人の内面描写以上にあんまり美少女していないよなー」……とか細かい部分への突っ込みはあるんですがね。
 あと、P1グランプリでの漫才を最初っから最後まで丸々書き切ったのは良かったのか悪かったのか……。正直、そこまで爆笑を誘うネタではなかったのですがね。でもその中で千紗が慶人に抱いている気持ちを伝えたのは良かったと思います。ですが「これでちゃんと本番のネタの台本にしてるんなら、逆にこれまで千紗の気持ちに慶人が気付かないのはおかしくないか?」とも言えますがね。

 うーん、評価が難しいのですが……星4.5に近い、星5つ★★★★★! オススメです!
そうだよ、MFに俺たちが求めているのは、こういう「ほんわかラブコメ!」な感じの安定性なんだよ! ……と、しみじみ実感しましたねw

posted by mukudori at 01:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月03日

変態王子と笑わない猫。8/さがら 総

 半月以上も放置とか……マジすみませんっ!!
まあいろいろあったのですが……ぐだぐだと言い訳はしませんが、「サーセンっしたぁっっ!!」……とだけ謝らせてください。
私だったら好きなサイトやブログの管理人さんによる放置プレイ(月一更新だけど、日は決まっていない更新をする管理人さんだとか)はあまり好きではないので、前回の更新から今日までに、もし毎日当サイトに通ってくださっているような奇特なお方がいらっしゃったら、もうなんと言ったらいいのか……。前回の更新からカウンターがかなり回っているのを見て、もう、もう……申し訳ありませぬ!
 とりあえず落ち着いたので、また週一ぐらいな不定期曜日更新に戻ります(予定)ので、見捨てないでやってください……。
変態王子と笑わない猫。8 (MF文庫J)変態王子と笑わない猫。8 (MF文庫J)
さがら 総 カントク

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「――結婚しよ?」

月子ちゃんの誕生日がやってきた。家族、友達、部活仲間――そして、ぼく。部長(引退しても部長は部長だ)の大学受験のことも心配しながら、女子たちの気持ちに気付き始めたぼくは、戸惑いながらも周囲の女子たちを助けて行ってあげようと思った。しかし、また猫像が現れて、ぼくが願ったことは――!? 


 うむ……今回も面白かった!
 あれだね。さがら先生は塾講師をされているだけあって、言葉選びのセンスがもう天才的! 語彙がパネェ!!
横寺の一人称な小説なのですが、本当にこんな柔軟且つウィットに富んだ思考を持っている高校二年生だったら、横寺はかなり成績が良いはずですよ。これまでに横寺の成績って作中で言及されたっけ?
 あと……これ、公共の場で読むもんじゃねえなwww いや、タイトルからしてアレなんですがねw
病院で読んだのですが、カラーピンナップを広げたら、表の小豆はいいのですが、めくった裏の月子は……オイ、ちょっと待て!ww あの時に看護師さんに見られまいと、焦ってピンナップを元通りに収納した私はおそらくウサイン・ボルト選手並みの反応速度でしたよw

