2013年11月30日

神託学園の超越者<トランセンダー>/秋堂 カオル

 やあみんな! mukudoriお兄さん&お姉さんだよ!
「ライトノベルな日常」10万ヒットありがとう!
驕ることなく、これからも邁進して行く所存でございます。サンキュー!
神託学園の超越者<トランセンダー> (GA文庫)神託学園の超越者<トランセンダー> (GA文庫)
秋堂 カオル NOCO

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放課後プルーフリーダー

 いまから一年前、「神」はこの美景原(みかげはら)高校の生徒たちに異能力を与えた。しかも「この高校のトップとなった生徒の能力を全人類に与えよう」と――。渡良瀬文乃(わたらせ ふみの)は「六行視」という、この世界の六行先を読むことが出来る異能を与えられたが、他のみんなみたいに学園ランキングを上げようとバトルしたりはしない。しかしその文乃が「無能」と呼ばれる、生徒たちの中で唯一能力を授からなかった少女、天枷杏奈(あまかせ あんな)と出会い――!? 第5回GA文庫大賞奨励賞受賞の異能力バトルアクション!


 うーん、評価が難しいなあ。
途中で気付いちゃったんですよね。「この物語の破綻」とも言える設定に。
具体的に言うなら、「異能力者を学校の敷地内に隔離してるくせに、なんで異能力者が目覚めると知っていながら次年度の生徒を入学させる!?」……というものです。
一年前の三年生が「卒業したら異能も消える」とわかった。→その時点で中学三年生の高校の出願とかどうなってんだ!? この高校は公立なので、三年生が卒業する前の二月ぐらいには締め切られてるだろ!? と訊きたいです。
……まあ、細かい設定はちょっと作者先生に校舎裏で訊くとして……なんで隔離している生徒たちを補充したがるのか。これが納得いかない。いくら全人類に異能が与えられるからと言って、その異能がヤバイものだったらどうするんだ? 「平穏保守派」はいないの?  いるならなんで新入生を入学させるのか? どうなってんだ、この世界の日本……と作者先生をまたまた校舎裏に連れて行きたくなります。
 あと、文乃と杏奈が同じ二年生のくせに、なんで一年間出会わなかったのか。そこが疑問です。

