2015年03月21日

東京レイヴンズ (12) Junction of STARs/あざの 耕平

東京レイヴンズ (12) Junction of STARs (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズ (12) Junction of STARs (富士見ファンタジア文庫)
あざの 耕平 すみ兵

KADOKAWA/富士見書房 2014-11-20
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星が集い、激動の夜が始まる。

 引き裂かれた仲間たちが、前巻での天馬の合図の下に、再び東京に集う――。冬児は天海と組んで鏡に頼んで密かに鬼を制御する特訓をしてもらい、鈴鹿は陰陽庁で常に蜘蛛丸たちの監視下なりに逃げ出す方法を考えていた。夏目の父親&春虎の両親と夏目と秋乃の五人組が東京の隠れ家に潜伏していた時、これまで平静なふりをして陰陽塾に通っていた天馬や京子もついに動き出す。待っていたのだ、この時を。耐えていたのだ、仲間が集うこの日のために――! ファンタジア文庫の人気シリーズ、第12弾!


 ぐいぐいと惹き込まれるぐらいに良かった! それでももう最新刊の13巻が発売してるのに(昨日の3/20のことです)、いまさら12巻レビューとか……笑ってくれてもいいですよ!ww
内容も面白くってイラストも「はよ、次のモノクロ絵見たいなー」と思うぐらいに作品の出来は良いのに、最近なんだか速読が出来なくなって行っているのは……やはり歳の所為なのか?
 序盤のコンの、7巻(だったかな?)でかがみんにやられた時以来、どうにも霊力のバランスが悪くなっていた、というコンの説明にちょっと尺を割き過ぎてるかなー……とは思わないこともないです。
あと、前にも苦言を呈した気もしますが、秋乃の性格(口調も)がどうにも見た目を裏切る感じ(小柄な三つ編みメガネのウサギっ子)が、ちょっとなあ……。そういうのはもう一応相馬の血を引いている鈴鹿がいるから鈴鹿がやったり言ってくれるだろうよ……というのは、1巻の時点で完璧にハートを持って行かれた鈴鹿信者な私のエゴかもしれませんがねww 俺、鈴鹿になら「ちんもぎ」されてもいいんだ……(フラグ)。