 ネタバレあらすじー。
 月子の誕生日パーティのために、部長や横寺や小豆や部活仲間のみんなでサプライズを仕掛けて、一応月子は喜んでくれる。そこで部長が「私からのプレゼントは、月子が一番欲しいものだぞ!」「ああ、姉さんの大学合格通知ですね? ならください。いますぐください。さあ、さあ」と言われて、部長お手製の「私を一日好きに出来る券」は引っ込められる。→学校では3年生が引退したので(それまでは部長がいたのでどこの部も陸上部には逆らえなかった)、いろいろと運動系の部活同士で軋轢が浮かんできていて、野球部が毎日のように陸上部の方にボールを投げてくるのにマイマイが切れて怒っていると、野球部のゴリラ野郎が出て来て喧嘩になり、後日のマラソン大会で勝負して、部活の優劣を付けることに。そして横寺はエミの父親に呼び出されて、神社に。そこで猫像を出されて、「君の願いはなんだい?」と言われたので「ぼくは……みんなを助けたいんだ……」と、心の中で思うと、エミパパはいなくなっていて、神社には横寺だけが立っていた。その後で、すぐに横寺はファミレスで勉強をしている部長に会いに行って、「部長、大学に受かるのも大事ですが、人生はまだいろいろ素敵なイベントがありますよ! ぼくの弟のことなんて忘れさせてあげます! つまり――結婚、しよ?」と言って部長を落とす。次の日からはもう、女子のピンチにも男子の窮地にも……みんなの困っているところに出くわす度に、横寺は粉骨砕身の精神で助けに入って人気者に。だが、小豆との美術館デートの時に「あー、この国立西洋美術館のロダンの門……なんだっけ、『絶望』とか『希望』とかいう厨二病的な文章が付いていたような……。ここで思い出せて言えたらカッコいいぞ、ぼく!」と思うと同時に自分の意識が切れて、次に目覚めた時には小豆が「ふふっ、美術館でこんなに楽しんだの久しぶりよ! 今日の横寺はなんだかいつもと違ってて……」と満足していたことで、本格的に自分が二重人格になっていることに気付いてしまった。→翌日の学校がある日だが、熱が出ていて動けないので休むと、月子が見舞いに来てくれる。そうして横寺は自分にも姉がいて、いまは病院に入院していて、両親も忙しいので自分は基本的に一人ぼっち……ということを明かす。そして月子は横寺の世話をしてくれて、お風呂サービスシーンなんかもあったりしつつ、「わたしのようとくん≠ヘそこまで頑張らなくてもいいのですよ」と言ってくれた。→マラソン大会当日。そこではスタートと同時にゴリラ野郎が躓いて、土手に落ちて行った。横寺も走ろうとするが、「なんでみんな、平然とこのゴリラを助けもせずに無視してるんだ? 何かおかしくないか?」と思った横寺は土手に降りて、足首を捻挫したゴリラ野郎に手を差し出すと――ようやく、『もう一人のぼく』と融合することが出来た。そしてマラソン大会での勝負のことは無しに。→部長の国立大学前期試験の日に見送ると、「さあて、バージンロードを歩くのが楽しみだな」「はい、さようなら、横寺姓……こんにちは、筒隠姓。次巻から、『既婚王子と笑わない妹』が始まります……」「……なーんてな。冗談だよ、横寺」「えっ、ぼくのジョークだってわかってくれたんですか!?」「もちろんだ。それとな、私はもう部長ではないので……『お姉さん』、と呼ぶがいい」と意味深なことを言われる。そこにはエミもいて、「みんな、月子お姉ちゃんの誕生日パーティの後で出会った、あの変なパーカーの人のこと、気付いてないのー? あれは……」と更に気になることを言ったのだった。

 くっそぉ……こんなに気になる引きで、「次巻に続く」かよ!
 それとさがら先生、ごめんなさい……。
193Pの「温かくした布団の中で汗をどくどく射出すれば〜」のところを、「どくどくと射精すれば〜」と読んでしまって、「ほう! ある意味、理に適っていつつも斬新な風邪の治し方だな!」と思った私は穢れています。このブログに来る者、一切の希望を捨てよ! ……下ネタでサーセンw
 そんでもって話中で、「知り合いの話だけど……塾の講師をしてるその人は、スーパーで教え子に会って話ついでに買い物に付き合っていたら、生徒の買い物の中に赤ちゃんのおむつがあって、それを買っていたら、翌日校舎長に呼び出されて、『おいおい、赤ん坊が出来ちゃったのかい?』と笑っていない目で言われた……っていう話があってね」とかあってwww それ、おそらく100パーセント、さがら先生の実話ですよね?w
 更には、「ねえ、横寺! 西洋画の画家さんは好きかしら?」「うん、カントクさんとか特に大好きだよ!」「? 監督さんじゃあなくって、絵描きさんのことなんだけど……。でね、美術館のチケットがあるんだけど〜」と、おいおーい!! なんだか、「のうりん」を思い出したメタネタでしたw
 後書きでカントクさんが「2ヶ月のうちに2回も入院したので、この巻のイラストのほとんどは病院で描きました〜」とか書いてますけど、えっ、大丈夫なの!? でもクオリティも枚数も減っていないのはすごい! アスタリスクのokiuraさんといい、最近のMFってなんだか文庫の延期→延期→延期……からの、ついに「発売未定」やら「刊行予定から名前が消える」やら……ちょいと不安ですねー。

 今回も面白かった! 星5つ★★★★★! 超オススメです!

posted by mukudori at 20:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月24日