 ネタバレあらすじー。
 二年生の主人公は『不戦敗』の汚名を浴びつつも、放課後から解禁される異能力バトルから逃げていた。いつも通り、秘密基地でこの異能バトル解禁時間が終了するまで眠っていると、女子一人に男子四人が絡んでいる場面に遭遇。いや、実はその女子――『無能(ゼロ)』の杏奈が男子たちに絡んでいた。主人公は巻き込まれる形で杏奈と出会い、『六行視(ろくぎょうし)』の能力でサポートし、男子四人を退治。杏奈の学園ランクが一つ上がる。そして「君の能力は、この世界を手にすることが出来る能力だ! 私たち、組まないかい!?」と強引にこられて承諾。→次の日、「『無能』のランクが上がった!」と生徒たちの間で話題に。生徒会の会計であるレーザーガンの能力者が杏奈を狙ってくる。主人公がサポートし、手鏡でレーザーを跳ね返して勝利。その光景は残りの生徒会メンバーにも見られており、杏奈は「お前らの首も取ってやるからな!」と宣戦布告。→その次の日。御花畑蝶々(おはなばたけ ちょうちょう)という一年生の生徒会書記の生徒を倒すためにラブレターを渡す。放課後、主人公が蝶々と出会い熱烈な告白をすると、蝶々もまんざらでもない様子だった。だが杏奈の不意打ちドロップキックを喰らった蝶々は「あたしを……騙したんですのね……」と言って『煉獄蝶々(ラジカルバタフライ)』を発動。蝶々の形の爆弾であるそれを主人公は『六行視』で「鱗粉が付いているのが爆弾だ!」と見破り、勝利。だが主人公は重体。→管理者の手によって「回復系の異能を持っている者の能力を研究して何歩も進んだ医療技術」で主人公は治療され、一晩でぴんぴんしている。杏奈は今日は『獅子紳士(フェリダエジェント)』の生徒会会計、彼奴大吾(きゃつ だいご)と自分が戦い、副会長の『天断(あまねだち)』の使い手であり主人公の幼なじみの四十万奏(しじま かなで)には主人公が当たれ、と言ってくる。→大吾相手に杏奈は苦戦するが、最初のころに下した四人組の一人、『加速(ラピッド)』の御厨隼人(みくりや はやと)が「姐さんのお声に応えて参上!」と自分の加速能力で大吾を翻弄している隙に、杏奈がマタタビの液を――能力によってライオンのように獣人化した大吾に浴びせると、酩酊した大吾はふらふらになってそこをノックアウト。主人公の方は奏の能力でボロボロになっている主人公に「これ以上、誰も傷つけたくない。こんな能力なんて要らない!」と奏が言うと、「なら私がその願いを叶えてあげよう!」と杏奈が追いついて来て、奏を下す。しかしそこに現れたのは――生徒会長の夜光月白夜(やこうづき びゃくや)。みんな、「記憶の中の一番つらい思い出を強制的に引きずり出す精神攻撃をしてくる」能力――『夜王(ザ・ダークネス)』を喰らい、主人公の勝ち星は白夜の元に行くが、杏奈だけはぎりぎり「能力使用解禁時間」をオーバーした後だったので加算されず。→翌日、主人公は「ついに世界中に与えられる能力が決まるか!?」と学校中を囲んでいるマスコミたちを呼び寄せて、計画を練っていた。放課後の生徒会室に乗り込み、白夜と「お前のその能力は強力だが欠点がある。暗闇の中でしか使用出来ないという点だ」と弱点を看破。だがそうしている間にも秋の夜闇は更け――校庭でタイマン。そこに、「自分の能力と生徒会役員の能力の一部のインタビュー」との引き換えにマスコミに用意してもらったサーチライトたちが光り、『夜王』は使えなくなる。だが「知ってるか、この能力は二段階あるんだぜ!」と白夜が言って主人公に『夜王』を喰らわせようとするが、主人公はペンライトで白夜を照らし、自分たちにこんな能力を与えた――ずっと憎んでいた「神」に「俺にも第二領域の力を与えろよっ!」と言って神と対話する。主人公がもらった二段階目の能力は、「六行先の未来を改稿することが出来る」というものだった。その力で主人公は白夜を右ストレートでぶっ飛ばす。『不戦敗』に唯一白星が与えられた瞬間だった。そのすぐ後、怪我を治した杏奈がやってきて、「このままじゃ終われないだろう? 君と私。どちらかが勝利せねば!」と言うのでラストバトル。未来視が出来る主人公が勝つかと思えば、杏奈がボイスレコーダーに撮った「幼なじみの奏の告白〜実はふみくんってお姉さん系のエッチな本が好きなんです〜」を流してきて主人公の集中力を乱したり、六行以上の台詞を喋って『六行視』を使えなくさせたりとして、最終的にはオーバーヘッドキックによって杏奈に敗北。そして世界人類には、何もない『無能』が与えられたのだった。→エピローグ。平和になった高校で、杏奈が「白夜と大吾は生徒会を辞めるらしい。そして新生徒会選挙がおこなわれるそうだ。立候補しないかね?」と言って、主人公の手を取ったのだった。

 なんで主人公が「文乃」とかいう女らしい名前やねん。『六行視』に「文」を掛けたいなら「文雄」「文哉」とかでもいいだろ? ……とかいろいろ言いたいことはありますが……蝶々ちゃん可愛いよ蝶々ちゃん!
この子を出すために「一年生」設定を出してきたなら許そう! ……まあぶっちゃけ、「一年生設定」なんて意味もなかったんですが……同級生でいいじゃん。
最初の主人公の告白で「あわあわ」と狼狽するところなんてたまりませんね。
でも杏奈に負けた後、「お姉さま〜!」となるのはちょっと……。
GA文庫の作品に百合展開は要らないんだよ!(例:空欠け
文乃も演技をし続けて、「(やっぱりこいつ、ちょろいけど可愛いなあ。うりうり)」とかなって「お姉さま&文乃さま〜。どちらも大好きですけど、お二人がくっつくって言うのでしたらあたしは……!」となって欲しかったですね。そこが不満。

 そんないろいろ突っ込みがありつつも……うーん、星3つ★★★☆☆かな。普通です。
ただし、蝶々ちゃんの可愛さでかなりマイナスポイントを補われているということをお忘れなく!

posted by mukudori at 18:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | GA文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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