 ネタバレあらすじー。
 コン、霊力が安定せず、ラグがよく起こるので幼女先輩に頼んで以前の護法式だったころのロリロリコンに必要時以外は戻ることに。→東京にいる夏目と秋乃。春虎父母たちに言われて、隠形の訓練を街中でおこなっていた。しかし、タイミング悪くその近くで十二神将の一人、軍人然とした『大佐(たいさ)』の滋岳(しげおか)が霊災を修祓していたところにプラスでもう二人の十二神将が偶然やって来た。結局そこには十二神将が三人も集って、後からの二人は『天眼(てんがん)』の三善(みよし)と同じだった特別霊視官の幸徳井(かでい)姉妹だった。二十代半ばは過ぎているこの無邪気な双子姉妹の白蘭(びゃくらん)と玄菊(くろぎく)たちは、乗っていたリムジンの中から夏目の纏っている竜気を感じ取って、それを上に報告。隠れ家で夕飯の準備をしていた夏目父たち三人だが、夏目父が星読みにて敵が近付いていることを感じ取って逃げようとしたが、すでにその隠れ家の周囲は夜叉丸たちの部下で固められており、多勢に無勢。別の場所では、いきなり周りから陰陽捜査官たちがどこかに向けて動いているのを感じた夏目が携帯で親たちに連絡を取ろうとするが、繋がらない。親たちは、自分たちが捕まる前に夏目と秋乃だけは逃がそうとして携帯を壊したのだった。そこに街中のいたるところで臨時ニュースが流れ、夏目たちも指名手配されたので呪捜官たちから逃げ惑うことに。→これらのちょっと前に、軟禁されている鈴鹿の代わりに京子は新しい陰陽庁のアイドルとして雑誌などで持ち上げられていたが、簡単なインタビューをされた後で若宮(わかみや)という女性インタビュアーがこっそりと京子に接触を図ってきて、「実は、私の姉はここの塾の講師だったのよ。もう死んじゃったけれどね。でも当時は『三羽烏』っていう世話の掛かる子たちも教えたそうでさ」と聞かされる。その後は実家の人間たちを撒いて家から出て、公衆電話で天馬に連絡。天馬もいまは亡き両親の作ったウィッチ・クラフト社の下請け会社の初老男性に会って、前巻の『スワロー・ウィップ』の式符を分けてくれたお礼を言いに行っていた。そこで天馬は自分がどうしたらいいのか迷っていることを看破され、背中を押されて肚をくくる。そして祖父母に別れ(というか、天馬の祖父母も理由をなんとなく把握しているのであちらから勘当的扱い)を告げて、京子と一緒に動くことに。夏目たちのニュースを見た鈴鹿は「なんか庁舎のみんながバタバタしてるし、いつもの扉の向こうに蜘蛛丸がいる気配がしないわね? もしかして……いまがチャンス!?」と思って外に出るも、敷地のぎりぎりのところで『結び姫』の弓削(ゆげ)が一人で鈴鹿が逃げ出した時のための警戒に当たっていた。二つ名通りに弓削の結界は強く、同じ十二神将とはいえ不意打ち気味に縛り結界を喰らった鈴鹿が手も出せずにまた捕獲されようとしていた時、タイミング良く冬児が助けに来てくれて、鏡との特訓の成果での『第三封印解除(サード・シール・パージ)』で弓削の結界を破って鈴鹿を救った。→夏目たちが事態に気付いて親たちを助けに行こうか、それとも逃げた方がいいのか……と迷っているうちに、夜叉丸と蜘蛛丸に囲まれる。夏目は秋乃を庇いつつ、自分の竜気を使って空中を飛んだりして逃げるが、敵側の方がやはり格上だった。夏目が撃墜されて気絶し、地面に落下しようとした時――ついに、春虎が「悪い。また待たせたな、夏目」と抱きかかえて助けてくれた。ちなみに秋乃の身体は角行鬼が確保。春虎は秋乃に夏目を託し、この場から離れるように告げる。秋乃は「この男の子が前に星宿寺を壊した、夏目の言ってた『春虎』なんだ!」とお互いの自己紹介の後で思って、「夏目に会わないの? 夏目は春虎のこと、すごく会いたがってたよ!」などと言うが、それよりも夜叉丸たちとの戦闘の場で二人を庇う余裕が無いのが春虎の本音だっので、秋乃には気絶している夏目を背負って逃げてもらうように再度頼む。→夜叉丸&蜘蛛丸VS角行鬼&飛車丸&春虎のバトルに。夜叉丸は開戦の前に「私は前世もいまも、あなたのことを敬愛し、尊敬していました、我が北辰王よ」と言葉を交わして感激した様子を見せつつも、一応その言葉も本音ではあるのだが腹の中では『導師(プロフェッサー)』らしく計算もしていた。春虎はそんなおためごかし言葉の応酬を「過ちを繰り返すことをするな。アンタらに火を点けたのは、確かに『前の俺』なんだろう。だから、俺にとっての『子孫』であり『親』であるアンタらのケジメは付けてやるよ」と言って打ち切り、さっさと自分の二人の式神を送る。角行鬼は左腕が無くとも蜘蛛丸の攻撃ぐらいは楽々といなしていたが、飛車丸姿に戻ったコンはやはりどこか霊力が乱れているらしく、夜叉丸相手に苦戦。そこに春虎が援護をして夜叉丸を灼くも、夜叉丸は自分が持っていた『スワロー・ウィップ』を春虎が夏目を助けに来た瞬間にすぐさま陰陽庁に送っていて、そこからやっと戻ってきた『スワロー・ウィップ』は――なんと、当代の十二神将で最強と言われる『炎魔』の宮地(みやち)が遠隔操作をする、大規模な火炎呪である大威徳法(だいいとくほう)を繰り出してきたので、春虎は弱っている飛車丸を庇うためにその呪法に縛られてしまった。その上で夜叉丸が春虎を捕らえようとしたところに――大友が現れたのだった。→秋乃におぶられていた夏目が目を覚ます。気絶する寸前に懐かしい声が聞こえたような気がした夏目は秋乃の背中から降ろしてもらい、道路を歩いていると、背後の空には大きな五芒星が現れていたので、そこに春虎がいるんだ、と夏目はまたしても自分が戻るのがいいのか、せっかく春虎が逃がしてくれたチャンスを生かすのがいいのか……と迷う。そこに、春虎たちのところに向かうためにバイクを駆っていた木暮が現れた。しかし木暮は「君は、あの時に死んだはずの――」と夏目が目の前にいることを処理出来ずに少しパニックになって脳内が固まり、そのまま動けずにいたところを、大型の車(ハマー)の窓から式符が投げられて木暮に攻撃を仕掛け、夏目たちを連れ去って行った。車に乗っていたのは、京子と天馬。天馬は前巻で秋乃からラブレターに見せ掛けた夏目からの手紙をもらったことを覚えており、それぞれ自己紹介をする。京子は前巻最後の天馬のニクイ演出で夏目が生きているという情報はわかっておりながらも、最後に見た夏目の姿は死体であり、言葉を交わすのは約一年半ぶりなので感激していた。しかし、敵側は待ってくれない。オート駆動のこのハマーは『羽馬(はま)』という車型式神だった。道路を突っ走る羽馬の近くに寄ってくる、滋岳の式神『迦楼羅(かるら)』。それ自体は攻撃をしてこないが、代わりに羽馬の前に多くの自立型式神の『仁王』や『夜叉』たちの符を落として行った。しかし「このまま突っ切れ!」と命令を受けた羽馬は自分の装甲の分厚さで勝り、仁王たちを避けたり吹き飛ばして進んで行く。だが仁王たちも滋岳によって頑丈に改良されているので、数が減らずに追い掛けてくる。秋乃以外はみんな窓の外に出て符や式神で応戦するが、そこに迦楼羅が戻ってきたので仁王たちは更に精度を増した動きになり、夏目たちがピンチに陥った時、鈴鹿と冬児が到着して迦楼羅や仁王を軽々とあしらってくれた。→宮地が陰陽庁内にて春虎たちを苦しめている大威徳法を唱えているところには、なんと道満が。現在は大友と式神契約をしているため、大友の命によって宮地と交戦することに。→大威徳法の五芒星が空から消えたのを見て、大友は改めて自分の生徒であり夜光の転生体だった春虎に感慨を覚える。大友の横についている道満の式神の牛頭(ごず)と馬頭(めず)は『茨木鬼』の角行鬼と顔見知りのようで、特に馬頭がラブ・アピールをしていた(笑)。大友が「ここは任せてや」と言うが、春虎はあくまで飛車丸たちを使う。春虎曰く、「いまの大友先生は、自分のことをわかっているようで全然わかってない。アンタ、誰を使役してると思ってるんだ? 『蘆屋道満』だぞ? アレはいまでもまだ『荒御霊』なんだぞ!? いまの先生は一本の木の幹だけを渡した橋を安全だと思って歩いているようなもんだ!!」と、逆に説教をして、大友、思わずぎゃふん。飛車丸たちで夜叉丸たちを相手にしているところに、ヘリがやってくるがそれは報道関係のものではなく陰陽庁のもので、その中からは多軌子が落ちてきたのだった。夜叉丸が「姫! いまは『まだ早い』のですよ!」と止めようとするも、『神降ろし』を遂行した多軌子の霊力は超霊的なものになっていて、角行鬼も顔をしかめ、覚醒した春虎すらも神鎮めの祝詞を最後まで唱えることが出来なかった。多軌子は『ほんの触れる程度におこなった神降ろし』を終えると、「まだ修行の途中なのに、ここまでの力とは……」とにたりと笑っている夜叉丸たちと共に帰って行った。その後で東京を中心として起こったのは、前回の大霊災の時と同じような前兆である霊脈の乱れだった――。