ディバースワールズ・クライシス 01/九條 斥

 はっはっは! 「いやあ、週一更新がぎりぎりですわ……」な私が、2日連続更新でびっくりされたかい!?
 実は、三連休の時に家に引き籠もって読んで、ストックを溜めていたんですよ!w
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ディヴァースワールズ・クライシス

『魔モノ』と戦争をしている某国。そこの勇者として選ばれた少女・クロワは、ある時オズドゥロイという骸骨の中ボスレベルのモンスターに苦戦し、あわや倒されようとしたところに現れたのは――アルという少年だった。アルの剣技は強く、勇者の力を与えられたクロワと比肩しても遜色無いぐらいだったので、アルの「着いて行ってもいいかな?」という言葉に頷く。第8回MF文庫J新人賞、審査員特別賞受賞作!


 あー……。これはこれは……きっついな……
この作者はカバーの折り返しにも書いてあるように、岡山県出身で大阪在住なんですよね。
だから「よし、岡山の誇り! しかも応募当時が18歳だと!? いまは大阪の方の大学に合格して執筆してるとか……リア充め!!w」とご祝儀がてら買ってみたんですが……女主人公・クロワの一人称で進んで行って、なお且つ心情を共感出来ないのが結構厳しい。
さすが、「若者贔屓」で有名な日日日審査員先生(自分が十代のころにMFなどで受賞したから)が選んだだけありますね!
 あとイラストレーターのえむけーさん、ヒロインたちの乳がどいつもこいつも垂れ過ぎです。

 ネタバレあらすじー。今作ね……ぶっちゃけ、要らないシーンで水増ししてる感があるので、その辺りは削って行きますのでちょっと短いです。
 クロワ、アルに「仲間志願」をされたので、助けられたのもあって渋々承諾する。しかしだんだんと、自分に優しくてピンチに助けに来てくれるアルのことが好きになって行く。→とある都市で、とうとう告白。だがアルには「アル、お願い。魔王を倒した後でもずっと一緒にいて」「……ごめん、それは出来ないんだ」と断られるが、実はアルは、違う異世界で魔王を倒したことによって呪いを掛けられて、『どこかピンチに陥っている惑星や異次元に現れるようにされた』……という設定持ちだった。なので、この国でも魔王を倒したらまた別の世界に行くらしい。→それに納得しながらもクロワはアルにキスを仕掛けたりしつつ、一緒に魔王軍が近くに来ている都市に行く。そして魔王軍が襲来して、魔王のレインドロル(見た目は美しい少女)と戦うが、クロワは大怪我を負って敗北し、アルと一緒に援軍に連れられて逃げ出す。そこの都市長である国王の側近のゼフィールとその手下に夜中に襲われて、「言葉の通じる魔モノと取り引きをした。お前の首を差し出せば見逃してくれるそうだから、私たちのために犠牲になってくれ」「私は勇者よ!? そんなことをしなくても、ちゃんとその魔モノは退治してあげるわよ!」「おや、まだ気付いてないのか? お前は国の魔力利用によって過去の記憶なども消された、単なる孤児院の少女だぞ?」「えっ!?」と衝撃の事実を告げられて、そこにアルが助けに来てくれる。ゼフィールの話した通り、クロワは「人間に対しては剣を向けられない」ように設定されていた。そこにアンジュという義勇軍のリーダーが「クロワちゃんのその呪い、解きたくはないかい?」と言ってきたのに頷き、クロワは「本当の私は孤児院出身で、庶民のみんなが知っているような『二年前に天から遣わされて、いきなり首都の大聖堂の中に現れた』――ってものじゃあなかったのね……」と記憶を取り戻す。→魔王と決戦、二回目。今度は前に負わされた傷も治り、クロワは獅子奮迅の活躍。魔王が再生も出来ないほどにピンチになるが、他の魔モノたちが魔王に自分たちの魔力を送る。だが魔王は「私はこれ以上魔モノたちを殺したくはないのだ! やめてくれ、皆の者!」と願うも、魔モノたちは死ぬまで自分の魔力を魔王に与えて死ぬ。その屍の上に立った魔王は、クロワの説得もあって心が乱れて、クロワの使う勇者の剣に付いている魔石に吸い込まれる。だが魔王が最期に放とうとしていた強力な魔力弾は落ちてしまい、爆心地のクロワが死を覚悟するも――アルが助けに来てくれた。この世界は救われたのでアルは別の次元に転送されようとしていて、その転送魔法陣の上に乗っていると何事にも干渉されない……という性質を活かしてクロワの盾になったのだった。そしてアルはどこかに消えて行った。→『国を救った勇者さま』としてクロワは栄誉を受けているも、側にはアルがいないので気落ちしたまま。そこに剣の魔石の中に封じられたレインドロルが話し掛けてきて、「私とお前の力を合体させれば、あの男のように異次元に行けるぞ? 私も残った魔モノたちと一緒に安全に暮らせるような異世界に行きたいしな」という誘いに、罠かも……とは思いつつもクロワは承諾する。魔王との二回目の戦いで記憶操作されていた以前よりも力が上がっていたのは、アルとキスをしたから――。だからきっと、この絆がアルのところに飛ばしてくれるかも、と思っていたのだ。そうしてクロワはアンジュたちに「もう、この国に魔モノはいないわ。だから勇者の私は天国に帰るの。王様によろしくね」と言って、異次元に飛び出したのだった。

 まあ、ページ数が約260Pと少なくて一気に読めたのは良かったです。
でも、序盤で世界観の説明の地の文(クロワの一人称で語られているもの)が多過ぎ。この世界では魔モノが〜、私は神に選ばれた勇者で〜、国の南部はもうとっくに放棄されて〜……など。中盤でもまだ世界観の説明多過ぎ。しかも、ゼフィールたちは一応まだ国に認められている勇者のクロワに危害を加えたのに、取り引きしてきた魔モノ討伐イベントが終わればそのまま放置とか……。
 それに後付け設定多過ぎ。『転送魔法陣の上に乗っていると何事にも干渉されない』とか、最後の最後で「ハア? そんな設定どこに出て来たよ!!」と言いたくなります。魔王も気が抜けて(もしくは「これ以上、配下の魔モノたちを犠牲にしたくない」と諦めて?)クロワの剣の魔石に吸収されるとか、ラスボスなのに倒す展開が粗過ぎる。あれ? このシーンって落丁で1P抜けちゃったのかな? ……とか思いましたよ。
 つーか、台詞の中の読点も多過ぎるんだよこの作者。
例:「〜それに、アルにも、もう嫌われちゃったの」とか、「それで、昼間の件……ほら、魔力について、研究の進み具合を訊いていたじゃない」とか数え切れないほどあります。それによって、会話のテンポが悪くなっています。
 そんで、クロワが序盤は結構クールで助けてくれたアルのことなど「少しは出来る男子ね」みたいな感じであんまり気に掛けていない風なのに、いきなり「あなたが好きよ!」となるのは……もうちょっと乙女の心情描写が欲しいかなあ。まあ、同じ年頃の少年が臆面もなく「君は可愛いよ」、「せっかく可愛いのに、もったいない」、「うん、この花も似合ってる」……などと言ってきて、ピンチにタイミング良く助けに来られたら「私は勇者よ。魔王を倒す以外に目的なんかないし、他のことに回す心など無いの」とかクールぶっていても、積極的にキスや添い寝をねだるまでに落ちるものなんですね(笑)。おのれ、アル……イケメン補正か!w
 あとえむけーさんよ……表紙のクロワなんですが、「私は勇者だから、八百年前の勇者の髪型を真似してるのよ」作中で何度も言わせておきながら、クロワの髪が剣の柄に隠れて普通のショートカットに見えるんですが? ぶっちゃけ、作中の下二つ結びよりもショートカットに見えるこっちの方が好みです。旧約禁書の20巻の表紙の女の子もとある魔術の禁書目録(インデックス)〈20〉 (電撃文庫) -
とある魔術の禁書目録(インデックス)〈20〉 (電撃文庫) - 、タイトルロゴで髪が隠れてるんで、「ほう、ストライプニーソックスのこの子はボブカットなのか。なかなか可愛いぞ」と思いつつ読んだら、本当はロングヘアーだった時の衝撃と言ったら……!°・(ノД`)・°・
 ついでに、結構歳の行っているであろう騎士が「勇者さま! この魔石には、超強力なパワーが籠められていて〜」と、若者やギャルのように『超』って使うのはやめてくれ。二度目の決戦前のシーンなのですが、これで一気に緊張感が無くなりました。「とてつもなく強力な〜」や「魔術師が三百人集まったほどに強力な〜」でいいじゃん? この辺りが、審査員選評で日日日作者先生が「この作者は年齢に見合わないほどの文章力を持っている」と褒められていましたが、ちょっと作者の十代の若造っぽさが現れていますね。