 いやはや、緊迫状況なのにまさかのダジャレ命名に気付いたときは笑った笑ったww 車種が「ハマー」だから「羽馬」で、しかもそれの主が「天馬」だからそっちにも漢字で引っ掻けてくるとはww
 それと、牛頭さんのイラスト無いけどカッケェ……!! なんだよ、あの角行鬼への「貸しにしとくぜ、ブラザー」とかさ! 登場時の描写では「身長は低いがやけに丸く太った男〜」とか書かれてて、「ハイハイ、おちゃらけ要員か? 戦隊ものでのイエローみたいなのだろうなー」と思っていたのに! あざの先生の書かれる男は見た目描写だけではなくて、良いヤツも悪いヤツもみんなどこか格好いいんだよなあ! ……ですがまあ、今巻のラストの方で「助けに来てやったはずなのに、元生徒に逆に説教された元講師」には笑いましたがww
推測するに……おそらくこれ以上の大友先生の格上げ防止&大友先生が関わる戦闘だけのインフレ防止でしょうね。
 そして長くなるので端折りましたが、ラストでは一応元陰陽塾生五人での合体奥義のような夏目の必殺技で迦楼羅倒してますからね。
あ、それでついでに思い出しましたが、その場にいたのにやっぱり最後まで戦闘には何もせず、ラストで「さっきのあの陣があった方の空から……ものすごい何かが……」とか言ってただけの秋乃は割とマジで要るキャラなのか心配です(迫真)。

 ええ、ええ。今回も盛り上がらせてくれました。あざの先生の作品は東レが最初なのですが、BBBとかDクラッカーズとかも面白いんだろうなあ。
星5つ★★★★★じゃーい!! 好きなだけ持ってけドロボー!!(意外と使い勝手が良くて気に入っている、『オードロ』1巻のラストの台詞)

posted by mukudori at 04:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 富士見ファンタジア文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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