 サクサク読めるのはいいんですが、話の先が読めるのもあって……星2つ★★☆☆☆かな。プチ地雷です。

posted by mukudori at 02:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月23日

学戦都市アスタリスク 06. 懐国凱戦/三屋咲 ゆう

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懐国凱戦

『鳳凰星武祭(フェニクス)』が終わり、学校は冬季の休暇に入る。この次に予定されているのは――チームを組む『獅鷲星武祭(グリプス)』だからだ。ユリスが母国のリーゼルタニアに帰る予定なところに綾斗を誘うと、綺凛、紗夜、クローディアも着いて来て!? そこで出会った、ユリスの親友はまさかの――!! 波乱万丈な第6巻!


 うむ、面白い!!
やっぱり三屋咲先生の文章は読みやすいなー。でも今回は、イラスト担当のokiuraさんの体調が悪かったそうで……カラー口絵は4枚、モノクロも4枚ぐらいに減らされています……(´;ω;`) このような中途半端に出すぐらいなら、別に延期してくれても良かったのに……。
おっと、「魔弾の王と戦姫6巻」のことを言ってるんじゃあありませんよ!魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉6 (MF文庫J) -
魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉6 (MF文庫J) -  こっちも好きなんですけどねー。

 ネタバレあらすじー。
 冬季の休暇でユリスたち、みんなでリーゼルタニア公国に。ちなみにこの国、ドイツの近くにあるらしいです。そこでフローラの計略で綾斗とユリスは並べられて、「我が国の姫さまが、『鳳凰星武祭』の優勝者!!」として凱旋パレードをされる。そのお陰で、観光客も増えたらしい。ユリスの兄で国王のヨルベルトは、国の権力は実質、統合企業体に握られているので、「出来れば、ユリスにはこれ以上活躍して欲しくないなあ。だってそうしたら、あいつらが操りやすいようにわざと『ぼんくら国王』を演じている僕の立場が崩れて、統合企業体はユリスの方に狙いを定めるだろうから。そうしたら、兄妹の間で王位継承権争いが起こっちゃうよ」と、だらけた見掛けよりも真面目なことを言う。→そうして夜会(パーティ)でみんなでくつろいでいる時、ギュスターヴ・マルローという昔アルルカント・アカデミーに所属していたテロリストの一人が現れて、ライオンを大きくしたようなキメラを残して去って行く。その際に、「天霧綾斗にユリス姫。『獅鷲星武祭』でクローディアのチームには参加しないでくださいね」と言い残して。そのキメラはなんとか倒す。→ユリスが一人で出掛けたので、ヨルベルトに訊いて「それなら、たぶん孤児院だね」と言われたので、いまは王宮で勤めているフローラが昔いた孤児院に行く。予想通りユリスはそこにいて、帰る途中にレヴォルフ黒学院の序列一位――『孤毒の魔女(エレン・シュキーゲル)』、オーフェリア・ランドルーフェンに出会う。その周り一帯の木々は枯れており、『障気』を身の周りに纏っているらしい。綾斗が立ち向かうも、障気のお陰で星辰力(プラーナ)を奪い取られ、気絶する。綾斗が目覚めたのは3日後。星辰力が高い者ほど、オーフェリアの障気は効くらしい。そしてなんと、オーフェリアは純粋な星脈世代(ジェネステラ)ではなく――アルルカント・アカデミーの『大博士(マグナム・オーパス)』によって『作られた星脈世代』で、その前までは孤児院にいた自分の親友だった……とユリスから聞かされる。→リーゼルタニアの街中に、ドラゴンのようなものが何十匹も現れる。しかしそれはギュスターヴの計略だとわかったので、ユリスと綾斗は「警備の薄い孤児院が狙われる!」と思って孤児院の前の大きな湖に辿り着くも――そこにはギュスターヴが。そして「私の最高傑作をお見せしましょう!」と、湖から9個の頭を持った大きなドラゴン――ヒュドラが出て来た。ヒュドラは神話にある通りに、中央の頭以外には何度攻撃しても再生・復活する構造だった。孤児院のことはユリスに任せて、綾斗は一人で戦うが、そこに紗夜が助けに来てくれる。昔からの付き合いで息のぴったり合った二人はヒュドラを追い詰めて行き、最後の詰めでユリスが現れて大火力攻撃で中央の頭を焼き尽くすが、骨になっても復活しようとするヒュドラを、綾斗が叩き斬った。一方、ギュスターヴはその光景を見ており、ヒュドラがやられるなり逃げようとするも――そこにはギュスターヴの「自分の作品を観察したい!」という放火魔的な発想を見破った綺凛が。「ふん、刀藤流は一対一に特化しているのでしょう! ならばこれぐらいあれば、あなたを巻けますねえ!」とギュスターヴがたくさんの小型ドラゴンを出してくるが、「確かに刀藤流は多対一を想定していませんが、私個人なら話は別です。綾斗先輩に出会ってから、いろいろ学習させてもらいましたから」と言って取り出した――二刀流。それによってドラゴンたちは切り倒され、ギュスターヴも捕まる。全てが終わってユリスはヨルベルトに、「私は『獅鷲星武祭』でも優勝して――この国が統合企業体の支配から逃れられるように計らおう」と自分の意志を伝える。ヨルベルトは、「じゃあ僕は、もう少し『ぼんくら国王』を演じないとねえ」と妹の決意に同意した。→綾斗がアスタリスクに帰国すると、警備隊長のヘルガ・リンドヴァルがやって来て、「君のお姉さんの所在がわかったよ」と言われる。そこは結構大きな治療院で、そこの院長のヤン・コルベルに着いて行くと、隔離室に姉の遥が眠っていた。院長は「ずっと眠っていて、起きる兆しも無い」と言うが、綾斗は「いえ。姉は『禁獄の力』を持っています。もしかしたら、自分の意思で眠っているのかもしれません」と推測。そのころクローディアは、星導館学園のスポンサーである『統合企業体・銀河』の幹部である自分の父に詰め寄っていた。「お父さま、リーゼルタニアにギュスターヴ・マルローを依頼して寄越したのはあなたですわね? でもお父さまに逆らってでも、私は叶えたい夢があるのです」と、父との決別をしつつも、クローディアは自分の決意を曲げなかった。→治療院から帰っている綾斗の前に、アルルカントのヒルダ・ジェーン・ローランズというメガネっ子な女子が現れる。ヒルダは「きしししし。あたしなら、君のお姉さんを目覚めさせることも出来ますよ」と綾斗にとって魅力的な言葉を連ねる。そして――「そうそう、あたしは別名……アルルカントの『大博士』です」……この人間こそが、オーフェリアを改造した者だった。→エピローグ。クローディアは自分の父親のおこないを全て綾斗たちに話した。だがそれでもユリスたちは「クローディアのチームで出場する」と言ってくれる。綾斗も『一部』を除いてヒルダとのことも話した。「絶対に優勝しよう!!」……全員違う目的がありつつも、一致団結したのだった。

 あー、惜しい!
okiuraさんのイラストが少ないことで、「あー、二刀流の綺凛ちゃん見たかったなあ」とか「ここできっとヒルダ(または治療院で眠っている遥)のイラストが来たんだろうなあ……」と思うことがいっぱいです。
最近のMF文庫の延期にはもう慣れてしまったので、気にしなくて延期してくれてもいいのよ? まあ、公式ページで販売前に告知されるだけマシなんでしょうが。
 話については、リーゼルタニアに行く途中でドイツの紗夜の家に泊まる時の警報装置が何で作動したのかや、最後になっても明かされないクローディアの真意などが知りたかったですね。

 でも面白さは変わらない! ……んですが、やっぱりイラストが少ないことも換算して星4つ★★★★☆ですね。
okiuraさん、体調をきちんと整えて、次巻ではまた可愛くて適度にメカメカしたイラストを描いてくださいね! そんで早く次巻が見たいので、10月ぐらいには出して欲しいなー。(チラッ

posted by mukudori at 17:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月06日

Tとパンツとイイ話 01/本村 大志

 ゴールデンウィーク連続更新! ラストの4日目だ!
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本村大志 前田理想

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ヨウカイ遊ビ

 高校に入学したばかりの日渡陽太(ひわたり ようた)は、朝起きたら――なんとエロイ抱き枕と頭がフュージョン(合体)してました!? 道を歩けば誰もが振り返るその姿はまさに『T』! このままT人間として生きて行くのか……と悲観していたら、実は『思念力(しねんりょく)』というものを持ったぬいぐるみの仕業ということがわかり!? どうなるT! 第7回MF文庫新人賞、優秀賞受賞作!


 うーん……これはちょっと……
まず、投稿時の原型がわからないぐらいに改稿されている。最後の後付けはともかく、ラストバトルの後に「どうやってこれ締めたの?」と訊きたくなる構成。原題の「ヨウカイ遊ビ」なんかも照らし合わせると、全然マッチしてないし……。
いや、ギャグは結構はっちゃけてて面白いんですよ。主人公もヒロインも親友もね。
ただ、たった一冊(260P)に対してクリアしなければならないハードル(試練)が三つも連続で、まるで短編集のようにやってくる……というのはどうなのか。まあ、同時期に受賞した「正捕手の篠原さん」も4Pショートストーリーの詰め合わせだったので、この受賞回はそういうのが求められていたのかなあ……?

 ネタバレあらすじー。
 高校入学後の主人公・陽太、親友の影時(かげとき)が「今度大学生の姉貴が帰ってくるから、エロイやつが見つかったら捨てられるんだ! 他のはなんとか隠したが、この抱き枕だけは質量的に無理だった! 頼む、一週間でいいから預かってくれ!」と頼んできたので了承して、その抱き枕と過ごす。だがある日起きると、頭に抱き枕がくっついていてそのシルエットはまさにT! しかも抱き枕に髪の毛が生えてきて、切り離そうにも痛みを感じて……融合してきている!? 影時と幼なじみの光里(ひかり)と相談しつつも、陽太が二人に触れると――手が二人の身体とくっついて離れない!? そんな有様で学校になんとか辿り着いて、誰もいない屋上に避難。すると、天川星也(あまかわ せいや)という女子人気が高い同級生が、お札を飛ばして攻撃してくる。逃げ惑っていると、「チッ、気付かれたか!」と、動く緑色のネコのぬいるぐるみが登場。天川曰く、「このぬいぐるみのお陰で、日渡くんはこうなっているんだよ。捨てられていたこいつには『思念力』というものが宿ってね。それで波長の合った君に悪戯したんだ。ということで、諸悪の根源を滅却するね」「ぬいぐるみじゃねー! 俺には『コン』って名前があるんだぜぇ!」と、説明される。コンは光里に憑りついて逃げる。そこでとりあえず、抱き枕は陽太の頭から取れた。空地で見つけたコン&光里は、鉄骨などを合成出来る思念力で天川に対抗。そこでコンが「捨てられた俺はただ、みんなに遊んで欲しかっただけなのに……目覚めて最初に出会ったそこの天川の野郎が、『なら僕と遊ぼうか? どのぐらいの責め苦で君の命が尽きるか勝負だよ。野良思念使いは危険だからね』って俺の命を狙ってきやがったんだ! もう人間なんて信じねえ!」……と叫ぶ。コンと一旦離れたことで、光里は「コンちゃん……可哀想! こんなに可愛いのに! なら、波長が合う陽ちゃんときちんと契約したら大丈夫なんじゃない?」と涙を流す。そして利害が一致した陽太とコンは改めて契約したので天川は退散。→女子の穿いていたパンツがいつの間にか無くなる事件。実は、天川と同じ協会に所属しているお色気むんむんのお姉さま、火威美紅(ひおどし みく)という女性が、先日陽太のクラスで飼っている「天むす」という『テレポートの思念力』が使えるハムスターを捕まえていたからだった。美紅は「美少女のパンツが大好きだから集めているの!」という変態。だが変態には変態が対抗する。……そう、影時だった。天むすは影時とフィーリングを感じて、契約。影時はそこらの家から洗濯機を自分の元にテレポートさせて、「陽太! お前とコンの力でこの洗濯機を合成して、いつも話している『アレ』に俺を変身させてくれ!」と言って、陽太が渋々従うと……「ふっ……『仮面ワイパー洗王』、参上! 女子のパンツは洗って綺麗にして返さないとな!」「あ、あなた……この町に何万人の女子がいると思ってるのよ! 集めた私だってもう把握出来てないのに、そんなこと出来る訳がないわ!」「ハッ! この俺が、たった数万人ごときの女子のパンツを見分けられないとでも思っているのか?」とカッコよく決めて美紅を撃退。美紅は天川に捕まって処分を受けることに。光里のパンツは「ほらよ、光里。お前のパンツとスパッツだ」「えっ! 陽ちゃん、自分のお尻ポケットに入れてたから、返してくれないのかと思ってたよ!」「俺は変態か!」「……でも、陽ちゃんなら許すんだけどね!」とラブラブ。→ある日、光里が「陽ちゃん……私、子供が出来たの」と電話してくる。驚いた陽太が公園に駆けつけると、佐藤優子(さとう ゆうこ)という、名前以外に記憶の無い幼女が陽太と光里のことを「パパ! ママ!」と呼んでくる。影時にも連絡して探してもらっていると、天川に出会って「ちょうどいい。僕が探しているのもその子だ」と言われる。親がいなくて思念力を持った優子は孤児院にいたが、愛情に飢えて逃げ出したらしい。そして光里と出会い、優子の思念力を発動させるためのたくさんの愛情をもらって――光里を巻き込んで暴走した。天川によると、その力はゴジラ一頭分。町を破壊する戦いになりかねなかったところを、陽太たちが「優子のパワーの愛情タンクになっている光里ととりあえず分離させられれば――」と考えていると、影時が「なら、お前の声が届く距離に俺がテレポートさせてやろう」と言って光里に近付く。そして光里に近付くも、なかなか起こすための言葉が見つからないのでしどろもどろな陽太の後頭部をコンが蹴り飛ばすと、偶然――キスをしてしまった。しかしそれで「陽ちゃん……触手プレイで気を失わせて無理矢理キスだなんて、エッチだね……。まあ、陽ちゃんだから許すけど!」「アホか! 現状把握しろ!」と光里は目覚めたので、優子の暴走も止まる。そして天川曰く、「力を使い過ぎた優子には、もう思念力が残っていない。普通の女の子になったよ」と言われて、光里の家に引き取られることに。優子をここまで追い詰めた孤児院には、天川の協会から裏で圧力を掛けると言う。→エピローグ。天川の協会の上層部が、「さて、火威を倒した影時くんには我々の仲間になってもらおうかねえ……。コンの方は、いまのところは放っておいて構わないだろう」と画策していた。

 おい……なんかおかしくないか?
なんで高校入学してから間もない(作中で陽太が「高校に入学してまだそんなに経ってないのに、こんな頭で『Tの野郎』ってあだ名を付けられるのは嫌だ!」と言っていたので、おそらく四月初旬〜中旬ごろだと思われる)のに、「大学生の姉が帰郷してくる」んだよ。影時の姉はさすがに高校時代は同居していたと思うので、「姉貴がエッチなものを許さない。→姉貴が我が家を出て遠くの大学に行ったぜ! ヒャッハー! これからは俺の部屋にエロイもの集め放題だぜ!(三月〜四月にかけての影時の心境。これまで陽太にエログッズで迷惑を掛けたことが無いらしい描写から、これが最初の案件だと思われる)」……という結論になりますよね? なら姉よ、何故大学一年生の四月に一週間近くも帰ってくるんだ。四月って……一番忙しい時期だろ? せめて作中でゴールデンウィークでの帰郷(もしくは姉が大学デビュー失敗で家に帰ってきたとか)だと説明してくれ。
 あとイラストレーター、ちゃんと本文を読め。陽太の頭がまだTなのにモノクロイラストでは普通の頭だったり、光里が本文で「いつもはストレートな髪の毛を今日は活動的なポニーテールにしている」って書いてあるのに、ストレート。……編集もちゃんと仕事したのか?
 話も大きなテーマを根底に流しつつずーっと通して適度にバトルしてくれればいいのに、ぶつ切りだし……。最後で光里にも何かあるような書き方をされているけど、出てこないし……。
 まあ、光里がすごく純粋で可愛くて、陽太にべた惚れなのが救いでしょうか。

 うーん、期待していただけに残念です。星2つ★★☆☆☆。プチ地雷だよ!

posted by mukudori at 19:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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